概要
https://unity-bu.doorkeeper.jp/events/20353
日時:2015/02/24
会場:品川グランドセントラルタワー 日本マイクロソフト 品川本社
Visual Studio Tools for Unityの紹介
MSの大西さんが、デモを交えながら、VSTUの機能紹介をされてました。
- VSUT自体はUnityとVSの仲介をするツール。
- デバッグそのものはVisualStudioの機能を使う。
- 対応言語はC#限定。
デバッグ機能について
- メニューの「Attach to Unity And Play」で、ネイティブ時と同様に、実行しながらのデバッグが可能。
- ブレークポイントの条件設定も可能。
- 赤丸を右クリックするとメニューが出るのでそこで設定。
- Unityエディタで実行中でも、プロセス指定でのアタッチでデバッグ可能。
- WebPlayer用のアプリの場合、DevelopmentモードとscriptDebugをONにした上で、プロセスアタッチすればデバッグ可能。
入力支援機能について
- VSTUのインストールで新規作成ファイルにMonoBehaviourが追加。
- 右クリック→implement Mono Behaviourでオーバーライド可能なメソッドの一覧が出るので、任意のメソッドにチェックをつけてスケルトンを作成できる。
- メソッド等に合わせてCtrl+Alt+mでUnityドキュメントを表示
- Ctrl+Shift+Qで単語の頭文字だけでインテリセンスが聞く
- 例えばGetValue()だとGVで候補が出る。
その他
- VS2010,2012,2013に対応。Expressはダメ。条件次第ではComunity版が無償で使えるのでそれで。
- 公式サイト(英語)のChangeLogでとりあえず変更点が押さえられる。
- VS2015だとUnityで使うシェーダーコードも書ける。
- 意見は公式サイトのUserVoiceで受付中。また、DLサイトにFAQのリンクがあるので、質問を書いておくと開発者が答えてくれる。
FAQ
- モデルデータ(.fbx)を開くときにモデリングツールではなくVSが開くのをやめたいがどうすればいいか?
- ファイルの関連付けを消せばOK
- なおVSでもモデリング機能がある(ので、インストール時にファイルの関連付けがされる)。
- Unityで使用すると改行コード混在エラーが出るのを軽減できない?
- Program files/Unity/Editor/Data/Resource/ScriptTemplateの下にテンプレートがあるので、これの文字コードをWindowsのそれにすることで解消できる。
- UnitTestについては?
- ネイティブと同様プロジェクト作成時にUnitTest用のものがあるのでそこから作る。
- ただし、UIに絡むものではなく、スクリプト単体で動くものに限る。
- VSの最上位エディションが必要だけど、クラス図などもVSで書ける。
LTタイム
3名の方が発表されてました。
Boo.langをSATUGAIする方法
- サジェストでBoo.lang(というコード上では使わないモジュール)が先頭に出てくるのを防ぎたい
- VSUTがプロジェクトを生成する際に、プロジェクトファイルのリンクモジュール情報にBoo.langを混ぜ込むのが原因。
- ProjectFilesGeneratorクラスをoverrideしてプロジェクトファイル生成処理をフックしてやることで除外する処理を書ける。
- XMLでプロジェクトファイルのデータが渡ってくるので、LINQtoXMLを使うと、特定のタグを簡単に除去できる。
私のVisualStudio環境
- 実際に会社で使っているツール等び紹介
- StudioStyle
- Claudia IDE
- ReSharper
- Live template
- SandCastleHelpFileBuilder
T4を使ってみた
- Parse(mBaaS)でオブジェクトを永続化する時に、データ項目名が違うだけの同じようなシリアライズクラスを何度も作るのがめんどくさい
- なのでT4を使って、そういうクラスを自動生成したい。
- T4はVisual Studioのテキストテンプレート。
- JSPに近い感じでテキスト内に処理ブロックを書く事ができる。
- LINQが使える。
- ファイルの読み込みもできる。
- パラメーター名だけ外部ファイルに持たせてそこだけ編集すれば、あとはT4がテンプレートに従ってファイルを書いてくれる。
- サードパーティのプラグインを使うと、色分けしてくれて便利
まとめ
VSUTはUDPでUnityエディタと接続しているそうで、デバッグ開始時にややもたつくことがあるようですが、始まってしまえば、全IDE中最強と言っても良い強力なデバッグ機能を使えるというのは、WindowsでUnityを扱うPGにとってはかなり魅力だと思います。
MSは近年、OSSに積極的だったりと、R&Dを中心に大変革しているそうで、これまでのOSとオフィスソリューションから積極的に方向性を変えようとしているとのことでした。
VSUTも、VS Community版の使用制限が、以前のMSと比べるとかなり緩いと思いますので、一度試してみてはいかがでしょうか?
※でも会場のmac率はやっぱり高かった・・・