1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

プロンプト作成テクニック&「最近わかった“効く書き方”」まとめ

Last updated at Posted at 2025-11-08

この記事で得られるもの

  • すぐコピペできる プロンプト雛形(5本)
  • どこで効くか」「なぜ効くか」の短い理由集
  • 運用で詰まりやすい箇所を直す 失敗→修正プロンプト
  • 最後に チェックリストミニサマリ(Executive/Why/How/Next)

0) この記事にした理由(背景)

  • 仕事で**段階わけ(レイヤード)**のやり方で調べ物や検討をする機会が増えました。守りが固くて安心ですが、スピードと軽さを優先したい場面も増えています。
  • そこで、単発でサッと使える書き方だけを1つにまとめました。まずはこの型で素早くドラフトを作り、必要なときだけ段階わけのやり方で追加チェックする――そんな運び方を想定しています。

1) 前提(Assumptions)

  • 目的:実務で再現性が高い書き方に絞って整理
  • 方針:モデル依存の細かい違いより、言語と構造の工夫を重視

2) テクニック一覧:「効く場面」と「なぜ良いか」

A. IC-5 一枚プロンプト(構造で迷子を防ぐ)

どこで効く? 要件整理/仕様検討/提案文/議事録
なぜ良い? 「前提→選択肢→長短→決定→根拠→先読み→道筋→次の3手」という情報の通り道が決まり、抜け漏れ・主観の衝突を減らす。

コピペ雛形

次の8部で出力(各≤5行):
1) Assumptions: …
2) Options: A/B/C …
3) Trade-offs: …
4) Decision: …
5) Why: 1文×3
6) Foresight: リスク/機会 各2
7) Mentor Roadmap: 手順3
8) Next 3 Actions: 今日/明日/今週
(各主張の末尾に (fact) / (hypothesis) を付与)

B. ダブルパス(v1→自己批評→v2)

どこで効く? 仕様文/FAQ/長文出力/ナレッジ記事
なぜ良い? 生成直後に自分ツッコミを強制し、曖昧語・冗長・根拠不足を機械的に削る。

コピペ雛形

まず「回答v1」を出力。直後に次の観点で自己批評→改善v2:
- 完結性 / 根拠 / 曖昧語 / 抜け漏れ / 冗長さ
最後に「改善差分リスト(箇条書き)」を添付。

C. 5案+採点+「見込みの割合 p」併記(AIが自動で付けます)

どこで効く? 技術選定/コピー案/UI文言/命名
なぜ良い? “好き嫌い”に流れず、評価軸×0–5点で比べて決め切る。さらに各案にp(見込みの割合)を付けると、別方向の案も意識的に残せる(合計はだいたい1.00)。

重要:pはAIが自動で付けます。人が手で調整する必要はありません。

コピペ雛形(このまま貼るだけ)

目的: {一行}
評価軸: コスト, 速度, 安全(各0–5点で採点して合計も表示)
出力手順(AIが自動で実施):
  ① 案を5つ
  ② 各案を3軸で採点し合計
  ③ 各案に「見込みの割合 p」を付ける(5案で100%を分け合うイメージ/合計≈1.00。同率OK)
  ④ 採用1案の理由と、残しておく“対抗案”を1つ(pが高い順)
  ⑤ 各案に一言の理由(強みと弱み)
※ pの算出はAIが自動。ユーザーに入力や調整を求めないこと。
出力順: 表→p付き一覧→採用→対抗案→注意点

AIの中での付け方(参考:自動でやること)

  • 「関連しているか/わかりやすいか/新しいか/安全か」をざっくり見て、5案で100%を分ける感じでpを配る(例:0.30/0.25/0.20/0.15/0.10)。
  • 差がつかない時は同率でもOK。上位2案を少し厚めに。

pを“人が決めたい”場合の切り替え(任意)

  • 手動にしたいときは、プロンプトの先頭にこの一文を足すだけ

    • 「pは私が算出します。AIはpを出さず、空欄のままにしてください。」
  • その上で、表の下にあなたのpを列挙(合計≈1.00)。例:p = 0.30, 0.25, 0.20, 0.15, 0.10

  • 自動に戻すときは、上の一文を削除すればOK。

出力サンプル(合成)

案A: 合計11点 → p=0.30 … 速い/安い/安全は注意
案B: 合計11点 → p=0.25 … 安定だが遅め
案C: 合計10点 → p=0.18 … 新しい/検証不足
案D: 合計9点  → p=0.15 … 体験◎/コスト高
案E: 合計8点  → p=0.12 … 安全最強/速度低
採用:A(“速度最優先”の条件に合う)。対抗:B(安全重視の保険)。

注意(誤解防止)

