「Adobeの動画編集ソフト Premiere Pro(プレミアプロ) を使えば、簡単に背景を透過できる!」
こんな話、よく聞きますよね。実際どう操作すればいいのが分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、動画編集作業の経験談として、私がよく使っているPremiere Proで背景透過機能を紹介します。
だいたい3分くらいで読める内容なので、ぜひ最後までお付き合いください!

Premiere Pro(プレミア プロ)とは

Premiere ProはAdobe社の中に一番有名なプロ向けの動画編集ソフトでも言えます。映画制作やテレビ番組の編集にも使われている、本格派ツールです。
Premiere Pro(プレミアプロ)の特徴
さすがAdobe製というだけあって、After Effects(特殊効果ソフト)、Photoshop(画像編集ソフト)、Adobe Stock(素材サービス)などとシームレスに連携可能。
もちろんAdobe Creative Cloudにも含まれているので、他のAdobeソフトと一括契約している人ならすぐに使い始められます。
さらに「Premiere Proが使える」と履歴書に書けるだけで、動画編集スキルを活かした就職や副業にも有利になるというのも魅力です。
Premiere Pro(プレミアプロ)でできること
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Premiere Proは、動画編集に必要なほとんどのことができます。
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AIによるオートリフレーム機能で、SNS用に自動で縦横比や被写体の位置を調整
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豊富な書き出し形式やサイズの選択
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音声データの文字起こしをAIが自動で実行
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最新版では「えー」「あのー」といった言い淀み部分を自動削除
さらに、Premiere Proを購入するとモバイル版の「Premiere Rush」もセットで利用可能。外出先でスマホから編集して、そのままクラウド経由でPC版と連携できます。
Premiere Pro(プレミアプロ)の動作環境
Premiere ProはWindowsとMacOSの両方に対応しています。最小・推奨システム構成については、最新情報をAdobe公式サイトでチェックするのがおすすめです。(※2025年9月25日時点の情報)
Premiere Pro(プレミア プロ)で動画の背景を透過する方法
①クロマキー合成でグリーン バックの背景を透過する方法
クロマキー合成とは、特定の色を透明にして、その部分に別の画像や映像を重ねる技術のことです。
よく使われるのは緑色の背景で合成するグリーンバッククロマキー。テレビの天気予報や映画のVFXでもおなじみですね。
用意した動画の下に、例えば集中線の画像を配置します。
うまくクロマキーで切り抜ければ、動画の背景が透明になり、下に置いた集中線の画像がきれいに見えるはずです。

- 手順1.素材を読み込む
- Premiere Proを開き、「ファイル」→「読み込み」でグリーンバックの動画と集中線の背景画像を読み込みます。 両方のファイルを選択したら、「読み込み」ボタンをクリックしましょう。
- 手順2.動画をタイムラインに配置
- 読み込んだグリーンバックの動画をVideo2にドラッグ&ドロップします。
- 手順3.背景画像を配置
- 集中線の背景画像をVideo1(動画の下のレイヤー)にドラッグ&ドロップします。
- 手順4.エフェクトパネルを開く
- 画面右側の「エフェクト」パネルを開きます。もし表示されていない場合は、「ウィンドウ」→「エフェクト」で開きましょう。
- 手順5.Ultraキーを適用
- 「ビデオエフェクト」→「キーイング」→「Ultraキー」をクリックして、グリーンバックの動画の上にドラッグ&ドロップします。
- 手順6.エフェクトコントロールを開く
- グリーンバックの動画をクリックしてから、『エフェクトコントロール』パネルを開きます。表示されていない場合は「ウィンドウ」→「エフェクトコントロール」で開いておきましょう。
- 手順7.キーカラーを指定
- 「Ultraキー」→「キーカラー」のスポイトアイコンをクリックします。
- 手順8.透過の確認
- グリーンバックの動画の黄緑部分をクリックします。(もし、グリーンバックの部分が均一でない場合は明るさが全体の中間ぐらいの場所をクリックしましょう。)グリーンバックが透過され、集中線の背景画像が表示されました。
- 手順9.背景画像の表示時間を調整
- 動画よりも背景画像の表示時間が長い場合は、画像を選択すると左端に調整マークが表示されます。 クリックしたまま左にスライドさせると、動画の長さにぴったり合わせることができます。
②エフェクトで黒背景の動画を透過する方法
クロマキーの他に、黒背景の動画を透過する方法もあります。
今回は例として、黒背景の動画を使い、その下にお酒の画像を配置してみましょう。

