ExtendScriptのJS処理系には console.log() が存在しない。ExtendScriptToolkitへのコンソール出力には $.writeln() が使えるが、InDesignServerの標準出力へ出力するには alert() を使う必要がある。手癖でついconsole.log()と打ちたくなってしまう。
通常版のInDesignでスクリプトの開発をしてからサーバ版へ持っていくことが多いため、出力部分の関数が違うのは地味に面倒だ(通常版で一々alert()すると使えたものではない)。また、動作を監視するためにログを取りたいが、InDesignServerにはログの書き出し機能がついていない。
そこで、ログファイル書き出し機能を付けた console.log()をオレオレ実装した。ファイル先頭のフラグをいじるだけで、通常版InDesignとサーバ版InDesign用の挙動を切り替えることができる。
(CoffeeScriptで開発しているので、適宜読み替えてください。)
console.log の実装
# サーバモード
serverMode = true
# サイレントモード
silentMode = false
console = {}
console.log = (msg) ->
if !serverMode and !silentMode
# 開発用の挙動
$.writeln msg
else if serverMode and !silentMode
# サーバ用の挙動
alert msg
if serverMode
# ログファイルの保存先を作成してキャッシュ
@logfile = @logfile || new File '/path/to/logfile.txt'
# 追記モードでログファイルを開いて閉じる
@logfile.open 'a'
@logfile.writeln msg
@logfile.close()
使い方
console.log "\n\n\n===#{new Date()}========================================================"
console.log "API version: #{app.scriptPreferences.version}"
console.log "InDesign version: #{app.version}"
console.log "OS: #{$.os}"
console.log "Locale: #{$.locale}\n\n"
ExtendScriptのグローバルな機能しか使用していない為、InDesign以外の他のソフトでも動作するかもしれない。