量子断熱計算(QAA)における終状態(最適解を導くハミルトニアン)を$C$、また初期状態(基底エネルギー状態のハミルトニアン)を$B$とする。
ここで、任意の角度パラメータとして、ガンマ$(γ)$及びベータ$(β)$を用いて、$C$と$γ$に関するユニタリ行列を$U(C,γ)$、$B$と$β$に関するユニタリ行列を$U(B,β)$と定義。
$$
U(C, γ) = e^{iγC}...①\
U(C, β) = e^{iγB}...②
$$
さらに、上記のユニタリ行列を用いた反復計算回数を整数$p$とし、$(γ1,γ2,...,γp)$を要素とするベクトルを$γ、(β1,β2,...,βp)$を要素とするベクトルを$β$、p次元の直交基底ベクトルを$|s〉$として、以下の演算子$|γ,β〉$を定義。
$$
|γ, β> = U(B, β_p)U(C, γ_p)U(B, β_{p-1})U(C, γ_{p-1})...U(B, β_1)U(C, γ_1)|s>...③
$$
次に、上記で定義した演算子$|γ,β〉$を用いて、最適解を導くハミルトニアン$C$の期待値$Fp$を以下のように求める。
$$
F_p(γ, β) = <γ,β|C|γ,β>...④
$$
角度パラメータ$γ$及び、$β$を変化させ、$F_pが取りうる最大値M_pを探索。$
$$
M_p = max_{γ,β}F_p(γ,β)...⑤
$$
最大値M_pが求められた時、その時のγ,βが決定し、④について$C$の期待値が求まると同時に、最適解を与える組み合わせの状態が求まる。
- ユニタリ行列: 複素正方行列
- ハミルトニアン: 系の全エネルギー
- 系: なにかしらのまとまり
- 期待値: 予測される平均値
- イジングモデル: 2つの状態をとる格子点で構成された、格子模型
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