Aurelia日本語ドキュメントの更新について記載します。6/22現在、pull request中でまだ更新されていない内容も含まれるため、本エントリの内容についてはfork先を確認してください。
進行中の翻訳
まだマージされていませんが、フランス語、ドイツ語の翻訳が進行中です。これがマージされると、Aureliaのドキュメントは、中国語、ドイツ語、英語、フランス語、日本語、スペイン語 版ができることになります。developerの広がりを感じます。
起動時に読み込まれるプラグインの追加
起動時にhistoryプラグインが追加されています。ただ、プラグイン自体は古くから存在するため、ドキュメントから抜け落ちていただけかもしれません。
refバインディングコマンドの修正 (line: 373〜)
あるテキストボックスで入力した値から計算された結果を別の箇所で表示したい、使いたいというのはよくあることです。同じ画面中であればビューモデルが共通なので、これは簡単です。
ところが、入力がカスタムエレメントで行われる場合、カスタムエレメントは独自のビューモデルを持ちますから、画面上の他のコンポーネントから利用する場合は、カスタムエレメントのビューモデルへの参照が必要になります。
これを実現するのがrefです。これまでは、カスタムエレメントのビューモデル参照については.view-model
というバインディングコマンドを使っていたのですが、.ref
に統一されました。
.ref
を使うことで、カスタムエレメントやカスタム属性のビューモデルにアクセスすることができます。
n回繰り返し文法 (line: 715〜)
コレクションに対しての繰り返しではなく、for(int i=0;i<n;i++)
式の、n回繰り返す場合の記載方法が追記されました。
<ul>
<li repeat.for="i of rating">*</li>
</ul>
ここでrating
は整数に評価される式です。
compose利用法の追記
画面内の特定の要素に独自のビューとビューモデルを指定できるようにするのがcompose
カスタムエレメントです。
今回特定のオブジェクトをビューモデルに指定する方法が追記されました。(ビューモデルは普通のオブジェクトなので、当たり前といえば当たり前なのですが)
これでカスタムエレメントを逐一作らなくても、アドホックにビューとビューモデルを組み合わせて使うことができ、応用範囲は広いと思います。
ルート定義 属性の追記 (line: 795〜)
特定のルートへのリンクを作成できるように、ルート定義(JSON)にname
属性が追加されました。
この箇所以外にも、ルート定義のサンプルそれぞれでname
属性定義が追記されています。
ここで定義されたname
属性の利用法が、(line:1114〜) の、ルートのURLを生成するに記載されています。
複数ビューポートの描画 (line: 1080〜)
画面が複数のビューポートから構成されていて、ルートごとに切り替えたい場合のルート定義方法が追記されました。
多分gmailみたいな複数ビューポートから構成された画面をイメージしていると思われます。(挙動は試していないため未確認です)
その他
サンプルコードの細かいtypoの修正が多数行われました。