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ゴミの日も記念日も何でも通知してくれるLINE BotをGASで作ってみよう

Last updated at Posted at 2019-09-08

LINE Botをリマインダ的に活用して生活に役立てるのが流行っていますね。特に、LINE BotのMessaging APIとGoogle Apps Script(通称GAS)との相性が良くて、とても簡単にBotが作れるみたいです。

本記事では、LINE Messaging APIとGASを使って、何でも通知してくれる便利なLINE Botを作ってみたいと思います。

追記

2019/09/12
プログラミングに馴染みのない人が通知設定シートを編集することをイメージし、以下の機能追加と変更を行いました。

  • 新たに「年」を指定できるようにしました。
  • 毎日、毎時といった指定をしたい場合、「*」を入力するのではなく、セルを空白にすれば良いように変更しました。
  • 列の並びを、より日常生活に馴染みのある「年、月、日~」の並びに変更しました。

2019/09/11
思ったよりもいいねが伸びたので、「本文」が空欄だったり、「発言する場所」に不適切な文字が入っていてエラーとなった場合でも、止まらずに次の行の通知の処理へ進むよう微調整しました。

中身のロジックの理解は後回しに、とりあえず動くものを作ってみて欲しいという思いを込めて「新人プログラマ応援」のタグを追加しました。

関連する記事との比較

ゴミの種類を通知するLINE Botは、既にいくつか作ってみた記事があります。やはり分別は面倒ですね。

これらの記事では、ゴミの種類と曜日をコード内で定義しています。例えば、引っ越しをしてゴミの曜日や分別方法が変わった場合、コードを変更する必要があります。本記事では、通知する内容とコードを切り離し、コードがわからない人でも、通知する日時と内容を編集できることを目指します。

設計

以下の3つを利用して、何でも通知してくれるLINE Botを実装します。

  • LINE Messaging API
  • Google スプレッドシート
  • Google Apps Script

LINE Messaging API の準備

通知する内容を喋ってくれるLINE Botのアカウントを作成します。これに関しては、わかりやすく説明してくれる記事が沢山あるので、それに従ってください。

LINE BOTの作り方を世界一わかりやすく解説(1)【アカウント準備編】

アカウントが準備できたら、「チャネル基本設定」>「メッセージ送受信設定」から、「アクセストークン
(ロングターム)」を発行してください。これを後に利用します。

スプレッドシートの準備

Google スプレッドシートを新規作成し、このような形式の表を作成してください。

image.png

表の構成を見ていただければわかるかと思いますが、以下のことが実現できるようになります。

  • 日時や曜日を指定して、狙ったタイミングで通知ができる
  • 毎分、毎時、毎日のように、定期的な通知をしたい場合はセルを空白にすることで実現可能
  • 第1月曜日、第2火曜日のように、何番目の何曜日という指定も可能(ゴミ分別の通知に役立ちます!!
  • 「発言する場所」を指定することで、通知内容ごとに別々の場所で発言できる

※本記事では、「発言する場所」に入力するIDを調べるためのBotの機能も同時に実装します。

シートのサンプルも用意しました。具体的な設定例をなるべく沢山載せておきますので、細かな通知の設定方法はサンプルをご確認ください。

注意点
- 年、月、日、第n週、曜日、時、分、本文、発言する場所という列の並びを変えないこと
- シート名(スプレッドシートの画面下部)を「alarm」とすること
- いずれも変更する場合は後述するGASのコードを変更する必要があります。

Google Apps Scriptのコード

スプレッドシートの「ツール」>「スクリプトエディタ」で、Google Apps Scriptのエディタを開いてください。
image.png

以下のコードをエディタで記入してください。コードはGithubにも一応公開しています。

ここで、ACCESS_TOKEN変数に、LINE Messaging APIの準備で準備した「アクセストークン(ロングターム)」を記載してください。
SHEET_KEYは、スプレッドシートのURLに含まれている文字列です。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/{この部分の文字列です!}/edit#gid=0

Code.gs

// 「メッセージ送受信設定」のアクセストークン(ロングターム)を記入してください。
var ACCESS_TOKEN = 'XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX';

