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NDC-LD

Last updated at Posted at 2015-09-07

NDC-LD中間報告版について,RDFの記述とNDC第9版本表の細目表の凡例(p21からp25まで)とを関連付けて説明してみる.また,分類項目の種類とそれぞれに対応するクラス,記述項目を列挙する他,階層関係の記述方法についてもまとめてみる.なお, 本稿は公開されたデータから第三者が推測した内容であり,公式見解ではない

細目表の凡例

分類記号

  • 分類記号はskos:notationで記述する.

     ndc9:007.1 skos:notation "007.1" .
    
  • 新設項目のフラグ(プラス印)は表現されない.

分類項目名

  • 分類項目名は,skos:prefLabelに言語タグ(@ja)付きで記述する.

     ndc9:007.1 skos:prefLabel "情報理論"@ja .
    
  • 複数の名辞がピリオドで区切られている場合でも,ひとつの文字列として記述する.

     ndc9:007.13 skos:prefLabel "人工知能.パターン認識"@ja .
    
    • 以下のように,名辞を分割して記述することは無い.

       # 間違った例
       ndc9:007.13 skos:prefLabel "人工知能"@ja .
       ndc9:007.13 skos:prefLabel "パターン認識"@ja .
      

分類小項目名・関連分類項目名

分類小項目名

  • 分類小項目名は,分類項目名に後置しskos:prefLabelに記述する

     ndc9:012.1 skos:prefLabel "建築計画:基礎調査,位置,敷地"@ja .
    
    • 分類小項目名を持つ分類項目に対して,以下のように小項目無しの分類項目名だけを記述することは無い

       # 間違った例
       ndc9:012.1 skos:prefLabel "建築計画"@ja .
      

関連分類項目名

  • 関連分類項目名はskos:noteに記述する

     ndc9:007.64 skos:note "アルゴリズム,プログラミング言語" .
    

英文項目名等

  • 英文項目名等は,skos:prefLabelに言語タグ(@en)付きで記述する

     ndc9:007 skos:prefLabel "Information science"@en .
    

注記

  • 注記はskos:noteに記述する
  • 細分注記,限定注記,排除注記,別法注記などで記述方法が同じか否かは未調査

参照

をも見よ参照

  • 「をも見よ参照」はskos:relatedで記述する

     ndc9:007.1 skos:related ndc9:361.45 .
     ndc9:007.1 skos:related ndc9:801.2 .
    

を見よ参照

  • 「を見よ参照」はskos:variantOfで記述する.このとき,参照元はndcv:Variantクラスのインスタンスで,参照先はskos:Conceptクラスのインスタンスである

     ndc9:007.68 ndcv:variantOf ndc9:007.58 .
    

注参照

  • 注参照は2通りの記述方法がある

    • ひとつは,skos:noteにリテラルで記述する方法

       ndc9:234.7 skos:note "@オーストリア・ハンガリー帝国→234.6" .
      
    • もうひとつは,rdfs:seeAlsoに参照先URIを記述する方法

       ndc9:234.7 rdfs:seeAlso ndc9:234.6 .
      
  • 注参照は始めにskos:noteとして記述され,参照先URIを機械的に取得できた場合はskos:noteだけでなくrdfs:seeAlsoにも記述する

分類項目の種類

第1次区分の分類項目(類目)

  • 1桁の分類記号を持つ項目である

  • ndcv:MainClassクラスのインスタンスとして記述する

     ndc9:0 rdf:type ndcv:MainClass .
    

第2次区分の分類項目(綱目)

  • 2桁の分類記号を持つ項目である

  • ndcv:Divisionクラスのインスタンスとして記述する

     ndc9:01 rdf:type ndcv:Division .
    

第3次区分の通常項目,縮約項目,不均衡項目(要目)

  • 3桁の分類記号を持つ項目である

  • ndcv:Sectionかつskos:Conceptクラスのインスタンスとして記述する

     ndc9:010 rdf:type ndcv:Section .
     ndc9:010 rdf:type skos:Concept .
    

