Macで開発始めるなら環境構築にはGUIを使おう

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この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。

(3/22/16更新:

本文/画像はほぼ最初期のものから変わっていません)

目的

クリーンな状態から、 最速で 、かつ GUIツールを使って Ruby on Railsの開発環境+Gitでのバージョン管理の環境を整える。
コマンドラインでやる方法は山ほど書かれてきました。それでも初めての人にとっては環境構築にちょっと手を加えなきゃいけなくなったときによくわからないコマンドライン触りたくない、ということがあるかもしれません。そこで、環境構築の大部分を 可能な限りGUIでやってしまえ 、というのがこの記事の目的です。せっかくGUIがリッチなUNIXであるMac OS Xを使ってるんですからその恩恵には可能な限りあずかってしまいましょう。

対象と注意

この記事はMacを開発に使うのは初めてであるとか、CUIにほとんど慣れていないであるとか、そういうユーザーを対象にした記事です。そのため以下のことに注意してください:

  • 最速で走り出せる程度の最低限の機能しかカバーしません
  • ツールのチョイスはGUIで操作しやすいということを優先しています

(とはいえ筆者はほぼこの通りの環境で開発しています)

想定環境

執筆時点での最新のOS X、OS X 10.9 Mavericksを想定しています。マイナーバージョン(10.9.x)による差異はほとんどないと思われます。


1. Xcodeのダウンロード

まずはMacの環境構築はXcodeをダウンロードしないと始まりません。というわけでMac App StoreからXcodeをダウンロードします。この際にApple IDが必要なので、ない場合は作ります。

スクリーンショット 2014-05-09 11.50.02.png

(筆者の環境ではインストール済みなので「インストール済み」と出てきますが、未インストールの場合はここのところに「無料」と出てくるはずなのでここをクリック)

1-1. Command Line Toolsのダウンロード

その後Homebrew等のインストールに必要なCommand Line Toolsをダウンロードします。ターミナルでxcode-selectからインストールする方法もありますが、GUIでは次のようにやります。

1: 起動後、メニューバーより Xcode -> Open Developer Tool -> More Developer Tools... を選択

スクリーンショット 2014-05-09 11.52.45.png

2: ブラウザが開きApple IDを要求されるので入力。初めての場合はアンケートの記入を求められたハズなのでそれも回答。
3: バージョンにあわせたCommand Line Toolsをダウンロード。Mavericksを前提とするので以下の画像のものを選ぶ。
スクリーンショット 2014-05-09 11.55.53.png
4: ダウンロードされたディスクイメージを開きインストーラーを起動。手順に従いインストールする。

2. パッケージ管理ツールHomebrew

HomebrewはMac上のソフトウェアパッケージを管理するツールの一つです。同様のソフトはMacだとMacPortsやFink、Linuxではapt-getコマンドやyumコマンドがこれに相当します。詳しい説明は別のエントリに譲るとして、いろんなUNIXソフトウェアを依存関係まで含めて自動で入れてくれて非常に便利なパッケージ管理ツールですが、だいたいの場合コマンドラインからしか触れません。しかしHomebrewはなんとGUIから操作できるソフトがあります。

2-1. Homebrew本体のインストール

Homebrew本体のインストールはコマンドラインから行う必要があります。
DockのLaunchpadから「その他」→「ターミナル」でターミナルを開き、以下のように入力します:

ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.github.com/Homebrew/homebrew/go/install)"

スクリーンショット 2014-05-09 12.09.06.png

(色こそ違いますがこんな感じに)

以下、インストーラーが走るのでその指示に従います。

2-2. Cakebrew のインストール

HomebrewをGUIから触るためのツール、Cakebrewをインストールします。まずはサイトからダウンロードのリンクをクリックし、ディスクイメージを開きアプリケーションフォルダにコピーします。

2-2-1. brew doctor

Homebrewでアプリケーションをインストールする上で発生しうるトラブルの原因を事前に調べるためにHomebrewには brew doctor というコマンドが用意されています。幸いCakebrewにはこの機能をGUIから触る機能があるので、アプリケーションをインストールする前に事前にこちらを走らせましょう。
スクリーンショット 2014-05-09 16.22.42.png
「Tools」から「Doctor」を選択し、「Run Doctor」ボタンを押して終了まで待ちます。問題とその解決方法が表示されるのでそれに従います。わからない場合はメッセージをそのままGoogle検索すると解決まで(日本語で)出てくることが多いです。

2-2-2. アプリケーションのインストール

例としてGitをインストールしてみましょう。

  • "Search Formulae"欄にインストールしたいソフト名を入力(今回は"git")
  • "All Formulae"から検索文字列にヒットするものが表示されるので対象のアプリケーションを選択
  • 上の"Install Formula"をクリック
  • 何事もなければ依存するソフトまで含めてインストールされる

スクリーンショット 2014-05-09 16.30.10.png

3. SourceTreeでGitをGUIから使う

続いてGitをGUIから使うために、SourceTreeというソフトをインストールします。
ここではGitの詳しい使い方は省略しますが、いくつかの代表的な操作をGUIからどうやってやるかを示そうと思います。

