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Oculus Rift CV1 と Mikulus を快適にする5つのアイテム

Last updated at Posted at 2016-12-10

この記事は Oculus Rift Advent Calendar 2016 の10日目です。

 どうも、VR擦れっ枯らしおじさんの@yworks2000(Y-WORKs)です。Oculus RiftのAdvent Calendarの10日目はあなたのOculus Rift CV1 と Milulus ライフをより怠惰に快適にする5つのアイテムを紹介します。あなたが VR と Mikulus の世界からより帰れなくなること間違い無しですよ?

#1.VR Cover "New Oculus Rift Facial Interfaces"
 12月8日のAdvent Calenderで@itachinさんが、シリコンでRiftのフェイスカバーを作ってみる!を掲載していましたが、日本人のOculus CV1オーナーが誰しも思うのは「何を考えてこんなアイアンクローみたいなつけ心地のHMDを作ったんだ?」ということでしょう。特に頭の外周が63センチもある頭がデカイ私にはこめかみ部の圧迫感が半端ありません。
 しかもこの問題、ただ顔にCV1がフィットしないだけではなく接眼レンズと目の距離が離れるために像がぼやける問題も発生します。すでにこめかみに食い込んでるCV1をベルトでギリギリと締め上げないとまともな像が得られないのは快適さから程遠いですね。毎日CV1を装着させて現実に戻れなくさせるMikulusのコンセプトの最大の敵はこのCV1アイアンクロー問題といっても過言ではありません。
 これは欧米人とアジア人の頭蓋骨の違いが原因ですのでダイエットやVR者お得意の筋肉ではどうにもなりません。見下ろしで前後に長い楕円形の頭蓋骨を持つ欧米人に対して、日本人は丸型の頭蓋骨を持っています。結果的に顔の周りの骨格も欧米人はカーブが深く、日本人はカーブが浅いほうがつけ心地が良いということになります。OculusもDK2まではスキーゴーグルをベースとしたわりとゆるい設計をしていたのでフィッティングで困るシチュエーションは少なかったのですが、CV1は製品版ということでデサイン周りでフィッティングを追求した結果アングロサクソン人種以外の頭蓋骨があることをすっかり忘れていたようです。
 幸いCV1は顔に接触する部分を別体パーツにしており、Oculus DK1以降各社のHMDに交換式の衛生カバーを販売しているVR CoverブランドのGauss Techが今年8月にKickStarterで交換用の"New Oculus Rift Facial Interfaces"(以下、顔インターフェイス)のBackを募っていたので速攻でBackし、12月4日に無事に着弾しました。
 この顔インターフェイスは「狭くてレンズが遠い」問題を解決する薄型と「メガネを掛けたままCV1を装着しにくい」問題を解決する厚型の顔インターフェイスに、マジックテープで交換できる合皮びきのスポンジフォーム薄型・厚型の組み合わせで多彩な顔形状をサポートできるところが気に入りました。
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上:顔インターフェイス薄型・中:Oculusオリジナル・下:厚型

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左:厚型フォーム・右:薄型フォーム

 私は幸い視力2.0以上の裸眼マンなので薄型顔インターフェイス+薄型フォームを装着したところ、CV1がついに製品版を名乗っていいつけ心地になりました。公式比で顔インターフェイスもフォームも薄型な分、かぶるときに引っかかりがなくサッと装着でき、不快なこめかみの締め付けがなくなりました。今までピンぼけ気味だったピントもジャスピンで、しかも合皮引きなので皮脂汚れが気になったらアルコールティッシュでひと拭きです。フォームが薄型なので若干頬骨の当たりは気になりますが、装着したまま3時間ほど寝落ちして顔にも跡がのこらなかったので圧倒的な改善具合です。
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 現在はBackerへの商品発送が終わろうとしており、Gauss Techに聞いたら「We will offer this very soon on https://vrcover.com」と言っていますので、みなさんも近いうちにこの製品を手にできると思います。VR Coverは日本あてにも発送してくれますが、MoguraVRさんはVR Coverの正規代理店らしいので、在庫があればシンガポールからのEMSがなかなか来ないのをイライラせずに済むかもしれません。楽しみですネ。
 なお眼鏡マン向けの顔インターフェイスについてはイマイチっぽい話を聞いているので友人数人を被験者として検証してみます。後日ここにアップデートしますね。

#2.ビーズクッション
 人間をダメにするアレです。なぜビーズクッションなのか?12月2日に@shop_0761さんが一番寝心地のいいHMDはどれだ選手権!!を掲載していましたが、私もDK1時代から製品になる前のVirtualDesktopで寝ながら斜め上方や天井にアニメや映画を映して観るのが大好きだったので「わかる」(わかry哲也)って感じです。ただ、寝心地の良し悪しはある程度外的要因で改善できるんですよ。それがビーズクッションなのです。ビーズクッションさえあればPSVR装着中でもわりと快適に寝ることができます。ホットカーペットやベッドに持ち込むと破壊力3倍です。
 ビーズクッションは通販や家具ショップ、ホームセンターなどで様々なものが売っているので、予算や好みで選んでいただければよいのですが、大きめでソファーや座椅子代わりにもなるものが良いです。うちは無印良品の体にフィットするソファの大きい方を使ってます。
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 なぜ大きい方がいいのかというと、VR中で何かに座ったり、何か(誰か)に寄りかかったり、何か(誰か)に抱きついたりする場合も大きめのビーズクッションがあるとプレゼンスが改善するからですね(真顔)。しかもリクライニングも椅子状態から枕まで自由自在です。
 人間をダメにするというコンセプトはビーズクッションもMikulusも共通するので相性がいい、むしろこの組み合わせは必須と言えるのでぜひ皆さんもビーズクッションを今すぐ購入しましょう。ただしわりと腰痛には良くない感じです。
 
