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無料エラー収集システムErrbitで、ログファイルをgrepする生活とサヨナラ

Last updated at Posted at 2015-04-12

なぜエラートラッキングシステムが必要なのか

多くの開発者は、開発環境での手動テスト、テストコードの実装に多くの時間をかけている事と思います。
しかしながら、本番環境やステージング環境でもエラーは起こりうるものです。
このようなエラーに気づくのが遅れるほど、ユーザ体験は低下し、結果的に機会損失を招く事となります。エラーに気づいた際に、過去のログをgrepしたりするのも、非常に労力がかかります。

このような課題を解決するため、エラーの概要、Backtrace、発生時のセッション情報などの詳細情報をWebインタフェースで管理でき、類似したエラーを分類したり、担当者へメールやSlackで通知するための仕組みがエラートラッキングシステムです。

代表的なものとしてAirbrakeがありますが、スタートアップとしては少しお高い値段です。

Errbitとは

AirbrakeのOSSクローンです。実際にはAirbrakeのAPIとも互換性があり、非常に使い勝手の良い製品となっています。

必要なもの

普段、mac上でRailsアプリケーションを開発している方であれば、このあたりが用意されていれば大丈夫です。

  • 動作するRailsアプリケーション
  • mongodb

構築手順

まずErrbitを構築し、その後、既存のRailsアプリケーションにエラーを通知するための設定が必要となります。

Errbitの構築

適当なディレクトリにソースコードを取得

git clone https://github.com/errbit/errbit.git
cd errbit

必要なgemをインストール

bundle install --path=vendor/bundle --binstubs=vendor/bin

Errbitの起動準備

rake errbit:bootstrap


Creating an initial admin user:
-- email: errbit@errbit.example.com
-- password: your_password

ここで表示されるemailとpasswordは後ほど必要になりますので、控えておきます。

mongodbを起動

mongod --config /usr/local/etc/mongod.conf

適当なポートでErrbitを起動

rails s -p 8080

webインタフェースが表示される

スクリーンショット 2015-04-12 17.24.58.png

webインタフェースからAPI_KEYを取得します。

既存のRailsアプリケーションにエラー通知のための仕組みを導入する

airbrakeのgemを用いて、Errbit側にエラーを通知します。

Gemfile
    # error tracking
    gem 'airbrake'

環境によってはairbrakeが必要ない場合もあるかもしれません。今回は諸事情によりstaging環境とdevelopment環境にairbrakeを導入しています。

config/initializers/errbit.rb
require 'rake'
require 'airbrake/rake_handler'
Airbrake.configure do |config|
  config.api_key = ENV['API_KEY']
  config.host    = 'localhost'
  config.port    = ENV['API_PORT']
  config.development_environments = []
  config.secure  = config.port == 443

  # report exceptions that happen inside a rake task
  config.rescue_rake_exceptions = true
end

ENV['API_PORT'] にはErrbitが使用しているポート番号を指定します。
このあたりの情報をgitで管理すると、柔軟な設定が出来なくなったり、開発メンバーによってアクセス権限レベルを分けたりする事が難しくなります。
そこで、ここではAPI_KEYやポート番号は環境変数を用いてセットしています。

~/.zshrc
export API_KEY=hogefuga_api_key
export API_PORT=8080
source ~/.zshrc

テスト

まずは一連の設定が正しい事をテストしてみます。

rake airbrake:test

Started GET "/verify" for  at 2015-04-12 17:43:47 +0900
Raising 'AirbrakeTestingException' to simulate application failure.
** [Airbrake] Success: Net::HTTPOK
** [Airbrake] Environment Info: [Ruby: 2.2.0] [Rails: 4.1.5] [Env: development]
** [Airbrake] Response from Airbrake:
UUID: ...
URL:  http://errbit.example.com:8080/locate/...

例外発生を通知し、正常にレスポンスが返って来ています。

次に、オンライン処理で例外発生した場合の挙動を確認します。
アプリケーションのエントリポイントで例外発生させてみます。

app/controllers/hoge_controller.rb

def login
  raise 'exception inside hoge_controller'
end

最後に、バッチ処理で例外発生した場合の挙動を確認します。

lib/tasks/notification.rake
raise 'exception inside rake task'

それぞれのエラーをErrbitのWebインタフェースで確認できれば、テスト終了です。

参考資料

Using Airbrake with Rake

更に上を目指すなら

様々な通知サービスと連携できたり、複数人で使えたり、非常にクオリティの高い製品だと思います。
応用として、このあたりに挑戦してみても面白いかもしれません。

  • GitHub issueとの連携
  • Slack、HUBOT、HIPCHATとの連携
  • Errbitの開発に参加
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