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Cortana Intelligence Suiteを構築(第1回)- 公開されているWeb APIのデータをAzure Event Hubsへ送信する

Last updated at Posted at 2016-09-20

この記事で試すこと

通常、Azure Event Hubsの一般的な使い方として、何らかのデバイスやローカルにおいてあるプログラムから、データをAzure Event HubsやAzure IoT Hubへ送信します。それについてのドキュメントは多く存在しますが、今回は、オープンデータ等、自分では制御出来ないものを対象に利用したい場合、どのようにAzure Event Hubsへ送信すれば良いかをドキュメント化してみました。

事前に準備するもの

設定手順

Azure Event Hubsの準備

まずはAzure Event Hubsを準備します。
※2016年9月にリリースされた、新しいAzure PortalのEvent Hubsでの構築方法を記載します。

  1. Azure Portalへサインインし、「新規」>「データ + 分析」>「Event Hubs」の順にクリックします。
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  2. 各項目を記入していきます。記入したら、「作成」をクリックします。
    Name: Event Hubsのアドレスを指定します。一意である必要があるため、入力した名前によっては、既に使われている可能性もあります。
    Pricing Tier: 価格プランを指定します。現時点では、Basicプランと、Standardプランの2種類が選択できます。
    今回はBasicプランで問題ありません。
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  3. デプロイが開始されます。1~3分ほどで完了します。
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    デプロイが完了すると、以下のように表示されます。
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  4. 「その他サービス」>「Event Hubs」の順にクリックします。
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  5. (2)で記入した名前のEvent Hubsをクリックします。
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  6. 「Shared access policies」を選択し、「Add」をクリックします。
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  7. 「Policy Name」に作成するアクセスポリシー(アクセス権限)の利用用途が後にわかりやすくなるような名前を指定します。
    (ここではwebapiのデータを送信するためなので、「webapi」として入力しました)
    Event Hubsへ送信する用途のみに利用するポリシーなので、Claimは「Send」にチェックを入れ、「Create」をクリックします。
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  8. 作成されると、接続のためのアクセスキーを接続文字列が生成されます。
    後に必要になるので、Primary KeyとConnection String - Primary Keyはメモ帳などにコピーしておきます。
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  9. Event Hubsを作成するためのネームスペースが作成されましたが、まだEvent Hubs自体は作成されていません。「Add Event Hub」をクリックし、「Name」を記入、「Create」をクリックすることでEvent Hubsが作成されます。
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  10. 以下のようなメッセージが表示されたら、デプロイ完了です。
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プログラムを準備する

  1. サンプルプログラムがGithubにアップされているので、まずは、そちらをダウンロードします。
    https://github.com/Azure-Samples/event-hubs-dotnet-importfromweb

  2. ソリューションファイル(GenericWebToEH.sln)を開き、「WorkerHost」フォルダにある、「App.config」を開きます。
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  3. 接続したいAPIの設定内容を入力します。

APIAddressには、データ取得したい、APIのアドレスを指定します。
※注意: 「&」記号が含まれる場合は代わりに「&」で置換します。

app.config
  <XMLApiListConfig>
    <!-- Please use &amp; instead of & symbol-->
    <add APIAddress="APIのアドレス" />
  </XMLApiListConfig>

Microsoft.ServiceBus.EventHubToUseにはイベントハブ名を入力します。
ここに、事前にAzure PortalでEvent Hubsを作成した際に、メモ帳へコピペしていた情報を記入します。

app.config
    <add key="Microsoft.ServiceBus.EventHubToUse" value="[イベントハブ名]" /> 
    <add key="Microsoft.ServiceBus.ServiceBusConnectionString" value="[接続文字列]" />
  1. API接続のためのユーザー名とパスワードを入力します。必要ない場合は""で空欄にします。
app.config
    <add key="UserName" value="[APIのユーザー名]" />
    <add key="Password" value="[APIのパスワード]" />

