「エンジニアじゃなくてもAIに挑戦できる?」私がAWS AI League参加を決めた理由
私は普段、企画やクリエイティブをメイン業務としており、エンジニア経験はありません。
そんな私が「AWS AI League」に挑戦した理由は、プロンプトベースでAIを動かせるこのコンペティションなら、非エンジニアでもAI開発の現場を体験できるのでは?という期待があったからです。
AIやプログラミングの専門知識がなくても、プロンプト設計やデータセット作成を通じてAIの世界に触れられるチャンスだと感じ、思い切って参加を決めました。
AWS AI Leagueとは
AWS AI Leagueは、AWSが主催するプライベート大会として、当社で開催されました。最先端のAIツールを使って実践的なAIスキルを学び、部門を超えたコラボレーションやイノベーションを体験できるコンペティションでした。テーマは「日本観光ガイドを作る」です。
SageMaker JumpStart を活用してノーコードでAIモデルのファインチューニングができ、ダッシュボードで順位を確認しながら、Grand Final Gameshow(決勝戦)も行われました。
競技の流れ・特徴
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ノーコードでファインチューニング
専門的なプログラミング知識がなくても、プロンプトやデータセットを工夫することでAIモデルを改善できます。 -
Virtual Competition(予選)はダッシュボードで順位確認
提出したモデルの評価結果やランキングがリアルタイムで確認でき、モチベーションが上がります。 -
Grand Final Gameshow(決勝戦)
上位入賞者による決勝戦が行われ、リアルタイムでAIの実力を競い合います。
プライベート大会スケジュール
- 10/1~10/15:参加登録
- 10/17:ハンズオン(実践形式のワークショップ)
- 10/20~10/24:Virtual Competition(オンラインでモデル提出・評価)
- 10/28:Grand Final Gameshow(決勝戦)
ノーコードAI開発のリアル:試行錯誤と工夫の記録
ここからは、2025年10月17日に始まった初日のハンズオンからモデルの最終提出まで、約1週間にわたる私の試行錯誤の記録を紹介します。ノーコードAI開発の現場で、非エンジニアとしてどんな工夫をし、どんな壁にぶつかったのか――その体験をまとめました。
2025年10月17日 ハンズオン
初日は結構わくわく。データセット作成のために社内ツールの生成AIを利用することにしました。
- 日本観光ガイドの調査
- 正確で、具体的で、質の高いガイドにするために、正しい情報源(知識用資料)の作成
- データセット作成用のAIエージェントを作成
- 参考資料の作成
作成したデータセットをSageMaker にアップロードしてファインチューニングを実施し、出来上がったモデルをリーダーボードに提出。
「(参加者総数が336名という状況で)50位台、ま、俺っちにしてはいい方」
と、まずまずのスタート。
2025年10月20日 Virtual Competition
参加者同士のコミュニティに投稿された「AI評価基準に対して、AIにプロンプトガイドラインのたたき台を作ってもらいました」というアドバイスを参考に、社内ツールの生成AIに食わせて再度生成。
しかし、時間切れでアップできず・・・。
「営業時間外になってしまったけど、とりあえず昨日のデータセットをアップ。」
「あんまり変わらず、むしろ若干落ちた。ショック。方向性が違うのだろうな。考えなおそ。」
150位・・・。ここで一度立ち止まることに。
2025年10月22日 Virtual Competition
やりなおし。
「データセットが旅行でのお困りごと解消ばかりだったか」
と反省し、日本特有の魅力的な観光案内をベースに考え直し。知識用資料を再作成し、新たに社内ツールの生成AIでエージェントを作成。
参加者のアドバイスをもとにガイドラインでチェックさせるエージェントも作成し、再度データセットを生成。
