4月14日、TensorFlowの0.8がでましたね!
正式にDistributedTensorFlowが使えるようになりましたし、0.7までではずーっとcomming soonだったDeepDreamがとうとうjupyterを用いてTutrialに登場したりして楽しみです。
しかし、たぶんすぐに修正されると思いますが、こんな問題に直面した人は居ませんでしょうか?
「アップグレードしたらtensorboardで何も映らなくなった!」
筆者の環境はMacOSXですが、Ubuntuでも同様の現象を確認済みです。
なにやらドキュメントを見る限りは0.8ではtensorboardが結構パワーアップしているように見えるのにうーん勿体無い!
そういうこに困っている方々がいるかもしれないので、その時の対策を書こうと思います。
原因
TensorFlowをインストールする際にDownload and Setupにあるバイナリからインストールの部分の以下のコマンドで実行していませんか?
sudo pip install --upgrade https://storage.googleapis.com/tensorflow/mac/tensorflow-0.8.0rc0-py2-none-any.whl
これはMacの場合ですが、何はともあれwebにあがっているビルド済みのwhlファイルをpipでインストールしてきているのが原因です。
対策
ソースからビルドしましょう。
webにあるビルド済みのバイナリからインストールした場合と、ソースからビルドした場合のtensorflow のインストール先の/Library/Python/2.7/site-packages/tensorflow/tensorboard/libtensorboardのディレクトリを比較した画像を以下に添付します。
上がソースからビルドした場合、下がバイナリからインストールした時のディレクトリ構成です。バイナリからインストールした時にcssディレクトリがありませんね。
このcssディレクトリの中身、入っているのはglobal.cssというtensorboardのcssを記載したファイルです。他の環境でビルドした何かの拍子にこのファイル及びディレクトリが欠損してしまったのが原因だと思われます。
なので、対策としてはDownload and Setupにあるソースからのビルドを実行しましょう。
もしかしたらこのcssファイルを移植するだけで動くようになるかもしれませんが、気持ち悪いと思うのでせっかくなのでソースからビルドしてみましょう。
最後に
何やらissueも上がっているそうなので、すぐに解決すると思われますが、基本的にどんなものであってもソースからビルドすることができるなら、そうした方がいいと思います。他の環境で作られたものが自分の環境で動くかどうかって結構信じられませんよね。
0.8の時点では改正されているのを確認しましたが、0.7の時点で、バイナリからインストールするとinclude直下のディレクトリが大部分欠損しており、C++から叩けない状況に陥ってしまい、そこからはソースでビルドすることにしました。
ちょっとめんどくさいですが、変な問題につまづかないためにもソースからのビルドをお勧めします。