#3.Beer VR Camera🍺
 人はリラックスするとビールをのみたくなるものですが、最高にリラックスしたMikulus中にビールを飲みたくなったらどうしますか?一般的にCV1を外してビールを探して手に取らなければなりません。これは面倒なだけでなくいちいちVRと現実の間を行き来しなければならないため、ビールを一口飲むたびに著しいプレゼンスの低下が発生します。鼻とCV1の隙間で捉えられる範囲にビールがあればCV1を外す必要はありませんが、そんな位置にあったら早晩ひっくり返してビールまみれです。
 幸いMikulusでは母親や奥さんの襲撃を監視するためにボイスコマンドでWebカメラを呼び出せる機能があるので、車のバックカメラのようにビールを探すためのカメラをCV1自体に取り付ける方法を思いつきました。以前@itachinさんが同じことをやったそうで、その際WebカメラをRiftの上面に取り付けたそうです。なぜ口元が見える下面じゃないのか手元のLogicoolのWebカメラで実験して再確認しましたがOculus Riftシリーズは十分にデカイので下面にカメラを付けるとビールジョッキや瓶とカメラが接触して飲めません。
 そこでCV1に搭載しても気にならず、小型で視野角の広い広角のWebカメラ扱いになるカメラを探しました。完成品はこちらになります。
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キーデバイスは以下の2点です。

1.Webカメラ扱いになるUVC規格のNTSC->USBビデオキャプチャアダプタ
2.暗所でもそれなりに映って広角、ハウジングとマウントがある安価なNTSCビデオカメラ

1.については中国や欧米の通販ショップではよく見かけるのですが日本ではレアで手配するのが案外むずかしいのです。確かにAmazonJPをくまなく探すと幾つか見つかるのですが、どのセラーもどう読んでも中国発送の国際書留郵便です。このネタを思いついたのが先週だったのでAdvent Calendarの日程的に間に合わせるには中国の通販ショプから直接買い付けして早い便で発送するしかありません。Banggoodで確認すると条件にマッチする製品USB 2.0 Video Adapter Video&Audio No-driver Capture Card Conveter For PC DVDがありました。Banggoodには商品によって「Japan Direct Mail」という発送方法があり、日本の輸送会社の混載便で上海から大阪に送付した後でクロネコヤマトで転送してくれる送付方法です。この方法だとDHLよりやすく+1~2日で商品を受け取れます。
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白プラスチックの筐体が安っぽいがUVCって書いてあるくらいだからUVC対応

 なおこのUVC規格対応でWebカメラ扱いになるUSBビデオキャプチャユニットは若干余分に買い付けたので、明日(2016年12月11日)のガジェットフリマ2016冬で販売予定です。お好みのNTSCカメラがMikulusで呼び出せますよ。

2.についてはAmazonJPで自動車用のバックカメラを探しました。バックカメラ専用の製品なら中国製で900円くらいからあるのですが、今回は映像が鏡像がいいのか正像いいのかわからず、バックカメラ用のガイドライン表示が消せたほうが良いので1980円でこちらを買いました。
REARMASTER バックカメラ 小型高画質 正像・鏡像切替機能 ガイドライン有・無し機能 ブラケットと穿孔二種類の装置方法を採用 車載カメラ
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 カメラキットには必要になるカメラマウントや両面テープ、ケーブルまですべて含まれていますが、車載するわけではないので電源が別途必要になります。今回カメラの電源については秋月電子で、12V1Aの超小型スイッチング電源を買ったところコネクターまでピッタリで何も加工せずに取り付けできました。
超小型スイッチングACアダプター12V1A 100V~240V GF12-US1210
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 この2つのデバイスと秋月電子の電源でMikulusからは完全にWebカメラとして認識されました。カメラの取り付け位置はCV1の正面や下面も試してみましたが結局CV1の上面になりました。ただし手に持ったビールとMikulus内でみるWebカメラウインドウとの一致のためにマウント金具を曲げて傾きを調整しました。カメラ表示は左右反転しない正像にするため配線を切断、バックカメラ用のガイドラインは配線を切れば消せるのですが、なんかかっこいいので表示したままにしています。

