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[Redmine] Redmineでオフショア開発する

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はじめに

Redmineは多機能なツールです。
でも、それゆえに使い方が破たんしている例をいくつも見てきましたし、経験してきました。
シンプルに使うのが重要だと思っています。

今回はオフショア開発で委託側としてRedmineを使う機会がありましたので、どのように使ったかを書いておきます。

どのように使ったか

チケット構成

Redmineは、委託先のサーバーを使いました。
共通の項目は、だいたい1チケットになっています。

  • 共通(委託側と委託先の窓口担当者が使うところ)
    • 要求仕様(委託側がつくり、委託元がチェック)
    • 計画(委託先がつくり、委託側がチェック)
    • Q&A(委託先がつくり、委託側が回答)
    • 成果物(委託先がつくり、委託側が受け入れテスト)
    • スプリントレビューの指摘事項(委託側がつくり、委託先が回答)
    • ミーティング(委託先がつくり、委託側がチェック)
  • スプリント(委託先が使うところ)

チケットの作成と更新

仕様書・成果物等は基本的にファイルだったので、そのままチケットに添付しました。
ファイル名にバージョン番号をつけてバージョン管理しました。
あんまりな感じですが、あまり数が多くなかったので、十分でした。
バージョンごとにファイル名が違うと、ローカルに持ってきたときに混乱しなくて済むのがよいです。

指摘事項以外は、全部1チケットで、バージョンを変えるたびに同じチケットに添付していきました。
それに対するコメントも同じチケットに積んでいきました。

指摘事項については、1指摘1チケットにしました。
そこから委託先が子チケットをつくって構成管理につなげる、という形にしました。
対応が終わると委託先がResolvedにするので、確認して問題なければClosedにして終わりです。

振り返って

よかったこと

  • プロジェクトの間、Redmine以外には、メールを少しと、定例用のWeb会議しか使いませんでした。 そしてそれで十分でした。
  • ファイル(仕様書と成果物)のやりとりがほんとに楽でした。
  • 指摘が解消できているかをチケットの状態で管理することができ、漏れなく実施できました。
  • やりとりがすべてログに残っており、一覧で見られるので、言った言わないの議論などをせずに済みました。

よくなかったこと

  • オフショア先のサーバーを利用したので、アクセスがかなり遅く、使い勝手がよくありませんでした。

シンプルにRedmineを使うには

今回使ったパターンのいくつかを書いておきます。

Q&Aで使うパターン

Q&Aリスト=1チケットとして管理します。
Q&Aは一気に複数のQとAが飛び交うことが多いので、わざわざ1Q=1チケットとしないほうが楽だと思います。

  1. Q&Aリストを記載したチケットをつくります。
    トラッカーは「サポート」がよいでしょう。
    Q&Aリストは、説明に書いても、記載したファイルを添付してもよいです。

  2. 担当者を質問者に変更して保存します。
    このとき、注記を入れておくと親切です。

  3. 回答者は、チケットを受け取ったら回答し、回答を記載します。
    Q&Aリストがファイルになっている場合は、回答を記載したファイルを添付します。
    ファイルのコメントに「回答済み」などを書いておくとよいです。
    注記を書いて、担当者を質問者に変えて保存します。

  4. 質問者は、回答に納得がいったらチケットをクローズします。

(特にチームの)アクションアイテムで使うパターン

1アクションアイテム=1チケットとして管理します。
普通の使い方だと思いますが、やはり、残件を見える化できると忘れずに済みます。
バックログプラグインやDashboardプラグインを使うとD&Dでチケットをクローズできますので、より便利です。

  1. アクションアイテムをチケットとして登録します。
    アクションアイテムの発生元(会議など)をチケットとして登録しておき、その子チケットとして作成するとよいでしょう。
    トラッカーは「サポート」がよいでしょう。

  2. アクションアイテムが完了したらチケットをクローズします。

スプリントで使うパターン

本来の使い方は本来の使い方として使います。
ただし、もしWBSがあったとしても、WBSを全部入れてしまうのは、うまいやり方ではないでしょう。
スプリントに期間を区切って、スプリントごとにチケットを入れる方がよいと思います。
バックログプラグインが同じことをしてくれるので、利用すると便利です。

  1. バージョンをスプリントとして作成します。
  2. スプリントで達成することをチケットとして作成します。 子チケットで担当者ごとのタスクをつくります。
  3. タスクが完了したら、子チケットをクローズします。
  4. 子チケットが全部クローズし、チケットが達成できたことを確認できたら、チケットをクローズします。

使わない機能

シンプルに使うためには、難しい機能たちを使わないようにします。

難しい機能 理由
フォーラム 階層が深く、使い勝手がよくありません。
ファイル・文書 チケットやWikiへの添付で十分です。
カレンダー 見にくいです。ガントチャートで十分です。
ニュース 便利ですが、文化がなかなかつくれません。
Wiki 便利ですが、文書管理を難しくします。
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