LoginSignup
633
628

More than 3 years have passed since last update.

git操作はGUIツール派な自分もCUIに乗り換えた便利git拡張まとめ

Last updated at Posted at 2019-08-08

top.gif

はじめに

自分は「楽でわかりやすい」という理由から、git操作にはGUIツールのSourcetreeを使用していました。

ただ、GUIツールを使えない状況などではCUIに直接gitコマンドを入力するわけで、GUIツールの恩恵を得られないことも多々ありました。

そこでいっそのこと、GUIツールを真似てgitコマンドを拡張し、CUIに乗り換えることにしました。

本記事は、その際に作成した拡張のまとめになります。

目次(〇〇したいところ)

拡張を作成するにあたって、GUIツールと同じように「gitコマンドでも〇〇したい!」と思ったところをピックアップしました。

このピックアップ項目をもとに、gitコマンドを拡張していきます。

(なので、この項目が本記事の目次でもあります)

〇〇したいところ

1. branch一覧から選んでcheckoutしたい
2. 差分の内容をもっと見やすくしたい
3. 差分から選んでadd・resetしたい
4. stash一覧をもっと見やすくしたい
5. stash一覧から選んでapply・dropしたい
6. 現在のbranchのpushを楽にしたい

便利拡張を紹介する前に

gitコマンドを拡張するにあたって一つ、依存しているツールがあります。
それは、fzfpecoをはじめとするインタラクティブフィルターです。

インタラクティブフィルターとは、受け取ったリストを対話形式でユーザーに選択させ、それを出力する機能を持ったツールのことで、例えば、

git branch | fzf | xargs git checkout

とすれば、「branch一覧から一つ選んでcheckoutする」ということができるようになります。

fzf.gif

今回はこのインタラクティブフィルターのうち、曖昧検索とpreview機能があるfzfを使用しました。

便利拡張まとめ

gitコマンドを拡張するにあたって、本記事ではaliasで拡張しています。

ただ、aliasに記述する方式は少し制約もあったりするので、もし必要になればサブコマンド化も検討いただければと思います。

1. branch一覧から選んでcheckoutしたい

git co

co.gif

リモート含めたbranch一覧から一つ選んでcheckoutできるコマンドです。

GUIツールでは当然できることですが、gitコマンドで同じことをするには、複数のコマンドを駆使する必要があり面倒なため拡張しました。

やっていることは以下の通りです。

  • 引数がない場合、branch一覧をfzfに渡してリスト表示し、選択されればcheckoutする
  • 引数がある場合、特別な処理はせずgit checkout [引数]を実行する
[alias]
    co = "!f() { args=$@; if [ -z \"$args\" ]; then branch=$(git branch --all | grep -v HEAD | fzf --preview 'echo {} | cut -c 3- | xargs git log --color=always' | cut -c 3-); git checkout $(echo $branch | sed 's#remotes/[^/]*/##'); else git checkout $args; fi }; f"

2. 差分の内容をもっと見やすくしたい

git d

d.gif

差分をファイルごとに切り替えながら確認できるコマンドです。

gitコマンドのgit diffは、

  • 差分がまとめて表示されるため、差分が大きいと見にくくなる
  • Untrackedなファイルが表示されない(git add -Nが必要)

と、個人的に少し使いづらかったため、Sourcetreeの作業コピーを参考に拡張しました。

diff.jpg

引数を指定すれば、commitやbranch間の差分もこの形式で確認でき、よく使うコマンドの一つになっています。

やっていることは以下の通りです。

  • 引数がない場合、git statusからUntrackedなファイルも含めた差分を取得し、それをfzfに渡してリスト表示
  • git d d1319bc2..37efebdbのように引数がある場合、git diff --name-statusから差分を取得し、それをfzfに渡してリスト表示
[alias]
    d = "!f() { args=$@; [ -z \"$args\" ] && args=HEAD; ([ \"$args\" = \"HEAD\" ] && git status --short || git diff --name-status $args | sed 's/\t/  /') | fzf --preview \"echo {} | cut -c 4- | xargs git diff --color=always $args --\" --multi --height 90% | cut -c 4-; }; f"

3. 差分から選んでadd・resetしたい

git da

da.gif

上記の拡張コマンドgit dで表示されるリストから、差分ファイルを選んでaddできるコマンドです(Ctrl+iで複数選択)。

gitコマンドのgit addは、全差分が対象であれば問題ありませんが、差分を見ながら一部のファイルだけaddしたい場合に使いづらかったため拡張しました。

[alias]
    da = !git d | xargs git add --

git dr

上記の拡張コマンドgit daのresetバージョンになります。

[alias]
    dr = !git d | xargs git reset --

4. stash一覧をもっと見やすくしたい

git stl

stl.gif

stash一覧を変更内容も含めて確認できるコマンドです。

gitコマンドのgit stash list -pは、stash内容がまとめて表示されるため、stashの数が多くなると見にくくなるため拡張しました。

[alias]
    stl = !git stash list | fzf --preview 'echo {} | grep -o stash@{.*} | xargs git stash show -p --color=always' --height 90% | grep -o stash@{.*}

5. stash一覧から選んでapply・dropしたい

git sta

sta.gif

上記の拡張コマンドgit stlで表示されるリストから、stashを選んでapplyできるコマンドです。

GUIツールのように、stashの内容を確認しながら目的のstashを探してapplyしたかったため、拡張しました。

[alias]
    sta = !git stl | xargs git stash apply

git std

上記の拡張コマンドgit staのdropバージョンになります。

[alias]
    std = !git stl | xargs git stash drop

6. 現在のbranchのpushを楽にしたい

git ps

現在のbranchをpushするコマンドです。

gitコマンドのgit pushは、リモートにbranchが存在しない状態でpushする際、引数でbranch名を指定する必要があります。

これが地味に面倒だったため、デフォルトで現在のbranchをpushするよう拡張しました。

[alias]
    ps = "!f() { args=$@; [ -z \"$args\" ] && git push origin HEAD || git push $args; }; f"

または、

[push]
    default = current

その他

拡張というわけではありませんが、できるだけ入力が少なくて済むように省略形をaliasに追加しています。

[alias]
    b = branch
    c = commit
    cm = commit -m
    f = fetch
    s = status
    st = stash
    rh = reset --hard

これらの拡張を導入するには?

今回の拡張はaliasに追加しているため、自身の~/.gitconfigのaliasに追加すれば使用できるようになります。

また、自分のdotfilesリポジトリにて、これらの拡張をまとめた.gitconfigを公開しているため、参考にどうぞ。
https://gitlab.com/yukiarrr/dotfiles/blob/master/.gitconfig

まとめ

CUIに乗り換えた自分ですが、GUIツールはあらためて便利だと感じました。
特に差分の操作が素晴らしく、行単位でadd・reset・checkoutできたりします。

CUI上でもできるだけ便利にできるよう、今後も拡張を続けていきたいと思います。

Twitter: @yukiarrr

633
628
11

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
633
628