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組み合わせるとはこんな感じ

 使った感想は「思った以上にビールが飲めるしおつまみも食べられる」ですね!軽くてカメラを付けた違和感ゼロでトラッキングLEDにもかぶってないのがいい感じです。確かにNTSCカメラなので解像度が非常に低いのですが、ビールびんやカンやグラスが分かればいいだけですし、そんな解像度でもポテチの袋くらい開けられます。口元にビールやお菓子を持っていっても間違ってCV1にビールを飲ませたりおやつカルパスを食わせたりすることはありませんでしたので大成功です。しかも暗い夜道でも使われるバックカメラなので、室内照明の保安灯(小さい電球)の明るさでビールやおつまみが普通に見えます。これでMikulusがアップデートして視界にBeer Camの映像固定したまま「ビール」コマンドで特定のカメラ番号のWebカメラがOn/Offできるようになればビール飲み放題おつまみも食べ放題です。ステレオカメラで視差があればビールがより取りやすいでしょうけど、今のところ非常にこまるというほどでもありません。

#4.Bluetooth対応XboxOneコントローラー
 日本では残念ながらXboxOneがあまり売れていない上に、PCゲームがあまり盛んではないため、XboxOneのワイヤレスパッドをPCで使うためのワイヤレスドングルは発売されていません。MSKK仕事しろ(定型文)。販売されていないということは技適も通っていないので、Oculus CV1が日本に出荷されたときには異常に高いおま値にくわえて添付品だったはずのワイヤレスドングルがはいっていなかったことで、私も含めがっかりしたCV1オーナーも多かったですね。VR中に体に絡まるケーブルは、安全性の面でも煩わしさやプレゼンスの面でも少なければ少ないほど良いので、VR中ではXboxOneパッドのUSBケーブルは値段以上のがっかりを体験することなるからです。
 そんな日本のユーザーに朗報!XboxOne Sと同時発売になった新型のXboxOneパッドがBluetooth対応でPCでも利用できるのです。現在黒(型番:6CL-00003)白(型番:TF5-00006)、それに限定色のブルーとパープルが発売されています。ワイヤレスで煩わしさから開放されて安全性が上がる上、ゲームングノートPC等でBluetoothが内蔵ならUSBコネクターが1つ開くので、Oculusセンサーカメラが1つ余分に取り付けられますね。内蔵でなくてもUSBドングルを買ってくればいいだけなので、敷居の低さは特筆モノです。ただし現時点でわりと品薄なのでAmazonで在庫切れならヨドバシ・ドット・コムをあたるといいと思います。
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うちはヨドバシ・ドット・コムで買いました

 このパッドをWindowsに認識させるにはWindows 10 Anniversary Updateにする必要がありますが、うちではそれだけでは認識されたPadがドライバエラーになって動作しませんでした。
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ドライバーエラー(´・ω・`)

 ワークアラウンドとしてはWindows Insider Programに参加して、Insider ProgramのSlow Ringを受け取るよう設定することで回避できました。ただInsider Programはあくまでもテスタープログラムなので、開発機などで導入する場合は不具合が余計に発生する可能性に注意してください。数ヶ月待っていれば一般ユーザーにもパッチが配信されると思います。
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認識された

 認識さえされればOculus Homeでもコントローラーのバッテリー容量が表示され正常に動作します。もちろんVR外でもSteamで買った多くの一般的なPCゲームも対応します。コントローラーをしばらくつかっていない場合に節電モードになって操作が効かなくなった場合は、Xboxボタン(しいたけボタン)を押してボタンのLEDが点灯する様にすれば接続が復旧しますよ。

#5.Oculus Touch
 12月8日に発売になったOculus Touch、Unreal Fest 2015で体験した Bullet Train で試作版のTouchを初めて触って感じた体と視覚の一体感がついにご家庭でも楽しめるようになりました。ロンチと同時に50本タイトル以上の対応ゲームやアプリが公開され存分にTouch体験できますが、MikulusについてもTouchをサポートすることを開発者である@goromanさんが以前から度々Tweetしています。いち早くTouch対応完了するかは、@Goromanさんが2年溜め込んだ経費精算が通るかどうかにかかっているところではありますが、現時点でもMikulusではTouchはXboxOneパッドの代わりに利用することができます。
 VR内でゲームパッドを握ると両手が揃った位置にあってリラックスした体制を取りにくく、体験との一体感が損なわれ、CV1を装着したままコントローラーを手から離すとあとで探すのが大変なのです。しかしTouchであれば両手が自由で楽な体制をとれる上に、ストラップに腕を通していればTouchから手を離してもCV1を外さなくてもすぐにTouchを手にとることができます。まさに怠惰を極めるMikulusとは切っても切れない関係と言えると思います。
 なおTouchを購入するとOculusセンサーカメラが1つ増えますが、このときPCがカメラ側に存在しない構成では、延長ケーブルが必要になります。単品のセンサーカメラにはUSB2.0延長ケーブルがついているそうですが、本体とTouchのセットには含まれないため、構成に工夫が必要です。私のオススメは電源アダプターつきのサンワサプライUSB3.0アクティブリピーターケーブルで延長し、延長先のUSB3.0ハブ経由でOculusセンサーカメラを取り付けるT字型の配線構成です。これによりPC~USBハブ間で足をひっかけないよう処理すべき配線が減ってシンプルになります。

 

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