データ駆動型経営の中小企業への現実化
本日は、Devinの登場により「データ駆動型経営」がより現実的な中小企業向けソリューションになりつつあるというお話をさせていただきます。近年のGPTやLLMの発展は目覚ましく、特にメーカーを中心に、ソフトウェアデベロッパーのリプレイスという点で、コンピュータサイエンス分野の方々の中には先々を危惧されている方もいるのではないかと思います。私自身、長年ワークプレイスの生産性向上、フィンテックの研究、ソフトウェア開発に携わってきた経験から、このテーマを語らせていただきます。私たちのような10人程度のソフトウェア販売会社にとって、手の届く形で経営ダッシュボードを構築できることは非常にありがたいことです。
(下記はダミーデータが入った実際の成果物 - 所要時間Devinで30分 - 私は指示を出すだけで完全自動のノーコード)
既存ツールの活用課題
Googleデータプラットフォーム、Mixpanel、Tableau、Qilk、Azure Power BIといったデータ分析ツールは存在しますが、それらを十分に活用できていない企業は少なくありません。私たちも概算的な数字は拾えていたものの、フロントで起きている事象に即応する「リアルタイムデータ経営」は課題でした。理由は単純で、エンジニアがいても、リソースは主力製品の改修や改善に優先的に割かれ、自社の内部改善は後回しになりがちだったのです。
リソース制約と採用の難しさ
資金調達が順調で上場が近い状況であっても、総勢10名、うちエンジニア2〜3名の規模では、専任人員の採用は現実的ではありません。仮に採用できても、稼働は0.2人月程度にとどまり、採用された側も困る可能性が高い。このため、人員アサインで双方がWin-Winにならないという構造的な課題がありました。
各種AIツールの試用経験
この1か月ほどで、顧客案件や自社利用を想定し、様々なツールを試しました。具体的には、OpenAI ChatGPT、Google Gemini、Azure Copilot、X(旧Twitter)が提供するGrok、クラウドサービス、DeFi、Devin、そしてn8nなどです。プログラミングを学んでいてもコードを書けない私にとって、特にDevinは非常に有用でした。
Stripeアナリティクスの課題と解決
例えば、Stripeの決済データ分析には多くのサードパーティ製ツールやStripe自体のレポート機能がありますが、ノーコードかつ自社環境で経営の最前線を可視化できるものはありませんでした。Devinの場合、GitHubと連携するだけでなく、直接ソースコードを生成し、Analyticsダッシュボードをデプロイ可能です。さらに、パスワード保護やStripe APIのセキュアな渡し方も容易に設定でき、色分けやチャート改善、READMEやチュートリアルの自動生成など、実務的なサポートも得られます。
将来機能と活用の方向性
今後はアラート機能を追加し、LLMと連動したデータインサイト生成を進めます。これは、データサイエンティスト兼MBAのような人物が秘書として付くイメージであり、中小企業、とりわけB2B SaaSのような特殊業態に特化したアナリティクスダッシュボードが実現可能です。
ペイメント領域での展開
今後はfreee、Payoneer、PayPalなどの決済関連領域でも活用を広げたいと考えています。freeeでは上位プランで高度な分析機能が利用可能ですが、LLMを活用したスマート機能、トレンド分析、インサイト生成、状況変化アラートなどは既存テンプレートでは対応困難です。そのため、freeeやStripeのマーケットプレイス出品、オープンソース化も視野に入れています。
Devin導入による成果と展望
今回の取り組みで、ソフトウェアエンジニアのリプレイスがきれいに実現できたと自負しています。この方向性で、中小企業経営者の課題解決につながる記事執筆、オープンソース開発、製品トライアル提供を進めます。3〜4週間の集中的なLLM活用を経て、非常にコストパフォーマンスの高い解決策を見つけられたと確信しています。





