openFrameworksのboostを最新版にする

openFrameworksに含まれるboostは1.0.0と古く、Asioといった便利なライブラリが使えない。
そこで、boostを最新版（執筆時1.59.0）にアップデートする方法をメモする。

環境は次の通り。

• OSX 10.11.1
• openFrameworks 0.9.0

boostをダウンロードする

http://www.boost.org ここから最新版をダウンロードする。

boostをビルドする

次のコマンドでboostをビルドする。
ポイントとしては、static libraryを出力するように指定するところ。

$ ./bootstrap.sh --prefix=path/to/installation/prefix
$ ./b2 install -j 5 link=static

出力されたヘッダファイルとstatic library(.aファイル)をopenFrameworksのlibsディレクトリ以下のboostが入っているフォルダへコピーする。
具体的には$(OF_PATH)/libs/boost/includeにヘッダを、$(OF_PATH)/libs/boost/lib/osxにstatic libraryをコピーする。

Xcodeの設定を変更する

XcodeのBuild Settingsから、$LIB_BOOST_FSと$LIB_BOOST_SYSTEMを次のように変更する。

• $(OF_PATH)/libs/boost/lib/osx/boost_filesystem.a→$(OF_PATH)/libs/boost/lib/osx/libboost_filesystem.a
• $(OF_PATH)/libs/boost/lib/osx/boost_system.a→$(OF_PATH)/libs/boost/lib/osx/libboost_system.a

boost/regixなどは適宜other linker flagにパスを追加する。

Deployment targetを変更する

XcodeのGeneralからDeployment target を10.11に変更する。

終わり

これでビルドできるようになっているはず。
ただ、もともと使われているboostの参照先を直接変更しているため、openFrameworksの挙動全てに影響が出る可能性がある。

プロジェクトをアップデートするとXcodeの設定しなおしになるので注意。
($OF_PATH)/libs/openFrameworksCompiled/project/osx/CoreOF.xcconfigを修正することで設定しなおさなくても住むようになる。