これは、WWDC基調講演の公開映像をもとにしたメモであり、iOS、iPadOSおよびMacOSの新たな変更点を理解するのに役立ちます。
※一般公開されているWWDC Keynoteの動画と公開Session/Documentationページだけを使ってこの記事を執筆しました。
https://www.apple.com/apple-events/june-2021/
https://developer.apple.com/wwdc21/sessions/
https://developer.apple.com/documentation/
https://developer.apple.com/documentation/technologies?changes=latest_minor
ここにはスクリーンショットは含めません。
この他にもたくさんのセッションや動画があります。これまで紹介したのはその一部のみです。すべての動画についてはこのページをチェックしてください。
デベロッパー関連の機能
フレームワーク
写真を撮影して3D ARオブジェクトの作成が可能になりました。
Documentation -> Capturing Photographs for RealityKit Object Capture
Documentation -> Creating 3D Objects from Photographs
Sample code -> Taking Pictures for 3D Object Capture
Sample code -> Creating a Photogrammetry Command-Line App
Xcodeクラウド
クラウドサーバーを利用してアプリをビルドし、チーム全体でビルドの結果を確認できます(クラウド上でテストを実行できて、その結果がXcode上で表示にされます)。
また、TestFlightを介してアプリをテスターに自動配布することも可能です。
Documentation -> https://developer.apple.com/documentation/Xcode/Xcode-Cloud
ShazamKit(音楽認識)
Documentation -> https://developer.apple.com/documentation/shazamkit
フェイスタイム通話とアクティビティ共有(SharePlay)
アプリはFaceTimeグループでデータを送信できます。
Documentation -> https://developer.apple.com/documentation/GroupActivities
空間オーディオ
新しいサウンド分析フレームワークで、音を検知(人間の声、楽器、動物、その他300種以上の音)
Documentation -> https://developer.apple.com/documentation/soundanalysis
iOSシステムでSafariウェブ拡張機能がご利用いただけます。
Nearby Interaction
フレームワークは、
U1チップを搭載したiPhone用のUWBサードパーティ製アクセサリと連動できるようになりました。
これにより、携帯とアクセサリ間の正確な相対位置を取得できます。
Documentation -> https://developer.apple.com/documentation/nearbyinteraction/ninearbyaccessoryconfiguration
スクリーンタイムAPI
Documentation -> https://developer.apple.com/documentation/ManagedSettings
空間オーディオの統合 / 動的な3Dオブジェクトのテクスチャ
通知のための新しいAPI(マインドセット/モード)
アプリは、システムの通知モードを確認することができます。(個人、仕事モード...)
iCloud Keychainで認証コードを生成して、より安全なサインイン体験を
(関連)パスワードなしでユーザーを登録して認証します。
Documentation -> Public-Private Key Authentication
ライブテキスト
テキストの写真を撮り、そのテキストを選択できます。すでにライブラリにある写真にも対応しています。(ジェスチャーで写真の中のテキストを選択するだけです)。
iCloud+
プライベートリレー。メールを隠す。ランダムでユニークなメールアドレスをシェアできます。(必要なだけ)。ホームキットの安全なビデオ。
Matter
Matter
と呼ばれるスマートホームデバイス用の新たな通信プロトコルがあり、AppleのHomekitに対応しています。
メールアプリの拡張機能を構築できるようになりました(コンテンツブロッカー、メッセージコンポーザー、メッセージカスタムアクション、メール暗号化など)
Swift
- 並行プログラミング
Documentation -> https://docs.swift.org/swift-book/LanguageGuide/Concurrency.html
App Store
複数の商品ページを作成(異なるアプリアイコン、スクリーンショット)
App Storeでアプリ内イベントを特集できるようになりました。
iPadOS
iPadウィジェット用の特大サイズhttps://developer.apple.com/documentation/widgetkit/widgetfamily/systemextralarge
iPad OS クイックノート
Appleペンシルを使って画面(右下)の角からスワイプしてから、ノートを取ってください。ノートは、それを取ったアプリへリンクされます(また、同じアプリを開いたときにハイライトされます)
iPad版Swift Playground:
- SwiftUIコンポーネント。
- iPadでアプリを作成。
- iPadで作成したアプリをそのまま直接App Storeに提出することが可能。
MacOS
Macシステムでショートカットアプリがご利用いただけます。
他の機能:
- 地域に基づく通知
- WatchOSのNearby Interactionフレームワーク
- UI試験の強化
- メモリーグラフ
- スマート音量
- SwiftUIを使って検索ビューを追加する方法を学ぶ
Apple Watch
常時表示
アプリケーションが常にApple Watchの画面に表示されるようにする
