0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

GoogleCloud PCA資格の学習記録 - Network編

Last updated at Posted at 2025-06-21

はじめに

Google CloudのPCA(Professional Cloud Architect)認定資格取得に向けて学習した内容を自分なりに整理します。Google Cloudのサービスに限らず、それを扱う上での関連知識についても触れています。
本記事はNetwork編ということで、下記の要素を扱います。

  • VPC(Virtual Private Cloud)
    • VPC Service Control
    • Private Google Access
  • Cloud VPN
  • Dedicated Interconnect
  • VPCルーティング
  • Cloud Router
  • VPC Firewall
  • Cloud Armor
  • Cloud Load Balancing
  • Cloud CDN
  • Cloud DNS
  • Apigee

この記事における「現在」や「最近」などの表現は、特に断らない限り2025年6月時点を指します

VPC(Virtual Private Cloud)

Google Cloudのリソース間通信を制御する仮想ネットワーク

  • グローバルリソースであり、単一のVPCで複数リージョンにまたがるネットワークを構成可能
    • サブネットはリージョン単位で管理され、IP範囲はCIDRで定義
  • 共有VPCにより、複数プロジェクト間で一貫したネットワーク管理が可能
    • これによりネットワーク管理とアプリケーション開発の責務を分離する

VPC Service Control

境界ベースのセキュリティモデルにより、Google Cloudへの不正アクセスやデータ漏洩を防ぐための機能

  • セキュリティ境界(Service Perimeter)を定義し、プロジェクトやサービスアカウト、組織フォルダなどを「境界内」に含める
    • この境界の外から内側のリソースへのAPIアクセスは制限される
  • 対象サービス
    • Cloud Storage, BigQuery, Cloud Pub/Sub など、多くのマネージドサービスに対応
  • 注意点として、対象はあくまで「API経由のアクセス」
  • インターネットアクセスをブロックするわけではないため、VPC FirewallやPrivate Google Accessと併用して保護する必要がある

Private Google Access

  • VPC内のプライベートIPアドレスを持つVMから、インターネットを介さずにGoogleのAPIやサービスへアクセスできるようにする機能
  • サブネット単位で有効化できる
  • 対象サービス
    • Cloud Storage, BigQuery, Cloud Pub/Sub など
  • インスタンスが該当サブネットに属し、デフォルトルートでインターネットに向かう経路を持っている必要がある
  • 外部インターネットアクセスやパブリックIPを持たない環境で、Google Cloudのサービスへアクセスする際に活用される

Cloud VPN

オンプレミスや他クラウドとのセキュアな(暗号化された)IPsecトンネルを通じた接続

  • Classic VPN
    • 単一トンネル。静的ルートのみ対応
  • HA VPN
    • 高可用性を提供するVPN
    • 複数トンネル、自動フェイルオーバー、動的ルーティングに対応
      • BGPを使うためCloud Routerが必須
  • GCP内のVPC間接続にも使えるが、インターネット経由のため、Interconnectと比べるとパフォーマンスは劣る
    • ただし構築は簡便

Dedicated Interconnect

オンプレミスとGoogleのネットワーク間を専用線で接続するサービス

  • Google Cloudとオンプレミスを物理的に直接接続することで、高帯域・安定性・セキュリティを実現
    • Dedicated Interconnect:Googleとの直結(エンタープライズ向け)
    • Partner Interconnect:通信事業者を介した接続(中小規模向け)
  • Cloud Routerと連携して動的ルーティングを構成可能

VPCルーティング

Google Cloud内のパケット転送経路を制御する仕組み。自動ルートとカスタムルートが存在する

  • リージョンをまたいだ内部通信もサポート(グローバルVPC)
  • VPNやInterconnect使用時は、Cloud RouterによるBGP動的ルーティングが推奨

Cloud Router

オンプレミスや他クラウドと接続する際の動的ルーティング(BGP: Border Gateway Protocol)を提供するフルマネージドサービス

  • Interconnect や VPN を使ったハイブリッド接続時に、経路情報を動的にやりとりする役割を持つ
    • オンプレミスとGoogle Cloud間のネットワーク構成変更があっても、自動で経路が更新される
  • Cloud RouterがBGPにより学習・生成したルートは、VPCルーティングにも自動的に反映される
  • 高可用性
    • Cloud Router 自体はゾーン障害に強く、リージョン内で自動的に復旧

VPC Firewall

インスタンス間の通信許可・拒否を制御するステートフルなファイヤーウォール
ステートフルとは、片方向(ingressまたはegress)のルールを記述するだけで、対応する逆方向の返答通信が自動で許可されることを意味する

  • 許可ルール中心の構成
    • 明示的な拒否も可能だが補助的なもの
      • 後述のとおり、すべてのIngress通信は暗黙のルールで拒否されているため
  • インスタンス単位ではなく、ネットワークタグやサービスアカウントに基づいて制御
  • 優先度によってルールを適用する
    • より優先度の若いものが優先される。0が最優先
    • 最も低い優先度である65535に下記の設定がある
      • 暗黙の許可(Egress: 任意の宛先)
      • 暗黙の拒否(Ingress: すべてのインスタンス)
    • つまり、特に制限しない限り外に出ていく通信は許可されるし、明示的に許可しない限り外部からの通信は拒否されるということ
      • これらの暗黙的なルールをベースとして、明示的な許可ルールと明示的な拒否ルールを加えて制御する
      • 「暗黙のルールを追加する」という操作はない

Cloud Armor

DDoS防御およびWebアプリケーションファイアウォール(WAF)サービス

  • WebアプリケーションやAPIのセキュリティを強化するために設計されたグローバルな防御レイヤー
  • HTTP(S) Load Balancerに対してのセキュリティ対策を行う
  • Google のエッジネットワークでグローバルに動作する

Cloud Load Balancing

グローバルスケールでトラフィック分散を提供するフルマネージド型ロードバランサ

  • 種類によって適用範囲が異なる
    • HTTP(S) LB
      • グローバル対応、CDNやCloud Armorと連携可
      • レイヤー7(アプリケーション層)で動作する
        • URLパスやHTTPヘッダーなどで負荷分散を行う
    • Internal LB
      • マイクロサービス間などプライベート通信向け
    • TCP/SSL/UDP LB
      • 低レイヤー(レイヤー4: トランスポート層)の通信向けであり、L7と比べて処理が高速
        • IPアドレスとポート番号を基準に判断し、アプリケーションの内容は解析しない
  • オートスケーリング、ヘルスチェック、SSL終端処理に対応

Cloud CDN

静的コンテンツのキャッシュ配信を行うことで、応答速度を高速化し、バックエンド負荷を軽減

  • Googleのエッジネットワークを活用する
  • HTTP(S) Load Balancerと組み合わせて使用
  • レイテンシ削減、帯域使用量削減、トラフィックのスパイク吸収に有効

Cloud DNS

Google Cloud上のスケーラブルなDNSサービス

  • パブリックDNS/プライベートDNSの両方に対応
  • インフラ構成のコード化と合わせて、Managed Zoneで自動化が可能

Apigee

APIのライフサイクル全体(API公開、制御、分析、セキュリティ保護)を管理するプラットフォーム

  • レート制限、アクセス制御、分析、バージョン管理、モニタリングなどを統合
  • 内部/外部向け問わず、APIの統一的な公開基盤を提供
  • 企業のAPIファースト戦略を支える中核コンポーネントとして重要
0
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
0
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?