第4次区分以下の通常項目,縮約項目,不均衡項目(細目)

  • 4桁以上の分類記号を持つ項目である

  • skos:Conceptクラスのインスタンスとして表現する

     ndc9:010.1 rdf:type skos:Concept .
    

二者択一項目

  • ndcv:Variantクラスのインスタンスとして表現する

     ndc9:007.15 rdf:type ndcv:Variant .
    

不使用項目

  • 記述しない
    • 不使用項目からの「を見よ参照」も記述しない

削除項目

  • 記述しない(例:014.69)
    • 削除項目からの「を見よ参照」も記述しない

範囲項目,中間見出し

  • skos:Collectionクラスのインスタンスとして記述する

     ndc9:016_018 rdf:type skos:Collection .
    

各分類項目の記述内容

分類項目に対して記述するメタデータを,記述対象のクラス別にまとめる.前述の凡例には含まれない記述項目もある.
ndcv:sourceという記述項目を持つ分類項目もあるが,そのあたりは未調査.

第1次区分(類目)

  • クラスはndcv:MainClassである

  • 類名をskos:prefLabelに言語タグ(@ja)付きで記述する

    • 後述する名辞の規則にも従う
  • 類名をrdfs:labelに言語タグ無しで記述する

  • 類の分類記号をskos:notationで記述する

  • 当該版のNDC全体を表すURIをskos:topConceptOfに記述する

     # 類「0」の記述例
     ndc9:0 rdf:type ndcv:MainClass .
     ndc9:0 skos:prefLabel "総記(類目)"@ja .
     ndc9:0 rdfs:label "総記(類目)" .
     ndc9:0 skos:notation "0" .
     ndc9:0 skos:topConceptOf <http://id.ndl.go.jp/class/ndc9/> .
    

第2次区分(綱目)

  • クラスはndcv:Divisionである

  • 綱名をskos:prefLabelに言語タグ(@ja)付きで記述する

    • 後述する名辞の規則に従う
  • 綱名をrdfs:labelに言語タグ無しで記述する

    • 上位項目名の前置はしない
  • 綱の分類記号をskos:notationで記述する

  • 階層関係はskos:broaderまたはskos:topConceptOfで記述する

    • 後述する階層関係の規則に従う
     ndc9:01 rdf:type ndcv:Division .
     ndc9:01 skos:prefLabel "図書館.図書館学(綱目)"@ja .
     ndc9:01 rdfs:label "図書館.図書館学(綱目)" .
     ndc9:01 skos:notation "01" .
     ndc9:01 skos:broader ndc9:0 .
    

第3次区分(要目)の通常項目,縮約項目,不均衡項目

  • クラスはndcv:Sectionかつskos:Conceptである
  • 分類項目名をskos:prefLabelに言語タグ(@ja)付きで記述する
    • 後述する名辞の規則に従う
  • 分類項目名をrdfs:labelに言語タグ無しで記述する
  • 分類記号をskos:notationで記述する
  • 階層関係をskos:broaderで記述する
    • 後述する階層関係の規則に従う
  • 注記をskos:noteで記述する
  • 「を見よ参照」をskos:relatedに記述する
  • 当該分類項目を代表分類として持つNDLSHの件名のURIをskos:relatedMatchに記述する

第4次区分(細目)以下の通常項目,縮約項目,不均衡項目

  • クラスはskos:Conceptである
    • 第3次区分の項目と異なり,ndcv:Sectionを含まない
  • それ以外は第3次区分の項目と同じ属性を記述する

二者択一項目

  • クラスはndcv:Variantである

  • 上位項目のURIをskos:broaderで記述する

  • 「を見よ参照」の参照先URIをndcv:variantOfで記述する

     ndc9:007.15 rdf:type ndcv:Variant .
     ndc9:007.15 skos:broader ndc9:007.1 .
     ndc9:007.15 ndcv:variantOf ndc9:007.632 .
    