うまく透過できれば、背景のお酒の上にシュワシュワした動画が流れるように見えます。

※読み込み方法はグリーンバックの動画と同じなので省略します。
- 手順1:動画をタイムラインに配置
- 黒背景の動画をVideo2にドラッグ&ドロップします。
- 手順2:背景画像を配置
- お酒の画像をVideo1(動画の下のレイヤー)にドラッグ&ドロップします。
- 手順3:エフェクトパネルを開く
- 右側の「エフェクト」パネルを開きます。表示されていない場合は、「ウィンドウ」→「エフェクト」で開きましょう。
- 手順4:カラーキーを適用
- エフェクトパネルの検索窓で「カラーキー」と検索し、黒背景動画にドラッグ&ドロップします。
- 手順5:エフェクトコントロールを開く
- 黒背景の動画をクリックして、「エフェクトコントロール」パネルを開きます。 表示されていない場合は、「ウィンドウ」→「エフェクトコントロール」で開きましょう。
- キーカラーのスポイトで黒背景の動画の黒色をクリックし、カラー許容量:30エッジを細く:2に設定します。上手く透過できない場合は、カラー許容量・エッジを細く・エッジのぼかし などの値を調整しましょう。これで黒背景の動画が透過され、お酒の画像が背景として表示されました。
<dt>手順6:キーカラーと設定の調整</dt>
Premiere Pro(プレミア プロ)で背景の透した動画を書き出す方法
ここまででクロマキーやカラーキーを使った透過方法を紹介しましたが、書き出し設定を間違えると透明部分が台無しになってしまいます。
例えば画像編集ソフトで背景を透過させても、「jpg形式」で保存すると透過部分は白くなりますよね。これは、jpgが透過情報を保持できないためです。
透過情報を保持するには「png形式」で保存する必要があります。pngは透明部分をそのまま保持できるため、きちんと透過できているか確認しましょう。
※ソフトによっては透過部分を透明・白・黒に設定できる場合もあるので注意してください。
動画の場合も同じです。透過した動画を書き出すには、アルファチャンネル付きで書き出すか、データを圧縮せず書き出す必要があります。
Premiere Proで透過動画を書き出す手順
ここでは、『クロマキー合成でグリーンバックの背景を透過する方法』で作った動画を例にします。背景に敷いた集中線画像は事前に削除しておきましょう。
2. 形式:「QuickTime」、ビデオコーデック:「Animation」に設定」

3. ビット数を32bitに設定し、「書き出し」をクリック。(※最新のAdobe Creative Cloudでは、8bpc+アルファ または 16bpc+アルファ に設定する必要があります)

4. 書き出した動画「シーケンス01.mov」をPremiere Proに読み込み、以前透過させた画像と重ねてみましょう。
正しく透過できていれば、背景が透明のまま表示されます。

Premiere Pro(プレミア プロ)より簡単な方法で動画の背景を透過する
動画編集の経験がない初心者はPremiere Pro(プレミア プロ)で背景の透過は難しいですね。HitPaw VikPea(旧:HitPaw Video Enhancer)なのAI動画編集ソフトを使ったら、誰でも簡単に操作できます。HitPaw VikPeaは、AIを利用して動画背景の透過、動画の高画質化、白黒・モノクロ動画や画像のカラー化などを簡単に行えるソフトです。
HitPaw VikPeaで動画の背景を透過する方法
手順1.HitPaw VikPeaを起動し、左欄の「AIポートレート背景除去」を選択します。「ファイルを追加」ボタンをクリックするか、ファイルをドラッグ&ドロップし、動画を読み込みましょう。

手順2.右欄の「透明性」にチェックを入れ、「プレビュー」ボタンを押します。1フレームずつ処理されるので待ちましょう。

手順3.プレビューをチェックしてOKなら、歯車アイコンをクリックして保存先を決めます。「エクスポート」ボタンをクリックし、必要な保存形式を選んで保存しましょう。

まとめ
こまで Premiere Pro(プレミアプロ)での背景透過方法 を解説してきました。
手順や仕組みについては理解いただけたのではないでしょうか。
ただし、Premiere Proは導入コストが高い、機能が多すぎて専門的に感じるといったハードルがあるのも事実です。
「もっとシンプルに背景透過を試したい」「AIで手軽に処理したい」――そんな方におすすめなのがHitPaw VikPea です。remiere Proの高度な編集スキルが不要で、誰でもすぐに背景透過を実現できるのが大きな魅力です。
















