DockerでStreamlitを起動するポイント

この投稿では、Python 3.11 を使った Streamlit アプリを Docker および Docker Compose で起動する方法をまとめます。よくあるエラーとその対処法も解説しています。

1. Dockerfile の例

FROM python:3.11
USER root

COPY requirements.txt .
RUN python3.11 -m pip install -r requirements.txt

WORKDIR /app
COPY ./app/car_color_category.py .

CMD ["streamlit", "run", "car_color_category.py", "--server.port=8501", "--server.address=0.0.0.0"]

ポイント：

• WORKDIR /app：コンテナ内の作業ディレクトリを /app に設定
• CMD：コンテナ起動時に Streamlit アプリを CLI 経由で実行
• --server.address=0.0.0.0：コンテナ外からブラウザでアクセス可能にする

CMD の各要素の解説

• "streamlit"：実行するプログラム名。Streamlit の CLI を呼び出す
• "run"：Streamlit にアプリを起動する指示を出すサブコマンド
• "car_color_category.py"：起動する Python スクリプト
• "--server.port=8501"：サーバーポートを指定（デフォルト 8501）
• "--server.address=0.0.0.0"：コンテナ外からのアクセスを許可

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2. docker-compose.yml の例

services:
  python:
    build:
      context: .
      dockerfile: Dockerfile
    container_name: car_color_category_app
    volumes:
      - ./app:/app
      - ./dataset_split:/app/dataset_split
    stdin_open: true
    tty: true
    ports:
      - "8501:8501"
    command: streamlit run car_color_category.py --server.address=0.0.0.0 --server.port=8501

ポイント：

• volumes：ローカルのファイルをコンテナにマウント。編集が即反映される
• ./app:/app：アプリのソースコードをコンテナ内にマウント
• ./dataset_split:/app/dataset_split：データセットを別ディレクトリにマウントし、コードとデータを分離
• ports：ホストのポートとコンテナのポートを紐付け、ブラウザでアクセス可能にする
• command：Dockerfile の CMD を上書きし、起動オプションを柔軟に設定可能

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3. 起動手順

docker compose down  # 前のコンテナ停止
docker compose up --build

起動後、ブラウザで以下にアクセス：

http://localhost:8501

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4. よくあるエラーと対処法

1. コンテナがすぐ終了する

症状：

• docker compose up するとすぐに exited with code 0 となる

原因：

• WORKDIR に合わせたファイルパスが間違っている
• volumes でローカルのディレクトリがコンテナ内のファイルを上書きしている

対処：

• docker-compose.yml の command は car_color_category.py だけで指定
• ローカルの ./app/car_color_category.py が存在するか確認
• OneDrive 配下の場合、同期の影響でファイルが見えないことがあるので、通常フォルダに移動する

2. Python で直接実行してもアプリが起動しない

症状：

• ENTRYPOINT ["python3.12", "index.py"] のようにしたが、コンテナがすぐ終了

原因：

• Streamlit は CLI 経由で実行する必要がある
• Python で直接実行するとサーバは起動せず、スクリプトが終了するだけ

対処：

• CMD または docker-compose.yml の command で streamlit run index.py を指定

3. ホストからアクセスできない

原因：

• --server.address=0.0.0.0 を指定していない
• ports でホストとコンテナのポートが紐付いていない

対処：

• CMD または command に --server.address=0.0.0.0 を追加
• docker-compose.yml の ports を設定 "8501:8501"

4. No such file or directory (Trainフォルダが見つからない)

症状：

• コンテナ内でdataset_split/trainが見つからないというエラーが発生する。

原因：

• docker-compose.ymlでdataset_splitディレクトリがコンテナに正しくマウントされていない。

対処：

• docker-compose.ymlのvolumesセクションに- ./dataset_split:/app/dataset_splitの行を追加してください。

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まとめ

• Streamlit は CLI で起動する必要がある
• CMD はデフォルト起動コマンド、Compose の command で上書き可能
• volumes と ports の設定でホットリロードとブラウザアクセスが可能
• コンテナがすぐ終了する場合はファイルパスやボリュームを確認

これらを押さえれば、Docker + Streamlit で効率よく開発・デプロイできます。