範囲項目,中間見出し

  • クラスはskos:Collectionである
  • 上位項目のURIをdct:isPartOfで記述する
  • 範囲はndcv:memberRangeの先に空ノードで表現する
    • 空ノードには,範囲の始点をxsd:minInclusiveで,終点をxsd:maxExclusiveで記述する

       ndc9:016_018 rdf:type skos:Collection .
       ndc9:016_018 dct:isPartOf ndc9:01 .
       ndc9:016_018 ndcv:memberRange
       	[
       		xsd:minInclusive 16 ;
       		xsd:maxExclusive 18
       	] .
      

名辞

(本節は書きかけである)

各分類項目はその項目を表す名辞(名前)を持つ.名辞はskos:prefLabelとrdfs:labelで記述する.

skos:prefLabel

  • 分類項目名を言語タグ付きで記述する

     ndc9:007.1 skos:prefLabel "情報理論"@ja .
    
  • 複数の名辞がピリオドで区切られている場合でも,ひとつの文字列として記述する.

     ndc9:007.13 skos:prefLabel "人工知能.パターン認識"@ja .
    
    • 以下のように,名辞を分割して記述することは無い.

       # 間違った例
       ndc9:007.13 skos:prefLabel "人工知能"@ja .
       ndc9:007.13 skos:prefLabel "パターン認識"@ja .
      
  • 分類小項目名は,分類項目名に後置しskos:prefLabelに記述する

     ndc9:012.1 skos:prefLabel "建築計画:基礎調査,位置,敷地"@ja .
    
    • 分類小項目名を持つ分類項目に対して,以下のように小項目無しの分類項目名だけを記述することは無い

       # 間違った例
       ndc9:012.1 skos:prefLabel "建築計画"@ja .
      
  • 同義語,類語がある場合は,分類項目名に後置する

     ndc9:007.634 skos:prefLabel "オペレーティング システム[OS]"@ja .
    
  • 限定語がある場合は,分類項目名に後置する

     ndc9:020.28 skos:prefLabel "書誌学者<列伝>" @ja .
    

rdfs:label

  • おおむねskos:prefLabelと同じ規則で記述し,加えて以下の規則にも従う
    • 言語タグは付与しない

    • 一部の分類項目は,上位分類項目の項目名を前置する

       ndc9:012.4 rdfs:label "建築設計・製図--書庫.書架" .
      

      前置する条件は,公開されたデータからは読み取れない

階層関係

  • 階層関係をskos:broaderで表現する

    • 下位から上位への参照のみを記述し,上位から下位への参照は記述しない
    • SPARQLで逆向きに辿ることは可能
  • 記号的な上位ではなく,意味的な上位を記述する

  • 第1次区分項目の上位は無い

    • ndcv:topConceptOfにndc9:を記述する

       ndc9:0 skos:topConceptOf ndc9: .
      
    • チェックに用いたSPARQL式は以下

       PREFIX ndcv: <http://purl.org/net/ns/ndcvocab#>
       PREFIX skos: <http://www.w3.org/2004/02/skos/core#>
       PREFIX rdf: <http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#>
       
       SELECT distinct ?s ?s2 ?type
       WHERE {
       	?s rdf:type ndcv:MainClass .
       	?s (skos:broader|skos:topConceptOf) ?s2 .
       	OPTIONAL {?s2 rdf:type ?type .}
       }
       ORDER BY ?s ?s2
      
  • 第2次区分項目の上位は第1次区分項目または第2次区分項目または無し

    • 第2次区分の項目は,基本的に分類記号の上1桁と一致する第1次区分項目をskos:broaderに記述する

       ndc9:15 skos:broader ndc9:1 .
      

      ただし,以下の条件に一致する項目はその限りでない

    • 第2次区分表で字下げされておらず,かつ分類記号の下一桁が0以外の項目は,skos:broaderを記述せず,skos:topConceptOfの値をndc9:とする

       ndc9:16 skos:topConceptOf ndc9: .
      
      • 第2次区分表で上記項目にぶら下がっている第2次区分項目は,ぶら下がる先の第2次区分項目をskos:broaderに記述し,第1次区分項目をskos:broaderに記述しない

         ndc9:17 skos:broader ndc9:16 .
        
