CouchbaseServerを触ってみよう
2章 Couchbase EnterpriseEditionとCommunityEditionについて
この記事は、SoftwareDesign 2016年12月号(以下、SD誌)のKVS特集中のCouchbaseServer紹介記事に関する補足記事となります。
CouchbaseServerの簡単な紹介から、実際に手を動かして利用してみるところまでを対象としています。
Couchbaseサーバに関する公式のドキュメントは大量にあるのですが、バージョンが古いものも大量に残っていたり、リンク切れなどがあるため、まずざっくり触ってみたいというときに参考にして頂きたいと思います。
この記事はCouchbase4.5を元に記載しています。
EnterpriseEditionとCommunityEdition
CouchbaseにはEnterpriseEditionとCommunityEditionの2つの製品があります。
EnterpriseEditionを商用利用する場合であっても、クラスタ内のサーバが2ノードまでであれば無償で利用することが出来ます。
商用利用の場合、2ノードを超える場合は年間サポートライセンス契約を結ぶか、CommunityEditionを利用する必要があります。
CommunityEditionの機能制限について
CommunityEditionの機能制限については以下のサイトに詳しいですが、その中で一部を抜粋します。(※1)
http://developer.couchbase.com/documentation/server/4.5/introduction/editions.html
(※1)こちら、ライセンス形態は随時変更されますので、特に商用利用をする際には最新のものを確認してください。
- XDCR時にフィルタリング機能を利用することが出来ない
- ラックゾーンアウェアネス機能(※2)を利用できない
- 差分データバックアップ機能の利用ができない
- セキュリティー周りの一部機能の利用制限
- N1QLの一部機能制限
この中で特に重要なのはラックゾーンアウェアネス機能になりますので、その機能の利用が必須かどうかがEditionを選定する際の判断材料となることが多いと思われます。
(※2) ラックゾーンアウェアネス機能とは、クラスタ内のノードを予め複数のグループに別れるようにタグ付けしておくことができる機能です。
Couchbaseはデータを冗長化するとき、各ノードに書き込まれたデータを必ず他のグループに含まれるノードにコピーします。
このグループ分けとして、サーバラックや、データセンター、AvailabilityZoneなどを利用することにより、それぞれの単位での障害が発生してもデータ欠損無くサービスを継続することが可能になります。