「日本観光ガイドAI評価基準」の全項目(簡潔性、親しみやすさ、実践的価値、言語適切性)を、日本語・英語・中国語のすべてで最高水準を満たすことをめざしました。
「現在のデータセットはポジティブな質問(How-to / What-is)に対しては完璧。モデルの堅牢性(ロバストネス)をさらに高めるため、ネガティブシナリオや複雑なシナリオを追加することを提案します」と社内ツールの生成AIからもアドバイス。
これをもとに再度出力し、午後にようやくアップできたー。
「やったー21位!スコアが1%台だったのが、7.1262%に。うれし。でも上位は倍以上。もっとがんばろ。」
2025年10月22日 Virtual Competition(夜)
「1位の人は61回も試行してる・・・」
と驚きつつ、1位の人の指標と比較して、それをもとに改善提案してもらい再作成。
「もう25位になってる、皆さん頑張ってるなぁ。1画面目に出したい(20位以内)」
と目標を再設定。
しかし、前回の提出時のスコアを超えなかった・・・。
再度新たに1位になった方とスコアを比較して、対策を練り、データセットを作成。
「やっぱり上がらず、、、33位になった・・・。」
2025年10月23日 Virtual Competition
あらためて、作戦を作り直し、システムプロンプトを全面改訂。知識用資料も新たに作成しなおす。
「51位になった・・・なかなか上がらないなぁ。」
「だめだ、上がらない・・・。」
2025年10月24日 Virtual Competition(最終日)
昨日のデータセットと、最高点のデータセット、現在1位の人のスコアを評価して、修正の方向性を検討させる。最高点のデータセットを再度ブラッシュアップ。
「55位上がらない。ひたすらブラッシュアップ。」
「56位に落ちた。ひたすらブラッシュアップ。」
「やっぱり上がらない。3日前のスコアを上回らない。」
データの量産を試みる。
社内ツールの生成AIでの量産が、200件ずつしかできないようで、複数回でデータ作成。1400件程度になったところで、16時。あと1時間なのでトレーニングを開始。
重かったかなぁ、なかなかファインチューニングのトレーニングが終わらない。ずっと怒られっぱなし・・・。これは、間に合わないか・・・。
予選締め切りの17時直前、16時49分ギリギリで提出・・・。
上位は無理でも、最終のモデルでスコアが上がるかを見たい。61位になってる。どんどん落ちるなぁw
やっぱり、3日前のモデルのスコアから変わらない。量ではないんだなぁ。
こうして、毎日一喜一憂しながらノーコードAI開発の現場で、非エンジニアなりに工夫と改善を繰り返した1週間でした。
「フローチャートでガイドラインをチェックしてブラッシュアップする」など、まだやってみたいけどやれなかったことなどもありましたが、自分なりに最後まで模索し続けました。
失敗も成功も、全部が“わくわく”の材料になったと思います!
AIは“専門家だけのもの”じゃない!非エンジニアが得た気づきと成長
- 非エンジニアでもAIモデルのファインチューニングや評価に挑戦できることを実感しました。
- プロンプト設計やデータセット作成の工夫が、AIの出力や評価に大きく影響することを体験できました。
- 課題の評価指標(簡潔性・親しみやすさ・実践的価値・言語適切性)を意識することで品質が上がることを体験し、実務にも応用できる視点が身につきました。
- 他の参加者の工夫やフィードバックを参考にすることで、より良いモデル作りのヒントを得られました。
- チームやコミュニティでの交流も刺激的で、さまざまな視点やアイデアに触れることができました。
“わくわく”は挑戦の先にあった――AWS AI Leagueで広がった新しい世界
AWS AI Leagueへの参加は、まさに「わくわく体験」でした。
エンジニアでなくてもAI開発の現場に関われることを実感し、プロンプトやデータセットの工夫次第でAIの出力や評価に大きく影響することを体験しました。その結果、自身のAI活用の可能性が大きく広がりました。
今後はこの経験を活かし、業務や自己成長にAIを積極的に取り入れていきたいと思います。
AIに興味があるけど一歩踏み出せていない方にも、ぜひ挑戦してみてほしいです!