ローカル・ライブラリを使用した KiCad の使用例(Windows版)

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2日目の tokoro10g さんに続く、KiCad Advent Calendar 2015 の3日目です♪

はじめに

 Windowsの場合、KiCad のインストールではローカルに変更可能なライブラリが作成されません。
 しかしながら、ローカルにライブラリがないと何かと不便です。
 以下に私が使っているローカル・ライブラリの例をご紹介します。(KiCadのバージョンは4.0.0です)

KiCadのローカル・ライブラリを作成する

 0)ローカル・ライブラリの叩き台を入手
  →下記URLからダウンロードできるようにしてあります。
   ・ライブラリ( KiCad_Lib.zip ) :
http://starfort.on.coocan.jp/Download/Data/KiCad_Lib.zip
 1)プログラム使用前の準備
   a) プロジェクトとライブラリを保存するフォルダの用意
   →Windows では"program files"以下にユーザーが書き込むことは推奨されていません。
    KiCad が使う外部ツールの制限のため、空白(半角スペース)を含まないパスを指定します。
    例)プロジェクト: D:\MyData\KiCad\Project
      ライブラリ : D:\MyData\KiCad\Library
   b) ライブラリを保存するフォルダ内に各種ライブラリ用フォルダを作成
   →KiCad は部品を部品(component),ランド(footprint),形状(3d-shape)毎にファイル化して関連付けて管理します。
    (この関連付けは、部品とランド、ランドと形状、の2段階で行われます)
    これらのファイルを格納するフォルダをそれぞれ用意します。
    例)部品 : D:\MyData\KiCad\Library\component
      ランド: D:\MyData\KiCad\Library\footprint
      形状 : D:\MyData\KiCad\Library\3d-shape
 2)プロジェクトの準備
  →以下の手順を実行し、プロジェクトファイルを作成します。
   1)プロジェクトの名前を決める
   2)先に準備したプロジェクトを保存するフォルダ内にプロジェクト名のフォルダを作成する
    (KiCad はプロジェクトごとに複数のファイルを作るので、基板ごとに纏めると管理しやすい)
   3)ディスクトップの KiCad アイコンをダブルクリック
   4)上部メニューバーから"ファイル(F)"->"新規プロジェクト"->"新規プロジェクト(N)"と辿ってクリック
   5)"新規プロジェクトの作成"ダイアログが開くので、2)のフォルダをエクスプローラで選ぶ
   6)"ファイル名(N)"のフィールドへ決めたプロジェクト名を入力
    (注:KiCadが使う外部ツールの制限により、空白(半角スペース)を含まない名前を指定すること)
   7)"保存"をクリック
    (2)のフォルダに3個のファイル(~.kicad_pcb / ~.pro / ~.sch)が作られます)
 3)ライブラリの準備
   a) 3d-shape (形状)ライブラリの作成
   →KiCad インストール時に多数の形状ファイルがインストールされるので、準備したフォルダへコピーします。
    (コピー元ディレクトリ:C:\Program Files\KiCad\share\kicad\modules\packages3d)    
    コピーして使用するのは、ファイルを編集してカスタマイズしても復元を容易にするためです。
   (形状は VRML2.0形式(拡張子wrl)で Wings 3D というソフトで編集することが推奨されています)
    形状ファイルが存在しない場合は3Dビュー表示されないだけなので、必須なファイルではありません。
    3D形状の作成には時間がかかるので、カスタマイズした後で変更する方法を採ります。
   b) footprint (ランド)ライブラリの作成
   →以下の手順を実行します。
    1)KiCad_Lib.zip を解凍し、"\footprint"に含まれる全てのフォルダを準備したフォルダへコピーする。
    (ここで導入するライブラリは、 KiCad がインストールする形状ファイルと関連付けされており、特に関連付けする必要はありません)
    2)ディスクトップの KiCad アイコンをダブルクリック
    3)ユーティリティ起動ペインにある"フットプリント エディタ"をクリックして起動(左から4個目)
    4)上部メニューバーから"設定(R)"->"フットプリント ライブラリの管理(B)"と辿ってクリック
    5)表示された"PCBライブラリ一覧"ダイアログの中央左にある"ウィザードを使用して追加"をクリック
    6)フットプリントライブラリの追加ウィザードが表示されるので、"このコンピュータにあるファイル"を選択
    7)"NEXT"をクリック
    8)選択ダイアログで1)でコピーしたフォルダを全て選択して、"NEXT"をクリック
    (複数選択はシフトキーを押しながらクリック)
    9)追加するライブラリが表示されるので、"NEXT"をクリック
    10)ダイアログが表示されるので、ライブラリの追加方法に"グローバルライブラリとして設定"を選択
    11)"Finish"をクリック
    12)"PCBライブラリ一覧"ダイアログのグローバルライブラリに"_local_SMD"と"_local_TMD"が追加される
    (デフォルトでは GitHub 上のGlobal (共通)ライブラリが設定されており、その下に追加されます)
    13)"OK"を押してダイアログを閉じ、フットプリント エディタを閉じる
    →以降、このライブラリを必要に応じて変更します
     footprint (ランド)の追加、削除、変更については、下記ドキュメントの記述を参照のこと。
       Pcbnew マニュアル:12 フットプリントエディタ- ライブラリ管理
       CvPcb マニュアル :5 フットプリントライブラリの管理
       Pcbnew マニュアル:13 フットプリントエディタ- フットプリントの作成と編集
   c) component (部品)ライブラリの作成
   →以下の手順を実行します。
    1)KiCad_Lib.zip を解凍し、"\component"に含まれる全てのフォルダを準備したフォルダへコピーする。
    (ここで導入するライブラリは、上で導入した"_local_SMD"と"_local_TMD"と関連付けされており、特に関連付けする必要はありません)
    2)ディスクトップの KiCad アイコンをダブルクリック
    3)ユーティリティ起動ペインにある"コンポーネント ライブラリ エディタ"をクリック(左から2個目)
    4)上部メニューバーから"設定(R)"->"コンポーネントライブラリ(L)"と辿ってクリック
    5)中央部"ユーザー定義の検索パス"の右にある"追加"をクリック
    6)"ライブラリのデフォルトパス"ダイアログが開くので、準備した部品ライブラリを保存するフォルダの場所をエクスプローラで選ぶ(1)でコピーした場所)
    7)上部"コンポーネント ライブラリ ファイル"の右にある"追加"をクリック
    8)追加した"ユーザー定義の検索パス"の場所を選び、含まれる全てのファイルを選択して、"開く"をクリック
    (マウスで複数選択できます)
    9)上部"コンポーネントライブラリファイル"の最下部に、"_local"から始まる名前のライブラリが追加される
    10)"OK"を押してダイアログを閉じ、コンポーネント ライブラリ エディタを閉じる
    →以降、このライブラリを必要に応じて変更します
       component (部品)の追加、削除、変更については、下記ドキュメントの記述を参照のこと。
       Eeschema マニュアル:11 コンポーネント・ライブラリ・エディタ
       Eeschema マニュアル:12 コンポーネント・ライブラリ・エディタ– 補足

最後に

 上の手順を含んだKiCadを初めて使うときの導入ガイドを下記に置いてあります。
http://starfort.on.coocan.jp/Download/Data/KiCad_Unofficial_StartUp_Guide.pdf
 王道のGitHubライブラリを使用しない例なので、あまりお勧めできるシロモノではありませんが、ご参考になれば幸いです。

4日目は qa65000 さん です♪

KiCad Advent Calendar 2015

この投稿は KiCad Advent Calendar 20153日目の記事です。