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EMR上でScala2.11ビルド版のSparkを動かす

Last updated at Posted at 2016-03-22

目的

EMR上でSparkを使いたい場合、デフォルトだとSparkはScala2.10でビルドされているし、JavaもVer.7と大変イケてない。

そこで、現在自分が開発している環境であるScala2.11&Java8に対応したSparkBatchを実行できるようにEMRをいじってみます。

構築手順

Sparkのビルド

Sparkは公式にはScala2.10でビルドされたバイナリしか配布してくれていません。2.11版を使いたい場合は自分でビルドする必要があります。(1.4から2.11も正式対応していたはずなので、いい加減2.11版も出してくれないものか。。)

このへんを参考にしてパッケージ一式を用意します。

wget http://d3kbcqa49mib13.cloudfront.net/spark-1.6.1.tgz
tar -xzvf spark-1.6.1.tgz
cd spark-1.6.1
./dev/change-scala-version.sh 2.11
./make-distribution.sh --name custom-sparkh --tgz -Pyarn -Phadoop-2.6 -Dscala-2.11 -DskipTests
  • 僕の環境だとJAVA_HOMEをちゃんと設定してって怒られた。。
  • メモリとCPUをかなり使います。(MacProで30分強くらいずっとコンパイルしてた)
  • sparkソースの配置場所によっては、pathが長すぎるエラーが出るかも。
  • Spark1.6.1だと、Hadoop2.6までしか指定できなかったが、2.7系でも今のところ問題なく動いています。

これでScala2.11、Hadoop2.6バージョンのSparkが用意出来たはずです。パッケージ化されたものの中から、lib/spark-assembly.jar 的なものを取り出してS3にUploadしましょう。

また、固められたパッケージ自体もuploadしておきましょう。後述するlocalでの動作確認に使えます。

EMR準備

デフォルトではJava7が入ってしまっていて、Java8でビルドしたアプリを動かそうとするJobが実行されなかったり失敗したりする。

こちらの方がEMRをJava8化するBootstrapActionを書いているので拝借する。

emr_bootstrap_java_8.shをS3にuploadしておく

EMR構築手順としては以下のとおりです。

  1. アプリケーションには、Spark1.6とHadoop2.7.2を入れる(emr-4.4.0)
  • ここでインストールされるSparkはScala2.10バージョンのものだが、S3などとの連携に都合がいいので置いておく。
  1. BootstrapでJava8対応のshellを実行する。(s3:///emr_bootstrap_java_8.sh)
  2. おそらく踏み台を経由すると思うので、踏み台サーバと同じsubnetにする。
  3. Web画面を見たいのでpublicなsubnetにおく。(sshトンネル経由)
  4. sshするので、pemを用意しておく。
  5. logFolderはご自由に(EMRクラスタの各種ログが吐かれる)
  6. IAMは、とりあえずS3やDynamoにアクセスできれば。(デフォルトでOK)
  7. SGは、sshができればいいかな(デフォルトでOK)

EMR起動後、MasterNodeにsshしてみてjava -versionでJava8が使えることを確認。

実行サンプルの準備

sparkにはデフォルトで円周率計算をするexampleがありますが、EMRを使う場合は普通は入出力にS3を使うので、それが使えることを確かめるためのサンプルが必要です。
(S3に繋がるまでは実は色々罠があります!Hadoop/EMRのややこしさを舐めちゃいけません。)

とりあえず手っ取り早いものをここに準備しました。

(ただfileを受け取ってそのまま吐き出すだけのサンプルです。入出力の確認に持ってこいですね!)

hadoopSample/spark/scala_2.11の階層でactivator batch_hdfs/assembly を実行するとspark上で実行可能なjarが生成されます。

jarが出来たら、同じくS3にuploadしてください。

Sparkの実行前の準備

まず、なぜかマスターノードでJAVA_HOMEがおかしなことになってるので直します。

export JAVA_HOME=/usr/java/default

ローカルモードで試す場合はsparkパッケージを落としてくる必要があるので、S3から2.11用にビルドしたパッケージを落としてくる必要があります。

aws s3 cp s3://<bucket>/spark-1.6.1-bin-scala-2.11.tar.gz ~/
tar -zxvf spark-1.6.1-bin-scala-2.11.tar.gz

Sparkの実行

localモードでの実行

(※この時、S3へのアクセスはできませんでした。。ローカルのファイルを参照してください。)

./spark-1.6.1-bin-scala-2.11/bin/spark-submit --class com.github.uryyyyyyy.hadoop.spark.batch.fileIO.Hello --master local --conf spark.hadoop.mapred.output.committer.class=org.apache.hadoop.mapred.DirectOutputCommitter ./spark2.11_batch_hdfs-assembly-1.0.jar file:///home/hadoop/dummy_in.txt file:///home/hadoop/dummy_out.txt

yarn-clusterモードでの実行

spark-submit --class com.github.uryyyyyyy.hadoop.spark.batch.fileIO.Hello --master yarn-cluster --conf spark.hadoop.mapred.output.committer.class=org.apache.hadoop.mapred.DirectOutputCommitter --conf spark.yarn.jar="s3://<bucket>/spark-assembly-1.6.1-hadoop2.7.2.jar" s3://<bucket>/spark2.11_batch_hdfs-assembly-1.0.jar s3://<bucket>/in.txt s3://<bucket>/out.txt

yarn-clientモードでの実行

後述しますが、submitを実行しているDriverNodeのspark-assemblyとExecutorNodeのspark-assemblyが異なってしまい、上手く行きません。

どうやって実現しているのか?

clusterモード実行時の仕組み

spark-submit(EMR組み込みのscala2.10ビルド版)で実行します。これだけだとScala2.10がクラスパスに入ってしまうのですが、そこでspark.yarn.jar="s3://<bucket>/spark-assembly-1.6.1-hadoop2.7.2.jar" を使うことで、YARN上に置かれるDriverとExecutorにはscala2.11のassemblyが配布されて、Scala2.11で実行することが出来ます。

なぜscala2.11ビルド版のsparkパッケージでsubmitしないかについては、それをした場合はS3へのアクセスが上手くいかず、spark.yarn.jar="s3://<bucket>/spark-assembly-1.6.1-hadoop2.7.2.jar" で落ちてしまいます。そのため、S3へアクセスするところまではEMR組み込み版を利用する必要があるのです。

ちなみに、これでScala2.11での実行はできたのですが、Driver/ExecutorからS3へ出力しようとすると、よくわからんエラーが出るので、以下を参考にパッチを組み込みます。

これで、実行時にspark.hadoop.mapred.output.committer.class=org.apache.hadoop.mapred.DirectOutputCommitter を指定することで、うまくS3へ出力することが出来ます。

まとめ

以上でScala2.11、Java8のアプリケーションをEMR上で動かすことが出来ました。
yarn-clientモードで実行できないのはモヤモヤ感が残りますが、ローカルデバッグもできるし、cluster上での実行もできているのでまぁいいのかなと。

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