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AdWords APIを利用して、広告運用の仕事を95%削減するまで

Last updated at Posted at 2016-10-31

はじめに

Google AdWordsの運用を任され、2週間で一定の成果を出せた。
次に取り掛かる仕事もあるため、自動化をしようと思う。

利用するのは、AdWords APIである。
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導入の目的

今回、自分が導入しようと思った目的は以下のとおり。

  • 広告レポートを自動で取得し保存
  • 実際の成果データと、レポートデータを紐付ける (※1)
  • 指定したルールに応じて、広告の停止/CPCの調整を行う
  • クリエイティブメンバー用のレポートツールを自動で作成 (※2)

※1 AdWordsでは、成果通知タグで成果のカウントができる。
しかし、タグだけでは成果がカウントされないことがある。
タグで成果を測る場合、1〜3割くらい成果が欠損する。

※2 弊社では、広告運用担当とクリエイティブ担当がペアとなって広告を運用する。
クリエイティブ担当は画像を作成し、運用担当は数値を調整したりする。
クリエイティブ担当に、どのクリエイティブの効果がよかったかという資料をつくるのは運用担当。

ちなみに公式サイトには以下のように書いてある。

一般的な活用例は以下のとおりです。

アカウント管理の自動化
カスタム レポートの作成
商品の在庫に合わせた広告の管理
ビジネスデータを基準にした入札単価の管理

導入の効果

導入前

  • 各案件ごとにレポート作成 : 10分 × 案件数
  • 広告の配信/停止設定 : 5分 × 案件数
  • CPCの調整 : 5分 × 案件数

導入後

  • CPCと広告配信状況を目視でチェック : 1分 × 案件数

結果

改善前 : 20分/案件
改善後 : 1分/案件
ということで、もとの1/20 = 5%まで削減された。

導入手順

AdWordsAPI利用の申込

以下のページがよくまとまっている。
キーワードプランナーもログインせずに自由自在! AdWords API の申請と使い方

記事に書いてある通り、実際に利用するためには、
何のために、どのように利用するかという資料が必要となる。
自分が提出した資料は以下のものである。

ab8c818e-55ad-3b21-0601-84d0cfba7bfc.png

プロジェクトの作成

AdWords APIのライブラリとして、Java, .NET, PHP, PERL, Python, Rubyが用意されている。
今回の言語はPHPを利用した。

つまづきやすいポイントは、composerの設定と、初期設定ファイル置き場なので、そこだけまとめておく。

composerの設定

公式に書いてあるとおり、PHPライブラリにはネームスペースが使われていない。
理由は、ネームスペースがコンフリクトする箇所があるからだ。

ということで、composer.jsonを以下のように設定した。

{
    "repositories": [
        {"type": "vcs", "url": "git@github.com:googleads/googleads-php-lib.git"}
    ],
    "require": {
        "googleads/googleads-php-lib": "dev-master"
    },
    "autoload": {
        "classmap": [
            "var/composer/vendor/googleads/googleads-php-lib/src/Google/Api/Ads/AdWords/Util/v201609"
        ]
    },
    "config": {
        "vendor-dir": "var/composer/vendor"
    },
    "minimum-stability": "dev"
}

設定ファイルの置き場所

設定ファイルはcomposerでインストールしたフォルダ内に置く必要がある。
プロジェクトフォルダ内に置けないので注意。

ちなみに設定すべきファイルは以下の2つ。

googleads-php-lib/src/Google/Api/Ads/AdWords/auth.ini
googleads-php-lib/src/Google/Api/Ads/AdWords/settings.ini

実際の画面

自動でCPCを調整

自動で推奨CPCを計算して設定することができる。
JavaScriptを利用して、テーブルのソートが行えるようになっている。
自動で推奨CPCを設定することも可能。
cpcs.png

広告ごとのパフォーマンスのレポート

自動でレポートがダウンロードされ、成果のよい広告を一覧できる。
JavaScriptを利用して、テーブルのソートが行えるようになっている。
成果の悪い広告は自動で停止させることもできる。

creatives.png

まとめ

これまではAdWordsの運用担当と、クリエイティブ担当が必要だったが、
AdWordsAPIを利用することにより、運用担当者を(ほぼ)不在にすることができた。

今後、もしも開発を続けるとしたら、以下の機能を追加していくだろう。

  • CPCの調整に地域属性/デバイス/時間帯を考慮に入れる
  • 一度の入稿で、複数広告グループに同じ広告を追加 ※ AdWordsEditorで代用可
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