1. はじめに:Googleが本気を出してきた
みなさん、昨日のGoogleの発表(Gemini 3 & Antigravity)見ましたか? 正直、「また新しいAIエディタか…Cursorでよくない?」と思っていたのですが、実際に使ってみて考えが180度変わりました。
今回紹介するのは、Googleが満を持してリリースした新IDE 「Google Antigravity」 です。
これまでのAIエディタ(CopilotやCursor)が「人間のコーディングを支援する副操縦士」だとしたら、Antigravityは「指示だけ出せば勝手に開発してテストまでしてくれる優秀な部下」です。
今回はこのツールを使って、一行もコードを書かずに、ブラウザで動く「3D重力操作パズルゲーム」を作ってみました。
2. Google Antigravity とは?
一言で言うと、「Gemini 3 Proを脳みそに積んだ、自律型VS Code」です。
ベース: VS Codeフォーク(なので拡張機能がそのまま使える)
搭載AI: Gemini 3 Pro(推論能力・コーディング能力が爆上がりした最新モデル)
最大の特徴: 「Agent-first」アーキテクチャ
エディタだけでなく、ターミナルやブラウザもAIが勝手に操作します。
人間が「エラー出たよ」と言う前に、AIが自分でブラウザを開いて動作確認し、エラーログを見て勝手に直してくれます。
なお、Gemeni 3やAntigravityのインストール方法や詳細な機能については、以下のサイトが非常にわかりやすくまとめられておりました。私も参考にさせていただきました。この場を借りて感謝申し上げます!
Gemini 3とは?使い方や料金、Antigravityなど新機能を解説!
【Google】Antigravityとは?主要機能や使い方、料金体系を解説
3. 実践:自然言語だけでゲームを作る
ステップ1:環境構築(もAI任せ)
チャット欄に最初の一言を投げかけます。
Three.jsとCannon.jsを使って、ブラウザで遊べる3Dの重力パズルゲームを作りたい。Next.jsのプロジェクトを作成して。
すると、Antigravity内のエージェントが動き出します。 驚いたのが、ターミナルで勝手に npx create-next-app を叩き、ライブラリのインストールまで完了させたことです。「Y/n」の確認だけ求められましたが、それ以外は全自動でした。
ステップ2:ゲームの仕様を伝える
土台ができたら、具体的なゲームの中身を作ってもらいます。
先ほどのチャット欄に続けて以下のプロンプトも投げてください。
以下のゲームを作ってください:
1. 画面内にたくさんのキューブが浮いている。
2. マウスをクリックした場所に「ブラックホール」が発生し、キューブが吸い寄せられる。
3. 右クリックすると「爆発」が起きて吹き飛ぶ。
4. 物理演算をリアルにして、衝突したら跳ね返るようにして。
そして待つこと数分... どうやら完成したようです!
3. 完成!
わずか15分ほどのやり取りで、本当にゲームが動きました。
まとめ:Gemini 3 Pro × Antigravityの衝撃
今回使ってみて感じたのは、「開発のレイヤーが一つ上がった」という感覚です。
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今まで:どう書くか(How)を考える → AIにコードを書かせる → エラーを直す
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Antigravity:何を作りたいか(What)を伝える → AIが作ってテストする → 完成品をレビューする
今回、「物理演算をリアルにして」というかなり曖昧な指示を出したのですが、AIは「ゲームとしての面白さ」を文脈から推論し、Cannon.jsの反発係数や摩擦のパラメータを絶妙に調整して実装してくれました。 単にコードを書くだけでなく、「ユーザーが何を求めているか」を理解して動く点は、これまでのAIとは一線を画しています。
現在はパブリックプレビューで無料(制限ありですが、5時間ごとにリセットされるので実質使い放題に近い)です。 「コード書くのが面倒」な人も、「最新AIの実力を見たい」人も、今のうちに触っておくことを強くおすすめします!
今回はあっさり作れてしまったので、次回はもう少し難しい課題を与えて、Antigravityの実力の底を試してみようと思います。