3-1. リポジトリのクローン・新規作成/既存レポジトリのSourceTreeへの読み込み

スクリーンショット 2014-05-09 16.36.38.png

「ファイル」から「新規 / クローンを作成する」を選択するか、「ブックマーク」画面にディスク上の作業コピーをドラッグアンドドロップすることでSourceTreeからリポジトリが見えるようになります。

3-2. ファイルの変更をコミット

スクリーンショット 2014-05-09 16.41.21.png
リポジトリに変更を加えると、以上のように「Uncommitted Changes」を選択したときに「作業ツリーのファイル」欄に変更したファイルが表示されます。今回のコミットに追加したいファイルを「Indexにステージしたファイル」へドラッグアンドドロップし、「コミット」ボタンを押します。
スクリーンショット 2014-05-09 16.41.43.png
以上のようにコミットメッセージを追加して「コミット」を押すとコミットされます。リモートリポジトリに直接プッシュしたい場合は「コミットを直ちにプッシュする」をチェックし、対象のリモート名を選択します。ここでプッシュすることを選択しなくても、上のアイコンから「プッシュ」を選択してあとからプッシュすることができます。

3-3. ブランチを切る、ブランチをチェックアウトする

スクリーンショット 2014-05-09 16.42.04.png
ブランチの元にしたいコミットを選択して「ブランチ」ボタンを押すことで上記画像のUIが出てくるので、そこでブランチ名を指定してブランチを切ります。
ブランチを切ったあとはブランチ間の行き来(特定ブランチのチェックアウト)は左のメニューの「ブランチ」以下にブランチ名が表示されるので、チェックアウトしたいブランチ名をダブルクリックします。

その他の特殊な使い方は必要に応じて別記事に書くかもしれません。

4. JewelryBoxでRubyやGemsをGUIから触る

RubyはCommand Line Toolsでもインストールされるのですが、「特定のバージョンのRubyをインストールしたい」「Rubyのバージョンをプロジェクトごとに切り替えたい」「RubyGemsでインストールされるGemをプロジェクトごとに切り替えたい」というときが出てくると思います。そのときに活躍するのがRVMやrbenvといったツールですが、今回はJewelryBoxというGUIがあることを優先してRVMを使おうと思います。

(※最近は「RVMよりもrbenvのほうがいい」という説が多く見られますが、今回は簡単に開発環境を整備するというのが目的ですし、コマンドラインに慣れてきたら乗り換えるというのでも遅くないと思います。 まずは開発環境作って開発始めるところから始めましょう。

  • まずは例によってダウンロードリンクをクリックし、アプリケーションフォルダにアプリを移動します。
  • 起動時にRVMがインストールされていない場合、アプリケーション内でRVMをインストールすることができます。

4-1. 特定バージョンのRubyをインストールする

スクリーンショット 2014-05-13 15.04.18.png

画面上部の「Add Ruby」を選択し、サイドバーからインストールしたいバージョンのRubyを選択します。

ダウンロードに成功してチェックサムの確認に失敗したと言われる場合は、Downloadsの欄を「Only Verified」から「Missing Checksum」もしくは「Failed Checksum」にして強行することもできます。また、ビルド済みバイナリをダウンロードする代わりに一からコンパイルする場合には「Disable Binary」にチェックを入れます。

執筆時点の筆者の環境ではruby-2.1.1を選択するとアプリケーションが落ちるので、ここだけはコマンドラインを使いました。ターミナルを開いて

rvm install ruby-2.1.1

とします。(sudoが必要がないのがポイントで、gemも含めてユーザー領域にインストールするのでシステムに強い依存関係を作らずアンインストールも容易です)

4-2. Gemsetの管理

RVMの重要な機能の一つとして、RubyGemsでインストールされるGemのセット(Gemset)を管理する機能があります。これによってプロジェクトごとに使用するGemを分けることができます。

  • Gemsetを作成するには「Gemsets」を開き、サイドバーから「+」ボタンをクリックしてGemset名と対象のRubyバージョンを指定します。
    スクリーンショット 2014-05-13 15.14.57.png

  • Gemsetに新しくGemを追加するには、Gemsetを選択した後にGem一覧の下にある「+」を選択します。必要なGem名を入力し、Installを押すとインストールされます。

スクリーンショット 2014-05-13 15.04.56.png

4-3. 使用するRubyとGemsetの選択

最後に使用するRubyとGemsetの選択を行うことで、コマンドラインで使用される ruby コマンド他(irbなど)の中身をRVMでインストールしたRubyに変えることができます。
スクリーンショット 2014-05-13 15.13.12.png

「Manage Rubies」から対象のRubyバージョンを選択し、使用したいGemsetをプルダウンメニューより選択したあと、「Set As Default」ボタンを押します。


以上4-1〜4-3の操作を行うことでコマンドラインからRailsを走らせる準備は整いました。最終的にはコマンドラインになってしまうのが現状では難しいですが…。