Kinoma CreateはJavascriptで動作を記述できるIoTデバイスです。センサー接続用の入力端子とカラータッチパネルを備えているので、これ単体でいろいろ作ってみることができます。
メーカーのサイトの製品情報ページには多数のドキュメントが掲載されているのですが、初めてKinoma Createを触るときにどこから読み始めればよいのか、ちょっとわかりにくい構成になっています。
私がKinoma Createを使い始めたときに役に立ったドキュメントへのリンクを、「この順番で読むと理解が早まる」という順で記載します。
初期設定の概要
下記の順で読むと迷わずに進めると思います。
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Start Here
初めて動作させるときの手順が記載されています。バッテリー挿入、ACアダプタ接続、電源投入、初期設定(Wi-Fi、マシン名、Timezone)の手順がわかりやすく書いてあります。ここまで進んだら「Coding with Kinoma Studio」の部分はやらずに下記の2.あるいは3.に進みます -
Webinar: Getting Started with Kinoma Create [動画](スキップしてもよい)
Kinoma Create入門用のWebinarです。初期設定、サンプルアプリ実行、Kinoma Studioの使い方、センサーを使う例などが説明されています。英語ですが、言葉がわからなくても画面を見ているだけでなんとなくわかります。1時間と長いので、これを見るのを後回しにしても大丈夫です。 -
System Softwareのアップデート
トップ画面のSettingsを選択しSystem Software欄のKinoma Software行を見てください。「UPDATE」と表示されている場合は新しいソフトがありますので、この行をタップしアップデートしてください。私の場合、購入時のKinoma Softwareのバージョンは6.1.320で、アップデートすると7.0.4になりました。(注:いろいろいじっているうちにSystem SoftwareやOSが壊れる場合があるそうです[macsbugさんのblog]。心配な方はSDカードにSystem SoftwareをコピーしてSDカードから起動するとよいようです。) -
Kinoma Create User Guide
Kinoma Createの基本的な取り扱い方法や、初期画面から起動できるアプリケーションの説明が書いてあります。何ができるかの概要をつかんでおくのに良いドキュメントです。Shutdown方法もここに書いてあります。 -
Kinoma Create Tips
アプリの終了方法、センサーカバーの開け方、スクリーンショット取得方法、リセット方法、白い棒の使い方などが説明されています。 -
Kinoma Create Device Tour [動画] (スキップしてもよい)
5. に関連する動画です。バッテリーの挿入、ケースの分解方法、ケースの3Dデータなどを説明しています。 -
サンプルプログラムの実行
トップ画面でSamplesをクリックすると、サンプルプログラムの一覧が表示されます。センサーをつないで動作させるプログラムが多いですが、本体だけで動作するものもかなりあります。例えば audio-detect、balls、audio-recorder-player、canvas、clareなど。サンプルプログラムの説明はWebでも見られます。KinomaJS Samples -
Kinoma Studioのインストール
このページの右側にダウンロードボタンがあるので、お使いのPCに合わせたバージョンを選んでください。インストーラーを起動して指示に従ってインストールしてください。 -
Kinoma Studioへのプログラムのダウンロード
「Help」メニューの「Install Examples ...」を選択するとサンプルアプリの一覧画面が表示されます。ダウンロードしたいプログラムを選んで「Install」ボタンをクリックすると、プログラムがKinoma Studioに取り込まれます。最初はセンサーが必要ないプログラム(ballsなど)を試してみるのが簡単です。 -
プログラムの実行
Start Hereの最後の方に書いてある「Coding with Kinoma Studio」の4.と5.を参考にしてプログラムを起動します。PC上のシミュレータで実行することも、Kinoma Create本体で実行することもできます。 -
入出力デバイスを使うプログラムの実行
Kinoma Create Tutorialsにある下記の2つがわかりやすいと思います。
Digital In Hello World
Digital Out LED
Kinoma Createを購入したときにSensor Packを貰った人は、下記のページに使い方が掲載されているので参考にしてください。
Start Making with Your Kinoma Create Sensor Pack
(注:Digital Tilt Sensorはここの説明どおりにやってもうまく動かない場合があります。Sensorを直付けするのではなく、Digital In Hello Worldのように抵抗を挟んだかたちにするとうまく動作します。) -
プログラムをゼロから作成
サンプルプログラムはXMLで記述されているものが多く、JavaScriptだけでどうやってプログラムを書けばよいのかわかりません。下記の2つのチュートリアルを読むと疑問が氷解します。
Mobile Apps in Kinoma Studio (Templates画面で「Javascript」を選択するのがポイントです。)
Asynchronous Communication in KinomaJS
ここまでくればKinoma Createの概要がつかめたので、サンプルプログラムを見たり、KinomaJSのドキュメントページにある
KinomaJS Overview
KinomaJS Reference
を読むのが楽にできるようになっていると思います。