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Angular2でAoT Compile試してみた

Last updated at Posted at 2016-12-17

*こちらはOpt Technologies Advent Calendar 2016の12日目になります。
遅刻マンでどうもすみません


というわけで@_sisisinです
Angular2といえばAoTみたいなところがあるらしいのと、webpack2のRCも出たので、そろそろ触ってみる頃合いでは!?という機運を感じたので試してみました

AoT Compileとは?

  • Ahead of Time Compileの略
  • Angular2系で書かれたアプリをビルドする際に、templateのhtmlも一緒にコンパイルしちゃおうというもの
  • 一言で言ってしまうと、ビルド時にtscの代わりにngc(パッケージは@angualr/compiler-cli)を使うことで実現する
    • *一言で言ったものの、ngcを使えるようにするには他にも色々やらなきゃいけないことはもちろんあります
  • 概ね @Quramy さんのAngular AoTガイドを参照していただければ色々わかります

とりあえず最小構成

なにはともあれ最小構成で試してみる

リポジトリ:https://github.com/sisisin-sandbox/ng-aot

構成

|-- dist/
| `-- budnle.js
|
|-- _tmp/      # TypeScriptのトランスパイル結果ファイル置き場
|
|-- _tmp_aot/  # angular compiler-cliが自動生成するAoT CompileされたTypeScriptファイル置き場
|
|-- src/
| |-- app.component.css
| |-- app.component.html
| |-- app.component.ts
| |-- app.module.ts
| |-- main.aot.ts
| |-- main.ts
| `-- polyfills.ts
|
|- index.html
|- package.json
|- tsconfig.aot.json
|- tsconfig.json
|- webpack.config.dev.js
`- webpack.config.prod.js

解説

開発時はAoTを使わず、本番ではAoTを利用するというユースケースを想定してます
そのためにAoTを使用する/しないを使い分けるためにwebpack.confやtsconfig,アプリのメインエントリポイントをわけています

開発用ビルドについて

開発時はtsconfig.json,webpack.config.dev.jsを利用してmain.tsをビルドします。

main.ts
import './polyfills';

import { platformBrowserDynamic } from '@angular/platform-browser-dynamic';
import { AppModule } from './app.module';
platformBrowserDynamic().bootstrapModule(AppModule);

こちらはいつものAngular2系のエントリポイントですね。
platformBrowserDynamicAppModuleを実行しています。

なお、tsconfigのexcludemain.aot.tsを入れています。
後述しますが、main.aot.tsngcの生成するtsファイルを参照しているので、普通にtscでビルドしようとするとビルドが通りません

本番用(AoT Compile)ビルドについて

本番ではtsconfig.aot.json,webpack.config.prod.jsの設定ファイルでngcを利用してmain.aot.tsをビルドします

main.aot.ts
import './polyfills';

import { platformBrowser } from '@angular/platform-browser';
import { AppModuleNgFactory } from '../_tmp_aot/app/app.module.ngfactory';
platformBrowser().bootstrapModuleFactory(AppModuleNgFactory);

ここでは@angular/platform-browserに含まれているplatformBrowserというモジュールで、AppModuleNgFactoryを実行しています。

AppModuleNgFactoryngcコマンドにて自動で生成されるモジュールになっています。
ngcの出力結果には他にもapp.component.css.shim.ngstyle.tsapp.component.ngfactory.tsなどがあり、これらはcssやhtmlをTypeScriptのコードに落とし込んだものになっています。
これによって静的解析が出来るようになるわけですね。

AoTの効果について

開発者ツールを覗いてみました

ファイルサイズ比較

AoT未使用 AoT使用
minifyなし 6.4MB 3.2MB
minify済み 734KB 342KB

実行時間比較
AoT未使用+minify
notaot-timeline.png

AoT使用+minify
aot-timeline.png

AoT未使用 AoT使用
388ms 166ms

AoT未使用だと大体300~400msかかっていますが、AoT使用だと160~200msぐらいに収まっています(AoT使用でidleがやたら長いのが気になりますが。。。

にしても歴然の差ですね。
hello worldレベルのコードでこの差なので絶対に取り入れたいという気持ちが強くなります
さすがに実行時間についてはそんなに変わらないだろと思ったのに結構バッチリ差が出てて笑っちゃいました

まとめ

Angular2系をやるならぜひともAoTはやってやっていこう!

おまけ

compiler-cli@2.3.1では不具合があるようで、TypeScript2.1.3でngcを実行するとngfactory.tsを吐き出してくれません。
自分はこれで半日近く悩まされました。。。

https://github.com/angular/angular/issues/13204
issueも上がっているようなので遠からず解決することでしょう。

ご利用の際はお気をつけて。

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