    • 第2次区分表で2段階の字下げがされている第2次区分項目は,1段上の第2次区分項目をskos:broaderに記述し,第1次区分項目をskos:broaderに記述しない

       ndc9:47 skos:broader ndc9:46 .
      
    • チェックに用いたSPARQL式は以下

       PREFIX ndcv: <http://purl.org/net/ns/ndcvocab#>
       PREFIX skos: <http://www.w3.org/2004/02/skos/core#>
       PREFIX rdf: <http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#>
       
       SELECT distinct ?s ?s2 ?type
       WHERE {
       	?s rdf:type ndcv:Division .
       	?s (skos:broader|skos:topConceptOf) ?s2 .
       	OPTIONAL {?s2 rdf:type ?type .}
       }
       ORDER BY ?s ?s2
      
  • 第3次区分項目の上位は第2次区分項目または第3次区分項目

    • 第3次区分表で字下げされていない第3次区分項目は,分類記号の上2桁が一致する第2次区分項目をskos:broaderに記述する

       ndc9:060 skos:broader ndc9:06 .
       ndc9:069 skos:broader ndc9:06 .
      
    • 第3次区分表で字下げされている第3次区分項目は,見た目の階層関係通りにskos:broaderで階層関係を表現する

       ndc9:133 skos:broader ndc9:130 .
       ndc9:134 skos:broader ndc9:133 .
      
    • チェックに用いたSPARQL式は以下.101件目以降はOFFSETの値を100,200,300,…と増やして確認した

       PREFIX ndcv: <http://purl.org/net/ns/ndcvocab#>
       PREFIX skos: <http://www.w3.org/2004/02/skos/core#>
       PREFIX rdf: <http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#>
      
       SELECT distinct ?s ?s2 (GROUP_CONCAT(distinct ?type ; separator = ", ") AS ?types)
       WHERE {
       	?s rdf:type ndcv:Section .
       	?s rdf:type skos:Concept .
       	?s (skos:broader|skos:topConceptOf) ?s2 .
       	OPTIONAL {?s2 rdf:type ?type .}
       }
       GROUP BY ?s ?s2
       ORDER BY ?s ?s2
       OFFSET 0
       LIMIT 100
      
  • 第4次区分以下の項目の上位は,分類記号の下1桁を削ったもの

    • 縮約項目の場合は,適切な位置まで階層を下げる
    • 不均衡項目の場合は,適切な位置まで階層を上げる

その他

NDLSHとの関連付け

  • 当該分類項目を代表分類として持つNDLSHの語があれば,そのURIをskos:relatedMatchに記述する

     ndc9:007.6 skos:relatedMatch <http://id.ndl.go.jp/auth/ndlsh/​01057776> .
     ndc9:007.6 skos:relatedMatch <http://id.ndl.go.jp/auth/ndlsh/​00576334> .
     ...以下省略
    

相関索引との関連付け

  • 各分類項目には,NDC相関索引の索引語をndcv:indexedTermに空ノードで記述する
    • 空ノードには,索引語をxl:literalFormで,索引語の読みをndl:transcriptionで記述する

       ndc9:007.6 ndcv:indexedTerm
       	[
       		xl:literalForm "情報処理" ;
       		ndl:transcription "ジョウホウ ショリ"
       	] ,
       	[
       		xl:literalForm "データ処理" ;
       		ndl:transcription "データ ショリ"
       	] ,
       	[
       		xl:literalForm "リアルタイムデータ処理" ;
       		ndl:transcription "リアルタイム データ ショリ"
       	] .
      

不具合

  • skos:topConceptOfの値をWebブラウザ上で表示した際,表記とリンクがおかしい
    • 表記が "http://id.ndl.go.jp/class/ndc9/">ndc9:
    • リンク先が <http://id.ndl.go.jp/class/ndc9/ を参照するSPARQL DESCRIBEクエリ
      • 末尾の > が無い
    • RDF/XMLのデータは問題ない
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