データを取得する間隔をミリ秒単位で指定します。
利用するAPIの利用規程に沿って、指定してください。

app.config
    <add key="SleepTimeMs" value="10000" />

SendJsonでは送信する形式を指定できます。「false」であれば、XML形式、「true」であれば、JSON形式で送信されます。

app.config
    <add key="SendJson" value="false" />

Event Hubsへ送信する際に追加のパラメータを指定できます。
今回は利用しないので、空欄のままですが、例えば複数のメッセージをEvent Hubsへ送信する場合、後でStream Analyticsなどで利用する際の識別方法として便利です。

app.config
    <!--Optional message settings, default values will be used if unspecified-->
    <add key="MessageSubject" value="" />
    <add key="MessageDeviceId" value="" />
    <add key="MessageDeviceDisplayName" value="" />
  </appSettings>

Azureへプログラムをデプロイする

  1. Azure Web Appsへデプロイします。Visual Studioにある、「DeployWorker」を右クリックし、「公開」を選択します。
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  2. Azure アプリケーションの公開ウィザードが立ち上がります。まだログインしていない場合は、AzureサブスクリプションのログインIDでログインし、「次へ」をクリックします。
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  3. 名前、地域、レプリケーションを設定し、「作成」をクリックします。
    image

  4. 設定は既定のままにし、「次へ」をクリックします。
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  5. 内容を確認し、問題がなければ「発行」をクリックします。
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  6. 以下のように「Microsoftのアクティビティログ」が表示されたらデプロイ完了です。
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  7. Azure ポータルの「Event Hubs」から受信件数が確認できます。以下のように、定期的にデータの受信件数が確認できたら、無事送信されていることを意味します。
    image

東京メトロのオープンデータで試してみた

APIの準備

今回は、東京メトロのAPIを利用してみました。( https://developer.tokyometroapp.jp/
事前に登録が必要ですので、数日余裕を持ってご登録ください。

  1. Account右にある▼をクリックし、「アクセストークンの確認・追加」をクリックします。
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  2. 「アクセストークンの追加発行」をクリックします。
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  3. わかりやすい名前を記入し、「Submit」をクリックします。
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  4. APIキーが表示されますので、こちらのメモを取ります。
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  5. 利用方法、URL等は開発者用のサイト( https://developer.tokyometroapp.jp/documents )にドキュメントが用意されていますので、そちらをご覧ください。今回は、運行状況と電車の位置を取得したいので、以下のアドレスを利用します:

列車ロケーション情報
https://api.tokyometroapp.jp/api/v2/datapoints?rdf:type=odpt:Train&acl:consumerKey=[APIキー]

運行情報
https://api.tokyometroapp.jp/api/v2/datapoints?rdf:type=odpt:TrainInformation&acl:consumerKey=[APIキー]

Azureへの設定

準備が整ったところで、App.Configへ設定してみたいと思います。
以下の内容へ変更して、デプロイすれば設定完了です!

app.config
  <XMLApiListConfig>
    <!-- Please use &amp; instead of & symbol-->
    <add APIAddress="https://api.tokyometroapp.jp/api/v2/datapoints?rdf:type=odpt:TrainInformation&amp;acl:consumerKey=[APIキー]" />
    <add APIAddress="https://api.tokyometroapp.jp/api/v2/datapoints?rdf:type=odpt:Train&amp;acl:consumerKey=[APIキー]" />
  </XMLApiListConfig>

  <appSettings>
    <add key="Microsoft.ServiceBus.EventHubToUse" value="[Event Hubs名]" /> 
    <add key="Microsoft.ServiceBus.ServiceBusConnectionString" value="[Event Hubs接続文字列]" />

    <add key="UserName" value="" />
    <add key="Password" value="" />

    <add key="SleepTimeMs" value="60000" />
    <!--Worler Role will send XML if false, and Json otherwise-->
    <add key="SendJson" value="true" />

    <!--Optional message settings, default values will be used if unspecified-->
    <add key="MessageSubject" value="" />
    <add key="MessageDeviceId" value="" />
    <add key="MessageDeviceDisplayName" value="" />
  </appSettings>

次回の記事では、この東京メトロのデータをAzure Stream AnalyticsやAzure Data Factoryを使って、データのリアルタイムとバッチ加工の方法についてご紹介します。お楽しみに!

リンク集

著者が作成する際に、参考にしたリンクです:
https://github.com/Azure-Samples/event-hubs-dotnet-importfromweb
https://azure.microsoft.com/en-us/documentation/samples/?service=iot-hub
https://developer.tokyometroapp.jp/documents
https://blogs.msdn.microsoft.com/eventhubs/2016/08/29/azure-event-hubs-now-live-on-new-azure-portal/

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