ユニコーンの法則
ユニコーンの法則(Unicorn Law)は、Emma Jane Hogbin1によって提唱されたトークニズム(tokenism2, 名ばかり平等主義)についての声明です。2009年のOpen Source Bridge3で、彼女とGabrielle Roth4によって名付けられました。
もしあなたがオープンソースで活躍する女性であれば、いつか「オープンソースで活躍する女性」についての発表をする5ことになるでしょう。
ユニコーンの法則は、Godwinの法則6の変奏(play)です。 知らない方のために紹介すると、Godwinの法則は「Usenetの議論が長くなるにつれて、ナチスやヒトラーとの比較が含まれるようになる確率は1に近づく」というものです。ユニコーンの法則では、オープンソースの女性が「オープンソースの女性であること」について話をする可能性が1に近づきます。
ユニコーンの法則は、内的および外的な動機に由来します。多くの女性は、おそらく、女性のコンピューティング・グループへの参加やコンピューティングにおける女性の主張を含む、自分自身とコミュニティを観察・診断する期間を持ちます。これが、経験したことを公の場で発表することにつながります。他の女性は、オープンソースで女性の経験を代表するように求められ、注目されることを強いられます。後者の場合、職場やギークコミュニティ(例:カンファレンスでのプレゼンテーション)でのトークニズムの例になることもあります。
ユニコーン
この法則に起因して、ユニコーンという言葉を、例外的7な(すなわち最初のあるいは唯一の女性として扱われる)女性を表すのに採用するギーク系フェミニストもいます。
ユニコーン・トーク
ユニコーン・トークは、__女性であるために__技術系カンファレンスに招待された女性が行う発表です。これらの発表は、問題の分野の女性に関連したテーマ(例: 技術分野における女性)について行われることもしばしばあります。
ユニコーン・トークの招待は、両刃の剣です。ユニコーン・トークをすると、女性の存在感・可視性(visibility)8を高めることができます。しかし、技術的ではない話題について発表することは、女性は技術的ではないという見解を招く可能性があります。また、女性の問題に関する発表は、どんな発表であれハラスメント9を含むネガティブな反応を誘発する危険性があります。
(訳者より: 本文書は http://geekfeminism.wikia.com/wiki/Unicorn_Law の翻訳です。オリジナルのライセンスはCC-BY-SA 3.0 unportedで、本翻訳もそれに従います。)