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El Capitan / SierraでTeX環境をゼロから構築する方法

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重要

本記事の内容は2018年5月に公開されたMacTeX 2018に対応していません。MacTeX 2018を用いたインストールの方法は、Yusuke Teradaさんの記事をお勧めします。


0. はじめに

2015年10月に公開されたOS X 10.11 El Capitanでは、セキュリティの強化やフォント管理方式の変更に伴って、従来のTeXインストールの方法が通用しなくなりました(詳しくは寺田先生による説明をお読みください)。ここでは、El Capitan以降のmacOSにTeX環境をゼロから構築する方法を、備忘録を兼ねて書き留めておきます。

ここで対象とするのは新たにTeXを導入するEl Capitan / Sierraユーザーです。Yosemite以前からのTeX環境を残したままEl Capitan以降にアップデートした場合の対応はここでは説明しませんので、他のエントリー(こことか)を参照してください。

OS XにTeXをインストールする方法はいくつかありますが、ここではMacTeXというパッケージを使います。MacTeXはTeX本体(ディストリビューション)であるTeX Live 2017と、いくつかのツール(アプリケーションを組み合わせたものです。MacTeXにはインストーラーが付いていますので、基本的にはそれを使ってインストールすれば良いのですが、インストール後にいくつかの作業をする必要があります。

大まかな手順は以下の通りです。

1. Ghostscriptのインストール(homebrewを使っている場合のみ)

2. MacTeXのインストール

3. TeX Liveのアップデート

4. 日本語フォントの設定

5. GUIアプリケーションの設定


前提とする環境


  • OSX 10.11以降のOS X / macOS

  • TeX環境は構築していない

  • homebrew導入済(任意)


1. Ghostscriptのインストール(homebrewを使っている場合のみ)

TeXを使うにはghostscriptというソフトをインストールする必要があります。ghostscriptはMacTeXに同梱されていますが、別にインストールすることも可能です。homebrewを使ってコマンドラインのツールを管理している場合、ghostscriptをあらかじめインストールしておくと、あとで問題が起こる可能性が少なくなります。homebrewを使っていない人やhomebrewが何か分からない人は、この項目は飛ばして、MacTeXと一緒にインストールしてください。なお、ghostscriptはTeXの出力をPDFに変換するために必要なソフトですが、TeXの内部で一連の処理を行いますので、インストール後はghostscriptの存在を意識することはありません。

homebrewを使ってghostscriptをインストールするには、Terminal(Launchpad→その他→ターミナル)で以下のコマンドを実行してください。

brew install ghostscript


2. MacTeXのインストール


2.1 MacTeX 2017のダウンロード

MacTeX.pkgをダウンロードします。

公式サイトからのダウンロードはとても時間がかかるので、適当なミラーサイトからのダウンロードを推奨します。ミラーサイトのリスト(TeX wiki)から任意のサイト(HTTPの方がわかりやすいです)を選び、ファイルのリストからMacTeX.pkgを選んでダウンロードしてください。


2.2 MacTeX 2017のインストール

ダウンロードしたファイル(mactex.pkg)を開いてインストーラーを起動します。そこから先の方法は、前項でghostscriptをインストールしたかどうかにより異なります。


  • Ghostscriptをインストール済みの場合は、[インストールの種類]では[カスタマイズ]をクリック。カスタムインストールの画面でGhostscriptのチェックを外して、[インストール]をクリックします。


  • Ghostscriptをインストールしていない場合は、[インストールの種類]では[インストール]をクリックします。



3. TeX Liveのアップデート

インストールしたMacTeX 2017を最新の状態に更新します。GUIアプリケーションの更新はあとに回し、ここではTeX Liveの更新を行います。Terminalで以下のコマンドを実行してください。

sudo tlmgr update --self --all

更新には時間がかかります。

コマンド実行後、パスワード入力を求められるので、Macのログインパスワードを入力します。エラー(command not found)が出る場合は、Terminalから一度exitして、新しくTerminalを起動します。


4. 日本語フォントの設定

OS X標準の(美しい)ヒラギノフォントを使うため、Terminalから以下のコマンドを一行ずつ入力して実行します。

sudo cjk-gs-integrate --link-texmf --force

sudo mktexlsr
sudo kanji-config-updmap-sys hiragino-elcapitan-pron


5. GUIアプリケーションの設定

TeXShop、TeX Liveユーティリティ、LaTeXiT、BibDeskをアップデートし、必要な更新をします。


5.1 TeXShopの設定

TeXShopはTeXの統合環境(テキストエディタに、TeXの処理に便利な機能が付加されたもの)です。TeXで執筆をする際はこれを使うのが便利です。


  1. [TeX Shop]→[アップデートを確認]で最新バージョンに更新します。

  2. TeXShopの環境設定の[書類]タブの左下の[設定プロファイル]から「pTeX (ptex2pdf)」を選択します。
    ss_texshop_shorui.png


5.2 BibDeskの設定

BibDeskはBibTeXの文献情報を管理するためのデータベースソフトです。

1. [BibDesk]→[Check for Updates]で最新バージョンに更新します。


5.3 LaTeXiTの設定

LaTeXiTは数式を画像で出力してくれるソフトで、数式をPowerPoint等に貼り付けるのに便利です。

1. [LaTeXiT]→[アップデートを確認]で最新バージョンに更新します。

以上でTeX環境は整備は完了です。


6. 付記

TeXのファイルは頻繁に更新されていますので、Terminalで下記のコマンドを随時実施してファイルを更新してください。

sudo tlmgr update --self --all


参考にしたサイト