はじめに
あんまり誰にも言っていないのですが、実は大学院で人工知能のゼミを受けていたのに、早n年。すっかり疎くなってしまいました。
いつの間にかスマホタブレット開発にズブズブです。よくない。よくないぞ。もっといろんなことをしないと技術者として死ぬ。
そういえば世はWatsonやらなにやらでチャットボットやら人工知能ブームじゃないですか。周回遅れもはなはだしいのですが、勉強しなおしたいと思います。
ほんとはWatsonについて全体的に触ったのですが、今回はチャットボット(Watsonで言うところのConversation API)の用途に絞ってまとめます。
チャットボットとは
自動会話プログラムのことだよ。人間の入力内容に対して、プログラムが自動応答してくれるすげーやつだよ。
用途と事例
チャットボットが利用されている事例と導入企業は下記の通り。
探せばもっと用途はあるんだと思います。
①お客様サポート
Webサイトの問い合わせ業務などを人間に代わって行う。
- みずほ銀行(お客様サポート)
- LOHACO(通販サイトのお客様サポート)
- 横浜市(ゴミ出しの日を教えてくれる。旦那は捨ててはいけない。)
②接客支援
実店舗での接客対応を人間に代わって行ったり、ECサイトでの購入支援を行う。
- SHIBUYA 109(フロアガイドや商品在庫を教えてくれる)
- THE NORTH FACE(Webストアでおすすめ商品を教えてくれる)
③情報発信
入力内容に応じて関連情報を配信する。
- CNN(好きなニュースを配信)
- NAVITIME(乗換情報などを配信)
- 大東建託(好みに合う賃貸物件を配信)
- JAL(ハワイの旅行スポットをおすすめしてくれる)
- カンデオホテルズ上野公園(ホテルに宿泊する外国人に対しおすすめ観光地などをサジェスト)
④その他業務支援
入力内容に応じて保険などの見積もりを行う。
- ライフネット生命(保険の見積もり)
- ヤマト運輸(再配達の予約ができる)
などなど。
チャットボットの開発方法と種類
ともあれ、チャットボットの要素技術である自然言語処理や機械学習は一朝一夕で習得できるものでもなく、学習コストや開発コストがかかります。
そこで、より簡単にチャットボットを開発できるよう、さまざまなツールが世にはリリースされています。ありがたいですね。各社の方を向いて頭を垂れたい思いでいっぱいです。方向音痴なので叶いませんが。
今度はそういったツールの分類をまとめました。
メッセージングアプリAPI系
概要
- メッセージングアプリの開発元が公開しているAPIを利用して開発する。 開発をオープンソース化することで、他社リソースを自社の人工知能に学習させるのが狙いであることが多い(Facebook、Lineが該当)。
- 弱点は1つのメッセージングアプリ上でしか動かせないこと。他のアプリでチャットボットを作りたい場合は個別開発が必要。
- 単体では機械学習機能を持たないが、機械学習サービスとの連携ができるしくみになっている(クラウドAPI型に問い合わせすることが多い)
製品/サービス
- facebook messenger API → 機械学習のときはWitを呼ぶ
- LINE Messaging API → 機械学習のときは人工知能ボットAPIを呼ぶ
- Slack
- Kik
開発フレームワーク系
概要
- LINEやSlankなど、複数のプラットフォームで同時に使えるチャットボットが開発できる。
- 単体では機械学習機能を持たないが、機械学習サービスとの連携ができるしくみになっている。
- 他のはよくわからないが、Microsoftのやつはコスト度外視で提供しているらしい。他社のプラットフォーム上で動作させることで、自社で作成している人工知能(Cortana)に学習させるための知識量を増やしていくのが狙いとのこと。
製品/サービス
- Microsoft Bot Framework
- Hubot(github)
- botkit(slack)
クラウド機械学習API系
概要
- クラウド上の機械学習サービスにアクセスする。
- 自社のPaaSサービス(Bluemix、Azure、AWSなど)と組み合わせて利用することができるため、オートスケーリングなど、PaaSとしての特徴を備えるものが多い(Watson、Amazon、Azure)。
- REST API対応なのでほかのものと比べて呼び出し方の幅が広い。Witや人工知能botなどは、LineやFacebookのbotからの呼び出しに利用されている。
- 当たり前だがネットワークがないと使えない。
製品/サービス
- IBM Watson
- Amazon lex
- Azure Bot Service
- Wit
- 人工知能ボットAPI
とりあえず
外堀を埋める的な調査ということで…市場調査とツール群の種類のまとめでした。
もうちょっと要素技術についても学びたいところ。
謝辞:参考にさせていただいたページ様(順不同)
https://qiita.com/kanottyan/items/2783bf91c8ea6a8a4ce8
https://qiita.com/yoichiro6642/items/6ee515e6d3d17b53350f
https://hitobo.io/blog/cs-by-chatbot/
http://news.mynavi.jp/series/linebot/001/
https://hitobo.io/blog/overview-of-the-chatbot/
https://www.nri.com/jp/event/mediaforum/2016/pdf/forum241_02.pdf
https://innovation.mufg.jp/detail/id=91
http://news.botandegg.com/archives/355
https://bita.jp/dml/deeplooks_ai