  • p感触のメモで、現実の成功確率ではありません。
  • リスクが高い話題では、pといっしょに**「あやふやポイント(3つ)」「次に確かめること(3つ)」**も必ず出す。
  • 数字は合計≈1.00ならOK。

D. WHAT-only 指定(完成像だけ決める)

どこで効く? 記事・UI・映像・資料の骨子
なぜ良い? HOW(作り方)で暴走しがちな指示を止め、完成像(目的/読者/長さ/構成/NG語)を固定できる。

コピペ雛形

HOWは書かないでください。WHAT(完成像)だけを指定します。
必須: 目的/読者/長さ/見出し構造/H1/H2/締めのCTA/禁止語
出力: ①要約1行 ②本文ドラフト ③CTA ④禁止語チェック(該当箇所)

E. 不確実性の明示(どこが怪しいかを先に出す)

どこで効く? リサーチ/価格・法律・日程など変動領域
なぜ良い? 誤情報の断定拡散を防ぎ、次の検証へ即移行しやすい。

コピペ雛形

回答末尾に必ず追記:
- 不確実ポイント(3)
- 反例/代替案(2)
- 次に検証すべき項目(3)

F. 失敗→原因→修正プロンプト(トラブルシュート集)

どこで効く? 日次運用/教育/レビュー
なぜ良い? 現場の詰まりを症状→原因→修正で即復旧。再発防止のチェックリストにもなる。

サンプル(合成シナリオ)

症状:Optionsが似た案ばかり
原因:評価軸が未定義
修正:「評価軸3つ(例:コスト/速度/安全)。各案0–5点、合計点も表示」


G. 禁止語&数値条件(曖昧語の排除)

どこで効く? レビュー/ドキュメント/UI文言
なぜ良い? “良さげ/なるはや/しっかり”等を閾値・秒・件数に置換し、解釈ブレを削る。

コピペ雛形

禁止語: 世界一, 革命的, ちゃんと, なるはや
置換ルール例: 速い→<2秒 / 多い→≥20件 / 安価→総額≤◯円

3) よくある落とし穴(anti-pattern)と回避策

  • 矛盾指示:「簡潔に」と「詳細に」を同時に出す → 先に出力の見取り図(見出し・表・箇条)を固定
  • 曖昧語:「ちゃんと」「良さげ」→ 条件や数字に置換
  • 根拠の貼り忘れ:要約1文+出典1件の最小単位で管理
  • 長文化:各セクション5行以内1行サマリを末尾に

4) 鉄板コンボ(Decision)

  • 基礎:A(IC-5)
  • 品質担保:B(ダブルパス)
  • 意思決定:C(5案+採点+主観確率p)
  • 変動領域:E(不確実性の明示)
  • 即効の運用:F(失敗→修正)

この5点セットを“標準装備”にし、Cではpを併記して発散の幅を保ちつつ収束します。


5) ミニサマリ(Executive / Why / How / Next)

  • Executive(要旨):プロンプトは構造+自己批評+採点+不確実性+失敗修正で安定。
  • Why:抜け漏れ・曖昧・過信・好き嫌いの主原因を一括で抑えられる。
  • How:雛形をコピペ→埋める→自己批評→採点。変動領域は不確実性宣言を必須化。
  • Next:自分の案件でAの枠を埋め、すぐB→Cの順に回す。

6) チェックリスト(貼って使える)

  • 各主張の末尾に (fact)/(hypothesis)
  • Decisionが評価軸に紐づいている
  • Cで各案にp(見込みの割合)がAIによって自動付与されている(合計≈1.00)。※手動に切替える場合は本文の切替手順どおりにpを明記
  • E(不確実性3+次の検証3)を付けた
  • Next 3 Actionsが「今日/明日/今週」の粒度
  • 禁止語が出ていない(世界一/革命的/ちゃんと/なるはや 等)

7) 付録:ミニ例

ケース:新規機能の開発方式を決める
評価軸:コスト/速度/安全(0–5点)
候補:A: ノーコード / B: OSS / C: マネージド

採点+確率(例)

案 | コスト | 速度 | 安全 | 合計 | p | メモ
A  |   4    |  5   |  2  | 11  | 0.32 | 早いが権限管理に注意
B  |   5    |  3   |  3  | 11  | 0.26 | 運用負荷が高い
C  |   3    |  4   |  5  | 12  | 0.42 | ベンダーロックだが安全

Decision:Cを採用(p最大&必須条件の安全5)。対抗:A(速度重視の代替)。


おわりに

この記事の雛形は案件に合わせて自由に改変OKです。コメント欄で「詰まりポイント」や「良かった雛形」があればぜひ共有していただけると嬉しいです。

1
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?