Emacs は大変便利だ.しかし,いろいろな key bind を記憶するのが辛い.記憶できても,指がもつれる.この問題を解決するのが,本稿で紹介する「Command 指向の Emacs 利用」である.
「Command 指向の Emacs 利用」とは何か
「Command 指向の Emacs 利用」とは,command を打ち込んで Emacs を操作することを本則とする利用法である.
Command を入力するには
M-x を押して,command 名を入れてやればよい.Command 名は概ね系統的に命名されているし,command 入力では Tab や C-i による補完が使えるから,楽だ.
M-x を押すのが辛いならば
init.el に
(global-set-key [tab] 'execute-extended-command)
と書いてやる.「M-x」は実は「execute-extended-command」という command を実行しているのだ.私はこの command に tab を割り当てているが,もちろん,他の key でもよい.
Command 名を思い出せぬときは
「apropos」という command を使う.Keyword を入力すれば,それに関係する command や変数を表示してくれる.
長い command 名を入力するのが辛いならば
Command に alias を設定できる.例えば init.el に
(defalias 'kb 'kill-buffer)
と書いてやれば,「kill-buffer」という command に「kb」という alias を与えられる.
key bind から command 名を知るには
「describe-key」という command を活用する.M-x describe-key の後に当該の key bind を入力すれば,その key bind がどの command を実行しているかを表示してくれる.
key の押し間違いに悩むならば
その key bind を無効にしてやる.やはり init.el に
(global-unset-key (kbd "C-o"))
と書いてやれば, C-o を押しても何も起こらなくなる.
最後に
皆様の快適な emacs life のお役に立てたらうれしいです!