各種統計情報を可視化するために、行政区分ごとに整理し、地図上で色分けすることがある。その際に用いることのできるAPIはさまざまなものがあるが、ここではGoogle Charts APIのGeochartとYahoo!スタティックマップAPIを紹介する。
なお、どちらも静的な地図イメージを生成するものであり、スクロールでの移動やズームなどの動的な地図を提供するものではない。そのような動的なサービスには、Google Maps APIやYahoo!JavaScriptマップAPIが提供されている。
Google Charts API Geochart
Google Charts APIのGeochartで都道府県別に色分けをするのには次のように行う。
<html>
  <head>
    <script type="text/javascript" src="https://www.google.com/jsapi"></script>
    <script type="text/javascript">
      google.load("visualization", "1", {packages:["geochart"]});
      google.setOnLoadCallback(drawRegionsMap);
      function drawRegionsMap() {
        var data = google.visualization.arrayToDataTable([
          ['Region', 'Data'],
          ['北海道', 5],
          ['青森', 12],
          ['岩手', 15],
          ['宮城', 8],
          ['秋田', 3],
          ['山形', 18],
          ['福島', 22],
          ['茨城', 67],
          ['栃木', 32],
          ['群馬', 17],
          ['埼玉', 67],
          ['千葉', 56],
          ['東京', 50],
          ['神奈川', 49],
          ['新潟', 89],
          ['富山', 92],
          ['石川', 93],
          ['福井', 90],
          ['山梨', 95],
          ['長野', 70],
          ['岐阜', 73],
          ['静岡', 75],
          ['愛知', 78],
          ['三重', 74],
          ['滋賀', 76],
          ['京都', 59],
          ['大阪', 60],
          ['兵庫', 49],
          ['奈良', 99],
          ['和歌山', 90],
          ['鳥取', 63],
          ['島根', 62],
          ['岡山', 61],
          ['広島', 79],
          ['山口', 60],
          ['徳島', 64],
          ['香川', 64],
          ['愛媛', 64],
          ['高知', 62],
          ['福岡', 71],
          ['佐賀', 63],
          ['長崎', 63],
          ['熊本', 53],
          ['大分', 53],
          ['宮崎', 53],
          ['鹿児島', 54],
          ['沖縄', 53]
        ]);
        var options = {
        region: 'JP',
        resolution: 'provinces',
        legend: 'none'
      };
        var chart = new google.visualization.GeoChart(document.getElementById('regions_div'));
        chart.draw(data, options);
      }
    </script>
  </head>
  <body>
    <div id="regions_div" style="width: 900px; height: 500px;"></div>
  </body>
</html>
以上の指定で次のような地図が作成できる。
都道府県名の部分はJP-01の形式でも指定できる。"JP-"の後に都道府県コードを付加することで都道府県を指定できる。
また、色分け以外にも、マーカーを載せることもできる。
https://developers.google.com/chart/interactive/docs/gallery/geochart#marker-geocharts
Yahoo!スタティックマップAPI
Google Charts API Geochartでは都道府県単位でまでしか区分けが出来ないが、Yahoo!スタティックマップAPIを用いることで、市町村単位での区分けも簡単に行える。
例えば、次のようなコード(実際には1行)を実行すると、指定された神奈川県の一部の市町村を色分けすることができる。
http://map.olp.yahooapis.jp/OpenLocalPlatform/V1/static?
width=600&height=600&lat=35.4&lon=139.4&z=11&appid=アプリID
&mode=blankmap
&style=bm.p.14401:B0C4DE|
bm.p.14212:DCDCDC|
bm.p.14205:ADD8E6|
bm.p.14207:DCDCDC|
bm.p.14213:B0C4DE|
bm.p.14211:DCDCDC|
bm.p.14301:DCDCDC|
bm.p.14203:B0C4DE|
bm.p.14214:DCDCDC|
bm.p.14116:B0C4DE|
bm.p.14204:ADD8E6|
bm.p.14130:B0C4DE|
bm.p.14113:DCDCDC|
bm.p.14210:DCDCDC|
bm.p.14342:DCDCDC|
bm.p.14103:DCDCDC|
bm.p.14206:ADD8E6|
bm.p.14115:DCDCDC|
bm.p.14321:7FFFD4|
bm.p.14118:DCDCDC|
bm.p.14105:DCDCDC|
bm.p.14104:87CEFA|
bm.p.14101:DCDCDC|
bm.p.14117:DCDCDC|
bm.p.14102:B0C4DE|
bm.p.14108:ADD8E6|
bm.p.14100:DCDCDC|
bm.p.14110:DCDCDC|
bm.p.14201:B0C4DE
以上の指定で次のような地図が作成できる。
指定できるパラメーターについてはYahoo!スタティックマップAPIのリクエストパラメーター一覧を見て欲しい。
mode=blankmap で白地図となり、例のような色分けができるようになる。style=でポリゴンや境界線、背景、注記の色を指定できる。bm.p.{code}の形式でポリゴンの色を指定するが、ここでcodeに行政コードを使うことで、自治体を指定できる。
なお、Yahoo!スタティックマップAPIの利用にはアプリケーションIDの登録が必要である。登録はこちらから行う。

