app道場#1でLTした内容ですが、まとめてなかったので最近の情報いれながら修正して掲載します。
android端末というタイトルではありますが、スマートフォン全般にも言える話かもしれません。
現在のandroid端末解像度
ハンドセット(電話)端末
国内では、すでに1920x1080のフルHD端末が主流となっています。実際に国内ではソニー、サムスン、シャープ、富士通などのフラッグシップモデルは、フルHD解像度の端末で発売しています。
タブレット端末
7インチタブレットは1920x1080のフルHD端末が主流です。
10インチタブレットになると、2560x1440のWQHD端末がふえはじめています。事実上の2K端末です。
その他(TVなど)
android端末の最大の特長は、さまざまな端末のOSとして動作できる点にあります。
国内ではほとんど動きがありませんが、海外では積極的にTV接続して利用するandroid端末が発売されていまして、ついに最近は4K解像度の端末が発表されました(こちらはTV内蔵式)
Philips、今年第2四半期にAndroid搭載4Kテレビを市場投入予定 | TechCrunch Japan
android端末の解像度はどこまで大きくなる?
断言はできませんが、ここ最近の進化や謳い文句を見る限り、「動画コンテンツの解像度をそのままディスプレイに表示」というのを目指しているような雰囲気があります。
なので人間の目で認識できるかどうかという部分は関係なしに、技術的に可能であれば今後も4K、いずれ8K解像度での端末が作られていくかと思います。
中国ではすでに2Kディスプレイのハンドセット端末が発売されていますし、今年の夏モデルぐらいには、国内にも2Kディスプレイのハンドセット端末が発売されるのではないかと思います。
OPPO、5.5インチサイズ 2K (2560×1440) 解像度のハイスペックスマートフォン「Find 7」発表、価格3498元(約58,000円) | GPad
中国メーカー Vivo、世界初となる 2K (2560×1440) 解像度スマートフォン「Xplay 3S」発売、価格3499元(約6万円)より | GPad
そんな矢先に、ジャパンディスプレイで5.5インチで2560x1440、10.1インチで3840x2160の液晶モジュールの出荷(10.1インチはまだサンプル出荷)が始まっています。年内にはこの液晶モジュールを使ったスマートフォン端末が発売されるのは、間違いないでしょう。
ジャパンディスプレイ、次世代モバイル端末向け5.5インチ (538ppi) 2560×1440 WQHD 液晶モジュールを4月より出荷 | GPad
ジャパンディスプレイ、タブレット向け10.1インチ 3840×2160 4K2K 解像度 IPS 液晶モジュール開発、サンプル出荷開始 | GPad
「エントリーモデル」の存在
国内ではほぼ目にすることはありませんが、海外では主に途上国に向けて開発されている「エントリーモデル」というものがあります。
エントリーモデルの最大の特長は、原価を抑えるために各スペックが落とされているところにあります。
当然ながら解像度も、国内の端末に比べると何世代も落とされているものが多いです(ただしOSは基本的に4.x)。
実際にソニーやサムスンなどの世界的に端末を販売しているメーカーでは、480x800、時には320x480のエントリーモデルを開発していることもあります。こちらも少しずつ、解像度が大きくなりつつはありますが。
国内向けに合わせて高解像度対応を行い「ついでに言語ローカライズもやって海外ユーザーも獲得するか」と考えたものの、エントリーモデルの低解像度だとデザインが崩れる出来になってしまうと、せっかく手に入れられるはずだったユーザーを逃してしまいかねません。
androidのカテゴリ分類
android端末のマルチディスプレイのカテゴリ区分の紹介です。
やっぱり本家が一番詳しいです(というか、いつの間にかできてたんですね)。
Supporting Multiple Screens | Android Developers
Density
1インチあたりのピクセル数(DPI)によって区別されます。
おおざっぱなDPIの計算式 = sqrt(横px^2+縦px^2)/インチ
なお、基本的にハンドセットならインチ数に大きな違いはないので
- 480x800だとhdpi
- 720x1280だとxhdpi
- 1080x1920だとxxhdpi
みたいに、解像度だけで大体判別できます。
name | dpi | 備考 |
---|---|---|
ldpi | 〜120dpi | 国内ではほとんどなし |
mdpi | 〜160dpi | 海外のエントリーモデルで見かけるかも |
hdpi | 〜240dpi | OS2.3時代の端末の大半がここ |
xhdpi | 〜320dpi | OS4.0がでたあたりの端末が多い |
xxhdpi | 〜480dpi | 最近のフラッグシップモデルは基本ここ |
xxxhdpi | 〜640dpi | 2Kハンドセットあたりが該当すると思われる |
tvdpi | - | Nexus7(2012)+αで使われている。mdpiとhdpiの中間ぐらいな位置づけ |
Size
発表時にはsmall、normal、xlargeの話をしてたんですが、これによる区別は非推奨になってました(後述する区別と逆に覚えてました。すいません…)。
現在はwXXdp、hXXdp、swXXdpという形で、デベロッパー側で「横幅がXXX以上の大きさ以上だとこちらを使う」といった区分けを利用して、各タブレットやTVサイズ用のリソースやレイアウトファイルを用意することになります。
Supporting Multiple Screens | Android Developers
これからのデザインはどうすべきか
このへんは非デザイナーである自分が言い切れるものではありませんが、解像度の進化はしばらく続いていくのは間違いありません。
そのためビットマップ画像を中心としたデザインは、高解像度端末への対応や、それにともなうリソース容量の肥大化が目立ち、今後さらに厳しくなるのではないかと思います。
個人的にはiOSもandroidもフラットデザインになっていったのは、デザインとして云々ではなく、この辺の都合がまず一番にあるんじゃないのかなあと思っています。
幸いandroid端末に関しては、9patchによる画像の拡大指定やShape Drawableといった形で容量を押さえたり、ベクター画像っぽい形式でデザインを見せることができるようになっています。が、どちらもどんな画像でも置き換えられるというわけではなく、向き不向きのデザインがあります。
この向き不向きを含めたデザインの仕様は、デザイナーだけに限らずアプリ開発に関わる全ての人が知るべきではないかなと思います。というより、このあたりの実践的なマルチディスプレイの共有をあまり見かけません。
なのでみなさんもっと共有し合いましょう(これが一番言いたかった)。