LoginSignup
2
3

More than 5 years have passed since last update.

はじめに

AWSでシステム構築に携わって約1年経ちました。
その中で苦労したことや注意点をまとめます。

あれこれ

1.設定をきちんとしたのに、メールの送信がうまくできないことがある。

AWSでメールシステムを構築する方法は、EC2上に、MTAを構築するかAmazon SESを利用します。
スパムメール対策で、AWS側がメールの制限をかけているため、このような事象が発生します。
普通に送信する場合は不要かもしれませんが、バッチ処理等でメールを数百通送るようなシステムの場合、運用後に問題が発生する可能性もあります。
AWSのサポートで、メール送信数の解除が可能です。

2.cloud-init機能により、環境間(本番、stg、開発)で差異がでる。

Amazon LinuxのEC2インスタンスの場合、環境設定を自動更新できる「cloud-init」という機能があります。
この機能を使うと、インスタンス起動時に自動でyum updateを行なってくれます。
インスタンス作成時の手間は省けますが、予期せぬパッチ適用で環境間で差異が発生する可能性があります。
cloud-initの機能を無効にすることで対応可能です。

3.インスタンスの起動台数上限により、新しくインスタンスを作成できない。

AWSのアカウントに対して、インスタンスの起動台数上限があります。
AutoScaleをしている際は、インスタンスが新規作成できなくなってしまいます。
環境毎にアカウントを分けるか、サポートに起動台数の上限緩和申請をしましょう。

4.S3のバケット名に「.」はつけてはいけない。

S3のバケット名に「.」をつけると、アクセスできなくなる可能性があります。
これは、S3でバケットを作成されるときに付与されるURLが関係しています。
S3では、httpまたはhttpsで通信を行いますが、SSL証明書には「*.s3-ap-northeast-1.amazonaws.com」というワイルドカードが用いられています。

バケット名に「.」をつけるとサブドメインとみなされてしまい、通信エラーが起こります。

5.RDSのパラメータグループの変更は、設定によって反映されるタイミングが違う。

RDSの設定変更は、パラメータグループの変更を行うが、変更すぐに反映されるものと、再起動を必要とするものがあります。
再起動が必要かどうかは、各設定の「Apply Type」から確認できます。
「Static」になっているものは、再起動が必要です。

6.RDSへの初回接続に時間がかかる。

AWSの仕様で「ファーストタッチペナルティ」というものがあります。
これは、初回接続時にデータが実ボリュームに格納されない時があるためです。
したがって、新規作成時に起こる事象というより、スナップショットから復元した際に起こる現象と言えるでしょう。
事前ウォーミングを行うことで、回避可能です。

7.デフォルトのVPCを削除してはいけない。

デフォルトのVPCには特別な役割があるようです。
画面に表示されるのが鬱陶しい時に、削除してしまうと予期せぬ不具合が発生することがあるようです。
削除後に、デフォルトのVPCと全く同じ設定を入れてもダメ見たいです。
削除してしまったら、AWSのサポートに問い合わせて作成してもらいましょう。

8.IAMの権限の強さは「Deny, Allow, デフォルトDeny」

Denyポリシーを適用しているときに、一部Allowポリシーを適用してもDenyポリシーが優先され実行できません。

9.全セキュリティーグループの作成上限は250個

上限を超える数は作成できません。

10.ネットワークACLはインバウンドだけでなく、アウトバウンドも許可が必要。

セキュリティーグループのようにインバウンドを許可しただけでは、通信ができません。
アウトバウンドにウェルノンポートを許可する設定を入れましょう。

2
3
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
3