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スコープの話を見てたら思い出したので話の小ネタに。
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javascriptをそこまで熟知していない人に話すと結構驚かれる話。
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ついでにプラスアルファ。
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こういうときにどういうタイトルをつけるのがベストなのか分からない。
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05/06追記:undefinedの項に訂正があります
グローバルスコープってwindowのことだよ
- 多分ブラウザ上で動くjavascriptに限った話だとは思いますが。
- nodeとかだとどうなるんでしょうか。
- グローバルスコープやグローバル変数という言葉の正しさは、分かりやすさを優先するためスルーしてます。
だからvarがあっても関数の中からグローバル変数を使えるよ
var a = 1;
function hoge(){
var a = 2;
alert(a); // 2
alert(window.a); // 1
}
hoge();
そのalertもwindowのものだから
- いわゆるグローバル関数と呼ばれているものはwindow.をつけても呼び出せます。
window.alert(1);// 1
ということはつまり、
window.は省略できるよ
- さっきの逆バージョン
//window.open(url);
open(url);
//window.setTimeout(fn,100);
setTimeout(fn,100);
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alert
をwindow.alert
、window.open
をopen
と説明しているサイトや書籍には遭遇したことが無いんですが、付ける付けないの基準は何なんでしょうね。
グローバルスコープって言うか、windowオブジェクトスコープなのです
- ほら、javascriptって一応オブジェクト指向ですから。
this.a = 100;
alert(a); // 100
alert(window.a); //100
- オブジェクトに紐づいていない関数呼び出しのthisはwindowです。
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追記:thisがwindowなのは、
"use strict"
ではない場合のみ。
"use strict"
の場合はundefined - 追記参考:JavaScriptの関数の基本事項をまとめる会(のコメント)
var c = 100;
var a = {
b: function(){ alert(this.c) },
c: 200
}
a.b(); // 200
d = a.b;
d(); // 100
- 説明
d = a.b; //ここがつまり、window.d = a.b;
d(); // そして、window.d() なので、alert(window.c);となり、 var c = 100 が window.c = 100を意味する。
alertはalertできるよ
- だいたい 「何言ってんだコイツ」 と言う顔で見られます。
やったこと無い人はやってみよう
alert(alert); // どうなるかはみんなでやってみよう
- そもそもjavascriptにおいては、関数も変数なのでこういうことができるわけです。
- 変数と言うことは、つまり・・・
alertは代入できるよ
hoge = alert;
hoge("ほげー");
alertの書き換えも出来るよ
alert = 100;
console.log(alert); // 100
- 元々のalertが使えなくなるからやっちゃ駄目だよ。
alert = confirm;
alert("もう何がなんだか");
- こんなことも出来るよ。メリットは無いけど。
undefinedは変数 (追記)変数だった頃がありました
これは結構有名だと思うんですが。- 追記:undefinedが変数だったのは昔の話で、今は定数なので書き換えできません。下記の内容は全部消しても問題ない内容に成り下がったのですが、自分への戒めのために残してあります。
書き換え可能
var a;
console.log(a == undefined); // true
undefined = 100;
console.log(a == undefined); // false
いつから定数だと錯覚していた?- 今日まで定数じゃないと錯覚していました。
信頼できるundefinedを作る
- 普通undefinedをvarで定義する人はいません。
- ということは、グローバル変数と同じなのだから、どこかで書き換えれば全てのソースで影響が出ることも考えられます。
- なので、信頼できるundefinedを作り自分のライブラリ内だけでも保護するわけです。
undefined = "hoge";
(function(undefined){
var a;
console.log(undefined == "hoge"); // false
console.log(a == undefined); // true
})();
- 渡されていない関数の引数はundefinedになることを利用しています。
- jqueryでも使われています。
- って書こうとしたら、1.11以降書き方が変わっていた・・・。1.11未満を見てね。
undefinedを意味する値もundefined
- ややこしい。
var a;
console.log(typeof a); // "undefined"
- 1.11以降のjqueryではこの方式によるunedefinedチェックに変わったようです。
まとめ
- グローバルスコープの正体、関数も変数である証拠、undefinedをいちいち再定義する理由。その全てを説明しているサイトにはなかなか遭遇したことが無いので書いてみました。jqueryは使えるけど素のjavascriptはいまいち分からないんだよなーという方々を対象に説明したものを少し焼きなおしたものになりますが、何か一つでも「知らなかった」ことがあると幸いです。個人的にはalertをalert出来たことで、javascriptにおける関数の扱いへの理解が深まりました。どれも直接的には役に立たない話かもしれませんが、javascriptの仕様の理解への手助けにはなるのではないでしょうか。なればいいなぁ。