Documentation -> https://developer.apple.com/documentation/watchkit/designing_your_app_for_the_always_on_state
一部の機能は既に上で触れられておりますので、次のいくつかのセクションでは取り上げません。
iOS
フェイスタイム通話
- グループ通話での空間オーディオ
- 人の発言だけが聞こえるように、雑音を除去
- 参加者全員を一つの画面で見ることができるグリッド表示
- ポートレートモードへ切り替え、背景をぼかす
- フェイスタイムリンク / フェイスタイム通話をスケジュール(イベントをフェイスタイム通話にする)
- その他のシステムをお使いの場合(アンドロイドおよびウィンドウズのデバイス)、ウェブ上でフェイスタイム通話に参加できます(エンドツーエンド暗号化も)
- フェイスタイム通話とアクティビティ共有(映画を見たり、音楽を聴いたり、など)(SharePlay)
共有
- iMessageを使用して共有したコンテンツは、さまざまなシステムアプリケーションで表示できます。
フォーカスモード:
- 通知要約
- お友達は、いつあなたがiMessageアプリで「Do Not Disturb」をオンにしたかを知ることができます。
- デバイスを現在のマインドセット/モード(個人モード、仕事モード...)に合わせます。 仕事中であれば、仕事用アプリケーションからの通知だけを受け取ることができます。
インテリジェンス:
- ビジュアル検索(犬のパン、花の種類、本、ペット、目印)。
- スポットライトで写真を検索します。写真の中にあるもの、場所、テキストで検索します。
- 連絡先の豊富な検索結果(電話をかけるアクション、関連するすべて、Find My、カレンダー、メール、メモ、ファイル)。
- Spotlightのテレビ番組、映画の結果。
- Photos Memories:Apple Musicの曲を使用できます。思い出のペースに合わせた音楽。
- Memory Mixesでいろいろなミックスを試してみましょう。
ウォレット:
- アパート、家、ホテルの部屋(対応するホテル)の解錠
- ID(運転免許証など)をウォレットに(現在はアメリカでのみ利用可能)
天気:
- 美しい新デザイン。
- 気象パターンに合わせて背景を追加
Appleマップ:
- 地球を見る
- 新しいマップを更に色々な国に。
- 道路の色や標高、カスタムデザインされたランドマークなど、新しい情報が追加されています。(バイクレーン、横断歩道、高速道路のインターチェンジなどを3Dで表現します)
- グロー機能付きマップのナイトタイムモード
- トランジット。エリア内の建物をスキャンし、ARで方向を生成。
AirPods:
- AirPodsがiPhoneから離れたときに作動する置き忘れ防止アラート。
- 「探す」アプリのネットワークでAirPodsの位置を探せるように。
健康アプリ:
- 歩行の安定性。スマホでその人の転倒リスクを評価できるようになりました。
- システムで健康データのトレンドを生成できるようになりました。
- 健康アプリで記録した健康データを医療機関と共有しましょう。
- さらに、健康データを家族と共有することもできます。
iPad:
- ウィジェットをホーム画面に配置。
- iPad アプリライブラリ
- マルチタスキング : iPad 画面上部に表示される新しいコントロールでスプリットビューをすばやく作成。
- 新しいシェルフビューで異なるウィンドウ間の切り替えが手軽に。
- 新しいキーボードショートカットセットでマルチタスキングを実行。
メモアプリ
- メモアプリの共有ノートで誰かの名前に言及。
- メモアプリのアクティビティ表示で、最新の変更を見る。
翻訳:
- この度、iPadでご利用いただけるようになりました。
プライバシー:
- メールのプライバシー保護: IP アドレスを隠します。
- Safari: ウェブサイト トラッカーから IP アドレスを隠します。
- アプリのプライバシー レポート: アプリがユーザーの位置、写真、カメラ、連絡先、その他の情報にアクセスする頻度 (過去 7 日間) の概要を表示します。
- アプリが接続を確立したすべてのサードパーティ ドメインを表示します。
Apple Watch:
- 睡眠トラッキング(睡眠中の呼吸数)を改善。
- ワークアウトの種類を新たに追加。
- ポートレート写真(特殊効果付き)を文字盤に。
- Apple Watchの写真アプリで写真のハイライト(写真共有機能を含む)を表示できるように。
- 複数のタイマー、身体の項目、およびその他機能。
Apple TV:
- SiriやHomePodにApple TVで番組を再生してもらう
- みんなの興味に合わせて映画を提案する。
- Apple TVのスピーカーとしてHomePod miniを選択する。
- HomePod miniでSiriに個人的なリクエストをする。
- 他のデバイス(サーモスタットなど)にSiriを使う(リクエストは自宅のHomePodにルーティングされます)
- カメラが荷物を検知する(荷物が配達された時のリマインダー)。
- すべてのカメラの映像をApple TVで表示する
MacOS:
- 新しいMacOSの名は「Monterey」
- 新しいフェイスタイム機能(上に記載の通り)
コントロール機能
- マウス、キーボード、またはトラックパッド一つでMacとiPadをコントロール
- MacBookのタッチパッドカーソルを直接画面の端まで動かして、iPadへ移動させることが可能(たとえば、iPadをMacBookの右隣りに置き、カーソルを右へ動かすと、iPadにカーソルが現れます)。
- ドラッグとドロップも機能します。
- 別のMacコンピューター上でも機能します。
- 3台以上のデバイスでも機能します(オブジェクトを複数のデバイス間で移動させることが可能)。
- AirPlayを使ってあなたのコンテンツをMacで再生できます。
- サファリでそれぞれ異なったグループにタブを分けることが可能です(iCloudによって同期)
すべての新機能についてはこちらをご覧ください。
https://www.apple.com/jp/newsroom/
すばらしいセッションやビデオがたくさんあります。このメモを参考に、すばやくナビゲートしていただければ幸いです。
私の公開されているQiita記事をカテゴリー別にご覧いただけます。
今後ともよろしくお願い致します。