内包表記（リスト）のソース例

解説をするよりもまずはソース例を見た方が
わかりやすいと思うので書いてみます。

inclusion.py


#通常表記
a = [9, 2, 3, 4, 8]
a_db = []
for x in a:
    a_db.append(x*2)

#内包表記
a = [1, 2, 3, 4, 5]
a_db = [x*2 for x in a]

内包表記はpython特有の機能

少なくともphpやその他メジャーな言語では
現時点ではなさそうです。
ざっと検索したところjavascriptでは
数種類の内包表記があったらしく非推奨になっておりました。
https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/JavaScript/Reference/Operators/Array_comprehensions
https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/JavaScript/Reference/Operators/Generator_comprehensionsES６では新規に内包表記が追加されているので
他の言語でも今後実装されてくる可能性は０ではなさそうですね。#内包表記はイテラブルなオブジェクトから新しいデータを作る
イテラブルとはリスト、文字列、タプル、辞書などの
要素を順番にとりだせるもののことを言います。
内包表記はイテラブルなオブジェクトから新しいデータ構造を作ることができます。

条件を付与（リストの内包表記条件付き）

内包表記には条件をつけることも可能です。

Conditions.py


#通常
a = [1, 2, 21, 30, 53]
a_db = []
 for x in a:
     if x >= 20:
         a_db.append(x*2)

#内包表記
a = [1, 2, 21, 30, 53]
a_db = [x*2 for x in a if x >= 20]

#条件付きリスト内包表記の構文
{式 for 変数 in イテラブルなオブジェクト if 条件式}

辞書の内包表記

以下は辞書からkeyだけを取り出して
ランダムに値を付与するというもの。

dictionary.py


#辞書の内包表記
from random import randint
keys = ['辞書', 1, '文庫', 8, '漫画']

d = { x:randint(1, 100) for x in keys if type(x) == str}
print(d)
#実行結果
#{'辞書':88, '文庫':32, '漫画':43}

#辞書の内包表記の構文
{ キー:値 for 変数 in イテラブルなオブジェクト if 条件式 }

集合の内包表記

集合に関しては同じ値を無視するという性質がある。

set.py


a = {2, 1, 5, -3, 5, -1, 10, 9, 13, 3, -5
setA = { x for x in a if (0 < x <= 10)}

#実行結果
#{2, 1, 5, 10, 9, 3}

#集合の内包表記の構文
{ 式 for 変数 in イテラブルなオブジェクト (if 条件式) }

ジェネレータを内包表記で書くこともできます

javascriptでは非推奨になっていたジェネレータの内包表記ですが
pythonは標準で書くことが可能です。

generatorexpression.py


g = (x for x in range(5))

#ちなみに以下のtはリストになります。
t = [x for x in range(5)]

以下は実行結果となります。

excusionresultgeneratorexpression.py

>>> g = (x for x in range(3))
>>> print(next(g))
0
>>> print(next(g))
1
>>> print(next(g))
2
>>> print(next(g))
Traceback (most recent call last):
  File "<stdin>", line 1, in <module>
StopIteration

pythonの内包表記をさわりだけ