タイトルの通り、Linuxのttyコマンドは標準入力のデバイスを表示するコマンドです。現在の標準入出力のデバイスではなく、標準入力のみを表示します。マニュアルには次のように書いてあります。
tty - print the file name of the terminal connected to standard input
それでも疑う人へ
標準入力の2つのターミナル(それぞれ /dev/tty1
, /dev/tty2
とします)を開いて次のことを試してみてください。まず/dev/tty1
側で次のコマンドを実行します。
tty # @/dev/tty1
実行結果
/dev/tty1
表示されるのは期待した、/dev/tty1
です。
では次のはどうでしょう。
tty </dev/tty2 # @/dev/tty1
実行結果
/dev/tty2
表示されたのは /dev/tty2
でした。標準入力をリダイレクトで切り替えたので、tty
は切り替え後のデバイスが表示されました。最後に次のコマンドを実行してみます。
tty </dev/null # @/dev/tty1
not a tty