はじめに
CES2025、CES2026と2年連続でNVIDIA社が主要テーマに掲げるなど、多方面でブームとなっているフィジカルAI。その定義は
ロボットや自動運転車などの自律マシンが、現実の物理的な世界を認識、理解して、複雑な行動をできるようにする
ものとされています。
昨今のAIブームから、認識→理解→行動計画を一気通貫で行えるVLA(Vision-Language-Action)や世界モデルのようなAI技術に目が行きがちですが、その実践のためにはAI以外の「フィジカルな部分」に関する知識も不可欠です。
本記事はフィジカルAIを本気で実践したい人向けに、
フィジカルAIのAI以外の知識を網羅的に学べるコンテンツ
を目指していきます。
本記事の対象技術
上の定義からもわかるように、フィジカルAIは
- ロボット
- 車両の自動運転
を主要な対象としています。よってこの講座では、この2種類の応用対象に絞って基礎知識や各種Tipsを解説していきます。
目次
1. フィジカルAIの全体像と必要技術
1-1 フィジカルAIとは
1-2 ロボット制御システムの全体像とフィジカルAIの役割
1-3 車両制御システムの全体像とフィジカルAIの役割
1-4 ロボット向けAI
1-5 自動運転AI(E2E)
1-6 自動運転AI(VLM、VLA)
1-7 世界モデル(GAIA-1、Cosmos)
1-8 機能安全(ISO 10218、ISO 26262)
2. 組込みシステムと計算基盤
システム全体を動かす「司令塔」に相当します。認識(Vision)→理解(Language)→行動(Action)の一連の流れをシームレスに制御し続ける役割を果たします。
2-1 ロボットの組込みシステム(ロボットコントローラ)
2-2 車両の組込みシステム(ECU)
2-3 リアルタイムOS
2-4 LinuxとPythonのリアルタイム性問題
2-5 ROS/ROS2
2-6 組込みシステムの機能安全
2-7 通信ハードウェアと各種プロトコル
2-8 産業向け通信規格(EtherCAT、CAN)
2-9 TCP/IPベースの通信プロトコル(REST、gRPC、WebSocket、MQTT)
2-10 無線向け通信規格(BLE、LPWA、LTE)
3. センシング
認識(Vision)を支えるセンサーのハードウェアと、その制御や補正・校正技術が該当します。
3-1 ロボット・車両向けセンサの全体像
3-2 カメラ
3-3 ステレオカメラ
3-4 LiDAR
3-5 ミリ波レーダー
3-6 IMU
3-7 GPSとGNSS
3-8 センサの通信と給電
3-9 センサデータのROS通信
3-10 SLAM
3-11 カルマンフィルタとセンサフュージョン
4. ロボットの制御工学
行動(Action)を支えるロボットの制御理論が該当します。
TBD
5. 車両の制御工学
TBD
6. ロボットシステムのハードウェア設計
行動(Action)を支えるロボットのハードウェアが該当します。個々のハードウェアの設計・製作まで踏み込むとページがいくらあっても足りないので、既製品を選定・組立してシステム化するための勘所を紹介します。
6-1 ロボットシステムのハードウェア概要
6-2 ロボットシステム設計の流れ
6-3 ロボット本体の選定
6-4 センサの選定と取付(ロボット編)
6-5 制御コンピュータの選定と取付(ロボット編)
6-6 機器の配置と重量バランス(ロボット編)
6-7 ネットワーク設計と配線(ロボット編)
6-8 バッテリーと電力マネジメント(ロボット編)
6-9 ロボットの熱設計
6-10 ロボットの耐環境性(IP)
6-11 ロボットの機能安全
7. 車両自動運転システムのハードウェア設計
行動(Action)を支える車両のハードウェアが該当します。こちらも既製品を選定・組立してシステム化するための勘所を紹介します。
7-1 車両自動運転システムのハードウェア概要
7-2 車両自動運転システム設計の流れ
7-3 車両本体の選定
7-4 センサの選定と取付(車両編)
7-5 制御コンピュータの選定と取付(車両編)
7-6 機器の配置と重量バランス(車両編)
7-7 ネットワーク設計と配線(車両編)
7-8 バッテリーと電力マネジメント(車両編)
7-9 車両の熱設計
7-10 車両の耐環境性(IP)
7-11 車両の機能安全
8. シミュレーション
VLAと共にフィジカルAIのキーワードに挙げられるデジタルツインと、それを実現するためのシミュレーション技術を紹介します。
8-1 デジタルツインとSim-to-Real
8-2 ロボット向けシミュレーション概況
8-3 Gazebo
8-4 Isaac Sim
8-5 車両自動運転向けシミュレーション概況
8-6 CARLA
8-7 Bench2Driveによるクローズドループ評価
8-8 AlpaSimとAlpamayo