概要
Metacelloパッケージの作成、編集、デプロイのためのGUIであるVersionnerの使い方のメモです。
Versionnerとは
Pharoで複数パッケージにまたがったり、他のパッケージに依存して開発する時にはMetacello構成パッケージを使う。VersionnerはMetacello構成パッケージを作成/編集/デプロイするためのGUIである。
VersionnerはChristophe Demarey氏が開発したMetacelloパッケージをハンドリングするためのGUIである。これを使うと、Metacelloを使った開発がとても楽になる、優れものである。
Versionnerのインストール
インストールは簡単。Metacello Configuration Browserで「Versionner」を検索するとすぐに出てくる。「Load Stable Version」で一発でインストールできる。
Versionnerを開く
Toolsメニューの「Versionner」を選択するとVersionnerが立ち上がる。
Metacello構成パッケージを作る。
「New Project」を押すと、プロジェクト名を聞かれる。パッケージのprefixを答える。
すると、ConfigurationOf<パッケージ名>の内容を編集するGUIが開く。
0.1-baselineバージョンが開発版の構成として自動的に作成される。左側のVersionsリストで0.1-baselineを選択すると、そのバージョンの構成内容を編集できる。Packages Addを押すと、その構成に含めるべきパッケージを選択して追加することができる。
同様に、パッケージグループや依存する外部パッケージも編集できる。
「Release version」ボタンを押すと、stable版を作成できる。
レポジトリにURLを入力するか、右側のボタンを押してレポジトリ一覧からブラウズして選択する。
「Commit the project」ボタンを押すと、各パッケージに更新分があれば自動的にレポジトリに更新バージョンを保存した上で、最新バージョンで構成したConfigurationOf<パッケージ名>を保存する。
簡単に最新パッケージを参照したMetacello構成パッケージを作成し保存することができる。
Metacello構成パッケージを修正する。
現在利用しているMetacello構成パッケージをVersionnerから参照できる。
プロジェクトに新しくパッケージを追加したり、依存する外部パッケージを追加した場合には、Open projectを押すと、新規作成した時と同じGUIで構成内容を編集することができる。
まとめ
MetacelloではConfigurationOf<パッケージ名>クラスを同名パッケージでMonticelloレポジトリに格納しておく。従来はConfigurationOf<パッケージ名>クラスは既存のものをコピーして作成する必要があったが、適切なコピペ元を選ぶ必要があったり、コピーするメソッド数も多かったりして、ちょっと一手間だった。また、各パッケージの更新とConfigurationOf<パッケージ名>の更新をきちんと対応させる必要があった。Versionnerはそれらの作業をとても楽にするConfigurationOf<パッケージ名>専用クラスブラウザである。