はじめに
Microsoft Defender Endpoint (以後:MDE)を利用したいのに、うまく開始させられない場合があると思います。
そのような場合の対処方法をまとめてみました。
本件の発生頻度や効果のほどを知りたいので、同様の事象に遭われていた方は、ぜひ コメント欄でフィードバックをいただけますと助かります。
問題点 : "エンドポイント" のメニューが見当たらない
MDE を利用できる権利があると思っているのに、"エンドポイント" のメニューが見当たらない場合があります。

この原因は、大きく 2つ考えられます。
① ライセンスを割り当てても、すぐには利用できない
② 実は利用できるライセンスを持っていない
ポイント
① と ② の両方の問題にハマってしまい、原因の切り分けが進まずに、なぜ "エンドポイント" のメニューが出ないのか 謎状態の沼にハマってしまうことがあります。
① と ② の両方の問題をきちんと対処すれば、"エンドポイント" のメニューを出すことができるはずです。
① ライセンスを割り当てても、すぐには利用できない
MDE or MDB が利用できるライセンスを割り当ててから、以下の "エンドポイント" が表示されるまで、時間が掛かります。おおむね 24 時間程度は待つ必要があるようです。

参考情報
数日待ったとしても、以下のようなに 左ペインには "エンドポイント" が追加されたのに、設定の一覧には表示されないこともありました。

上記のような場合の対処法です。
Intune 管理センター を開き、以下の赤枠のリンクを押します。
「デバイスを Defender for Endpoint にオンボードする」

すると、以下のように、左ペイン上に エンドポイント のメニューが無いにもかかわらず、"エンドポイント" に入れました。続いて、高度な機能 を押してみます。

すると、以下のような画面が表示されます。
これで、なにやら MDE or MDB のための準備が進むみたいです。

すると、やっと出ました!
最終的に、左ペインに "エンドポイント" が追加されて、設定メニューからも、"エンドポイント" に入れるようになれば OK です。

② 実は利用できるライセンスを持っていない
MDE を利用するためには、テナント上に MDE を利用するためのライセンスが必要です。
一般的には、以下のライセンスがあれば、利用できるとされています。
- Microsoft 365 E3 / E5
- Windows E3 / E5
- Microsoft Defender for Endpoint P1 / P2
なお、300 名 以下の規模の組織向けには、Microsoft Defender for Business (以後:MDB) が提供されています。
ほぼ MDE と同等のことができます。
- Microsoft 365 Business Premium
- Microsoft Defender for Business
ライセンスの注意点
ところが、Microsoft 365 E5 のライセンスを持っていても、MDE を利用できない場合があります。
MDE を利用できないライセンス
Windows 365 E5 の後ろにカッコ書きで (Windows なし) と書かれているライセンスの場合です。

→ このライセンスだと E5 と言えど、Windows 系のライセンスは持っていません。
ポイント
上記の場合に、MDE / MDB を利用するためには、別途 ライセンスを手配する必要があるのです。

→ このライセンスなら OK です。Teams が無いだけで Windows のライセンスは内包されているためです。
具体的な確認方法
Microsoft 365 管理センターで 任意のユーザー(誰でもよいです)を開き ライセンスとアプリ タブを選択したあとに、アプリ の 赤枠の箇所 を押して開き 下スクロールします。

一覧の中を探して、以下の いずれかのライセンスが表示されていれば OK です。
-
Windows Defender for Business

-
Windows Defender Endpoint Protection P1
キャプチャは撮れていませんが、以下の2つがあるハズです。
■ MDE_SecurityManagement
■ Windows Defender Endpoint Protection P1
-
Windows Defender Advanced Thread Protection (← Endpoint Protection P2 の場合はこの表記)
上記のいずれも存在していない場合は、MDE or MDB を使えるライセンスはありません。
次章を参考に ライセンス をサインアップしてください。
ポイント
MDE_SecurityManagement が存在していることが大事です。
以下の公開情報で、MDE_SecurityManagement を検索すると、MDE P1 , MDE P2 , MDB の 3か所引っかかると思います。
公開情報:ライセンスのための製品名とサービス プラン 識別子
https://learn.microsoft.com/ja-jp/entra/identity/users/licensing-service-plan-reference?wt.mc_id=MVP_407731
注意点
似たような名前のものがありますが、これらは 別の目的のライセンスなので、ダメです。
- Microsoft Defender for Cloud Apps
- Microsoft Defender for Identity
- Microsoft Defender for Office 365
MDE or MDE ライセンスの違い
公開情報:Microsoft Defender for Endpoint
https://www.microsoft.com/ja-jp/security/business/endpoint-security/microsoft-defender-endpoint?wt.mc_id=MVP_407731
上記サイトの画像より抜粋
ライセンスごとに、利用できる機能が異なります。

P1 / P2 / for Business の比較表
| 機能カテゴリ | MDE P1 | MDE P2 | Microsoft Defender for Business |
|---|---|---|---|
| マルウェア対策+ 次世代保護(NGAV) |
〇 | 〇 | 〇 |
| 攻撃面の縮小(ASR) | △(簡易版) | 〇 | 〇 |
| EDR(侵入後検知) | ✕ | 〇 | 〇 |
| EDR ブロックモード | ✕ | 〇 | ✕ |
| 自動調査 & 修復(AIR) | ✕ | 〇 | ✕ |
| Advanced Hunting | ✕ | 〇(フル) | △(簡易版) |
| Threat Experts | ✕ | 〇 | ✕ |
| デバイス制御(USB 等) | △(簡易版) | 〇 | 〇 |
| 脆弱性管理(TVM) | ✕ | 〇 | 〇 |
| Web 保護(SmartScreen 等) | 〇 | 〇 | 〇 |
| 脅威 & 脆弱性ダッシュボード | ✕ | 〇 | 〇 |
| サーバー保護 | ✕ | 〇(別ライセンス) | 〇(Add-on) |
| 対象規模 | 中〜大企業 | 大企業 | 中小企業(〜300) |
| 含まれるライセンス例 | M365 E3 / A3 |
M365 E5 / A5 |
M365 Business Premium |
公開情報:エンドポイントでの検出と対応の概要
https://learn.microsoft.com/ja-jp/defender-endpoint/overview-endpoint-detection-response
(上記より抜粋)

上記の記載のとおり 応答アクションは、以下の違いがあります。
Business は、P2 相当の機能を持っていると言っても、自動アクション の有無に違いがあります。
〇 = 自動&手動、△ = 手動のみ
| アクション項目 | MDE P1 | MDE P2 | Microsoft Defender for Business |
|---|---|---|---|
| ウイルス対策スキャンの実行 | △ | 〇 | △ |
| デバイスの分離 | △ | 〇 | △ |
| ファイルの停止・検疫 | △ | 〇 | △ |
| IOC(ブロック/許可インジケーター)の追加 | △ | 〇 | △ |
MDE or MDB ライセンスの入手方法
- Microsoft 365 管理センターを開きます。
https://admin.cloud.microsoft
- 左ペインから マーケットプレース を開き すべての製品 タブを選択します。
フィルター欄に defender と入力すると 緑下線 のように 目的のラインセンスを見つけられます。
いずれかのライセンスを選んでください。
Microsoft Defender for Endpoint P1 の場合
Microsoft Defender for Endpoint P2 の場合
Microsoft Defender for Business の場合
さいごに
如何でしょうか?
本記事によって 問題があると思いこんでいたテナント上で MDE や MDB を利用できるようになったでしょうか? 問題解決に本記事がお役に立てたようであれば、幸いです。
うまく利用できる環境になったら、以下を参考に MDE をオンボードしていきましょう!



