x10でJavaのメソッドを呼ぶ

Managed版(Java backend))のx10から、Javaで実装されたクラスを使う方法です。
並列化の部分をx10にまかせつつ、既存のJavaの資産を使うことができます。
Java interoperability feature とよばれています。

参考資料:

• http://x10.sourceforge.net/documentation/languagespec/x10-latest.pdf の18章2節

まずJavaのクラスを用意します。

MyClass.java

class MyClass {

  int i;

  MyClass() {
    System.out.println("Constructed.");
    i = 5;
  }

  public int GetI() {
    return i;
  }
}

Javaのコードをビルドします。 javac MyClass.java

次にx10側のコードです。

MyNativeClass.x10

import x10.io.Console;
import x10.interop.Java;               // x10.interop.Java をimportする

public class MyNativeClass {

  public static def main( args:Rail[String] ) {
    val o = new MyClass();             // Javaのオブジェクトをnewする
    Console.OUT.println( o.GetI() );   // インスタンスメソッドを呼ぶ
  }
}

重要な点は import x10.interop.Java を書くことです。すると普通にJavaのオブジェクトが呼べます。
コンパイルするときは、クラスファイルがあるパスを -cpオプションで指定します。
事前にjavacでjavaのコードをコンパイルしておく必要があります。

コンパイルと実行のコマンドは以下のようになります。

x10c -cp . MyNativeClass.x10     # カレントディレクトリでも -cp で指定する必要あり
x10 MyNativeClass                # カレントディレクトリであれば-cpはいらない