// 発言させたい日時と内容が書かれたシートのKeyを記入してください。
// シート名には「alarm」としてください。
var SHEET_KEY = 'XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX';

function doPost(e) {
  var event = JSON.parse(e.postData.contents).events[0];
  var userMessage = event.message.text;

  var message = "";
  if ( userMessage === "ID" ) {
    message = tellID(event);
  }
  else {
    // 疎通確認が終わったらコメントアウトすると良いです。
    message = "メッセージを受け取ったわよ!";
  }

  replyMessage(event.replyToken, message);
  return ContentService.createTextOutput(JSON.stringify({'content': 'post ok'})).setMimeType(ContentService.MimeType.JSON);
}

function replyMessage(token, message) {
  UrlFetchApp.fetch('https://api.line.me/v2/bot/message/reply', {
    'headers': {
      'Content-Type': 'application/json; charset=UTF-8',
      'Authorization': 'Bearer ' + ACCESS_TOKEN,
    },
    'method': 'post',
    'muteHttpExceptions': true,
    'payload': JSON.stringify({
      'replyToken': token,
      'messages': [{
        'type': 'text',
        'text': message,
      }],
    }),
  });
}

function pushMessage(to, message) {
  UrlFetchApp.fetch('https://api.line.me/v2/bot/message/push', {
    'headers': {
      'Content-Type': 'application/json; charset=UTF-8',
      'Authorization': 'Bearer ' + ACCESS_TOKEN,
    },
    'method': 'post',
    'muteHttpExceptions': true,
    'payload': JSON.stringify({
      'to': to,
      'messages': [{
        'type': 'text',
        'text': message,
      }],
    }),
  });
}

function tellID(event) {
  // ID
  var userID = event.source.userId;
  var talkID = "";
  if (event.source.type === "group") {
    talkID = event.source.groupId;
  } else if (event.source.type === "room") {
    talkID = event.source.roomId;
  }

  var message = "あなたのID: " + userID;
  if (talkID != "") {
    message += "\nこのチャットのID: " + talkID;
  }

  return message;
}

function notice() {
  var sheet = SpreadsheetApp.openById(SHEET_KEY).getSheetByName('alarm');
  var data  = sheet.getDataRange().getValues();

  var dayStr = ["", "", "", "", "", "", ""];
  var now = new Date();
  for (var i=1; i<data.length; i++) {
    var [year, month, dayOfMonth, weekNum, dayOfWeek, hour, minute, message, to] = data[i];

    // 本文と発言する場所が空の場合はスキップ
    if (message === "" || to === "") { continue; }

    if ( (year       ==  now.getFullYear()               || year       === "")
      && (month      ==  now.getMonth() + 1              || month      === "")
      && (dayOfMonth ==  now.getDate()                   || dayOfMonth === "")
      && (weekNum    ==  parseInt(now.getDate() / 7) + 1 || weekNum    === "")
      && (dayOfWeek  === dayStr[now.getDay()]            || dayOfWeek  === "")
      && (hour       ==  now.getHours()                  || hour       === "")
      && (minute     ==  now.getMinutes()                || minute     === "")
      ) {
        pushMessage(to, message);
      }
  }
}

疎通確認

コードが準備できたら、「ウェブアプリケーションとして導入」をしてください。
image.png

注意点
- 「アプリケーションにアクセスできるユーザ」を、「全員(匿名ユーザーを含む)」にすること
- コードを修正した場合は、「プロジェクトバージョン」を「New」に指定し、更新すること

image.png

完了したら、ウェブアプリケーションのURLを、LINE Developerの「チャンネル基本設定」>「メッセージ送受信設定」>「Webhook URL」に入力します。「Webhook送信」も有効化してください。

image.png

「接続確認」に成功すればOKです。

image.png

この状態でBotに何か話かけてみましょう。

image.png

メッセージが返ってくればOKです。

発言先のIDを調べて通知を設定する

通知内容の発言先「発言する場所」に入力するIDを調べてみましょう。通知をさせたいトークルームにBotを招待して、「ID」と発言すればOKです。

image.png

頭文字がUのものが、個人のID、Rのものが、グループではないトークルームのID、Gのものが、グループのトークルームIDのようです。ここで調べたIDを、スプレッドシートの「発言する場所」に記入します。

image.png

トリガーを設定する

時間になったら通知をするためのトリガーを設定します。Google Apps Scriptのエディタから時計マークをクリックしてください。

image.png

トリガーを追加

image.png

実行する関数: notice
イベントのソース: 時間主導型
トリガーのタイプ: 分ベースのタイマー
時間の間隔: 1分おき
image.png

これで設定は一通り完了です。
シートに設定した通りの通知が来れば成功です!

image.png

最後に

通知する内容、日時、通知先をGoogleスプレッドシートで指定可能なLINE Botを作成してみました。このBotを一度設定すれば、GASのコードがわからない家族や友達であっても、スプレッドシートの編集権限を与えて共有することで、各々が好きな内容の通知を好きなトークルームへ設定できるようになります。どこかで活用してくださる方が現れると嬉しいです。

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