終わりの見えない会議
社内会議とは、ある議題に対して結論を導く手続きである。しかし、現実世界では様々な要因により結論を先送りにすることがある。今回の会議では結論を出すことができなかったので、次回も同じ議題で議論をし、次こそは結論を出しましょう、というのだ。勘のいいあなたはこんな不安を感じるはずだ。
次回の会議で結論が出るのか?それともまた先送りになるのか?
もしかすると、我々は100回繰り返しても、10000回繰り返しても結論の出ない議題について話し合っているのではないか?
結論はいつ出るのか。それとも、いつまで経っても出ないのか。
こんなプログラムを考えよう。
「ある議題に対して結論が出るならば"この議題は意味あり"を、結論が出ないならば"この議題は意味なし"を返す。」
なんて有益なプログラムなのか。"この議題は意味なし"と判定された会議には出なくて済むのだ。一生結論が出ない無駄な会議なのだから。
意地悪な上司現る
会議大好き上司はこのプログラムがインチキだと見破り、こんな議題を用意した。
「この会議は結論が出るか。」
そして、上司はこの議題に対して、先のプログラムで計算させて、結論づけることにしたのだ。
「この議題をプログラムに入力したとき、"この議題は意味あり"と返すならば結論を先送りにする。"この議題は意味なし"と返すならば議題に対して”Yes”と結論付ける。」
結論が出るか出ないか判定するプログラム
残念なことにある議題に対して結論が出るか出ないか判定するプログラムは存在しない。なぜなら、会議大好き上司の用意した議題に対して矛盾が発生するからである。
同様の問題は、停止性問題として知られている。