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Phoenixフレームワークでsqliteをデータベースとして使う

Last updated at Posted at 2015-10-05

イントロダクション

この記事は https://github.com/jazzyb/sqlite_ecto/wiki/Basic-Sqlite.Ecto-Tutorial にあるチュートリアルに加筆したものです

Elixir+Phoenixがアツいです.ポストRuby on Railsとしての地位を着実に固めつつあるように思います

PhoenixフレームワークのデータベースはデフォルトでPostgreSQLですがPostgreSQLは仰々しいですよね.sqliteは新しいユーザを別途作ったりしなくてもいいし,DBをファイルとして扱えるため手軽だし,大規模なデータを扱わないかぎり十分に高速ですし,個人がちょっと公開するサービス程度であればsqliteを使いたいですよね.

phoenixでsqlite3を使う

phoenixとelixir環境がすでに構築されていることを前提に話を進めます.

$ mix phoenix.new blog --database sqlite

とやればsqliteでプロジェクトが生成されます(コメントありがとうございます)

これで終わるとあれなので,本チュートリアルでは,一度作ってしまったPhoenixプロジェクトのデータベースをsqliteに変更する方法を紹介します.

$ mix phoenix.new blog

とやって,新しいPhoenixプロジェクトを作成します.名前はblogとでもしておきます

$ cd blog

プロジェクトのディレクトリ内に移動して,この中にあるmix.exsを以下のように編集します.application関数内にある:postgrexdefp deps内の{:postgrex, ">= 0.0.0"}を以下のように書き換えます.

def application do
  [applications: [:logger, :sqlite_ecto, :phoenix_ecto]]
end

defp deps do
  [{:sqlite_ecto, "~> 1.0.2"}]
end

ectoというのはPhoenixのO/Rマッパーです.RailsでいうところのActiveRecordですね.
編集がおわったら,パッケージのダウンロード・インストールと依存関係を解決します.

$ mix deps.get

とやれば,全部自動的にやってくれます.RoRのbundle installに相当します.とても楽ですね.

つぎに,新しいectoレポジトリを作ります.ectoレポジトリというのは,データベースの抽象化レイヤのことのようです.Railsでいうところのなんなのかはちょっとわかりませんが,ようは,Phoenixからのデータベース操作はこのectoレポジトリを通ることになります.

$ mix ecto.gen.repo Blog.Repo

多分オーバーライドするか?と問われるのでYキーをタイプします

lib/blog/repo.exファイルが新たにできているので,これを以下のように編集します

defmodule Blog.Repo do
  use Ecto.Repo, otp_app: :blog, adapter: Sqlite.Ecto
end

次に,config/config.exsも編集します.

config :blog, Blog.Repo,
  adapter: Sqlite.Ecto,
  database: "blog.sqlite3"

こんな感じで,database:の部分はsqliteのDBファイル名になりますので,適当に自分の好きなわかり易い名前にしてください.

config/config.exsに定義したデータベースの設定は,production環境のみに適用されます.したがって,test環境やdevelopment環境でもsqliteを使いたい場合はconfig/test.exsconfig/dev.exsも編集するようにします.その時はdatabaseフィールドの部分は別々にする必要があります.

config/test.exsの場合はblog_test.sqlite3にする

config :ttom, Ttom.Repo,
  adapter: Sqlite.Ecto,
  database: "blog_test.sqlite3"

config/dev.exsの場合はblog_dev.sqlite3にする

config :ttom, Ttom.Repo,
  adapter: Sqlite.Ecto,
  database: "blog_dev.sqlite3"

こんな感じで,databaseフィールドの部分は別々にします.test環境とproduction環境とdevelopment環境が混じってしまったらまずいですからね.次にデータベースを作ります.

$ mix ecto.create

とやって,データベースを作りましょう.エラーがでなければ成功です.

マイグレーションしてみる

sqliteが使えるようになったので,なにかDBスキーマを定義してマイグレーションしてみましょう

$ mix ecto.gen.migration create_users

ここではUsersテーブルのマイグレーション定義ファイルを作ってみました.すると,以下の様なファイルが生成されます.

* creating priv/repo/migrations
* creating priv/repo/migrations/20151005085116_create_users.exs

ホント,Railsそのまんまですね.Railsが影響与えたWebフレームワークはPhoenix以外にもたくさんありますし,RailsがただのWebフレームワークという位置づけをこえ,新しいWebアプリ開発のパラダイムを作ったということがよくわかります.本当にRailsは偉大だと思います.

とりあえず,string型のnameとemailのフィールドを定義するように,先ほど生成されたpriv/repo/migrations/20151005085116_create_users.exsを以下のように編集します.ココらへんもrailsそのまんま.

defmodule Blog.Repo.Migrations.CreateUsers do
  use Ecto.Migration

  def change do
    create table(:users) do
      add :name, :string
      add :email, :string
      timestamps
    end
  end
end

マイグレーションをして,DB側にテーブルを作ります.

$ mix ecto.migrate

18:50:55.615 [info]  == Running Ttom.Repo.Migrations.CreateUsers.change/0 forward

18:50:55.615 [info]  create table users

18:50:55.620 [info]  == Migrated in 0.0s

マイグレーション完了しました.テーブルがdb側にちゃんとあるか確かめてみましょう.

$ sqlite3 blog_dev.sqlite3 .schema
CREATE TABLE "schema_migrations" ("version" BIGINT PRIMARY KEY, "inserted_at" DATETIME);
CREATE TABLE "users" ("id" INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT, "name" TEXT, "email" TEXT, "inserted_at" DATETIME NOT NULL, "updated_at" DATETIME NOT NULL);

ちゃんとできていますね.

以上です

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