はじめに
2026年に向けてSAP認定資格の試験が、従来の多肢選択式から、実際にSAPシステムを操作したりビジネスシナリオに対応したりするパフォーマンスベース試験に順次切り替わっています。
新形式には大きく分けて以下の2種類があります。
- システムベース:実際のSAPシステム上で設定・開発・トラブルシューティングなどのタスクを制限時間内に遂行し、AI/自動採点で判定される形式
-
シナリオベース:現実のビジネスシナリオに対して、動画回答またはAIアバターとのロールプレイで対応力を評価される形式
(こちらもAIによる自動採点ですが、動画回答の場合は結果が出るまで数週間かかるらしい)
普段Basisエンジニアとして働いている筆者ですが、今回この新形式を両方とも受験してきたので、それぞれの受験の流れと感じたことをまとめます。
1. システムベース
1-1. 受験の流れ
- 試験を予約。(前日予約でも割と空いてました)
- 予約時間になったらLearning Journeyのページへ移動し、試験開始。
※「Access Practice Exam」をクリックした時点から**制限時間(2〜3時間)**のカウントが始まる - SAP社から提供される実際のSAP環境にログインし、手順書の指示に従って設定・実装タスクを実施
(私は、ブラウザ上でリモートデスクトップ先のS/4HANA、トライアルのBTP環境を与えられたりした) - タスク完了後に提出し、AI/自動採点で合否が出る
- 4で不合格の場合は、制限時間が尽きるまで再受験可
1-2. やってみて感じたこと
- 良かった点:
- シンプルに楽しい
- 実務の経験が活きてる感が強い
- 試験官とのやり取りが無いので楽(正直これが一番のメリットかも)
- SAPのAI、Jouleさんをお助けアイテムとして利用可能(該当する試験の場合)
私はエラー解析とかさせました
- 懸念点:
- 手順書は英語なので、苦手な方はそこが若干きついかも?
- リモートデスクトップの接続が切れて変な警告が出て焦った。(繋ぎなおしたら直った)
- (先輩談)SAPが提供するリソースに空きが無く、受験を待たされたことがあったそうです。
2. シナリオベース
2-1. 受験の流れ
システムベースと異なりこっちは予約不要です。
- 試験開始後、動画提出かAIアバターとのロールプレイのどちらかを選択(試験によって選べる/選べないが異なる場合あり)
私はAIとのロールプレイを選択。 - 選択したタイミングから制限時間(2〜3時間)のカウントが始まる
- 提示されたビジネスシナリオ(顧客要件・課題など)に対しての質問にひたすら答える
- AIによる採点。(点数と文字ベースのフィードバックあり)
- 4で不合格の場合は、制限時間が尽きるまで再受験可(制限時間が来たら容赦なく切られます。完走できなかったら不合格のようです)
2-2. やってみて感じたこと
- 良かった点:
- 予約がないため、日程の調整が楽
- フィードバックがありがたい。足りてないところを指摘してもらえるので再受験の時の手掛かりになる。
- AIが少しだけ優しい。「聞き逃したのでもう一度言ってください」みたいなのは、適宜対応してくれました
- 懸念点:
- とにかく質問が多すぎる!!!!!!
進捗バー的なものがないので、あと何問くるのかも分からない状況で質疑応答を繰り返します。途中はAIからの尋問に答えてる感覚があったのを覚えてます。
私の受験したものは計20問だったので目安にしてください。 - AIが絶妙に舌足らず。ニュアンスは分かるのでここはまぁおそらく大丈夫。
- 文字起こしが変。AIが喋ってる画面の下でその内容の文字起こしがあるのですが、これがたまに延々と既出の同じ文章をループしたりして不便。
- 自分の回答が終わった後、AIがその内容を要約するフェーズが要らない
上記の通り、AIがこちらの回答を要約するシステムがあります。
こっちの回答が割と長くなる時があるのですが、その場合も要約してきます。それがあまり要約になってないことがあり、試験全体の時間が間延びしました。
時間配分には意外と気を配ったほうが良いです。
- とにかく質問が多すぎる!!!!!!
3. これから受ける人へのアドバイス
- 各試験でカリキュラムに入っているLearning Journeyは一通り目を通す。特にシナリオベースは必須。
- S/4HANAやBTPなど触っていない範囲は事前に手を動かしておく
- シナリオベースの試験は思っているより話すことになるので、事前に喉を慣らしておく。水とかも用意していた方が良いです。私は普通にAIの前で給水しました。
おわりに
いかがだったでしょうか。
新形式、私は結構好きです。(シナリオベースは少しアップデートしてほしい)
従来の多肢選択式では、「こんなの要る???」「あれは出ないんだ...」みたいな問題を出してきていたので、正直、うーんという感じでしたが、新形式ではその部分の改善がなされています。
また、より実践的なテスト形式になったことで、実際の業務の経験が濃く反映されるようになったことに加えて、フィードバックと時間内再受験があるので、取りやすさも割と上がっている気がします。
このブログが皆さんの受験の足掛かりになれば幸いです。