アジャイル開発におけるプロジェクトの進め方
アジャイル開発において、色々悪い意味で誤解をしている方々が沢山いるので、
アジャイル開発をした事が無い方々の指針になればと思い書いております。
その1については下記を参照の事
アジャイル開発時におけるプロジェクトの進め方(その1)
朝会について(デイリースクラム)
朝会についてです。
毎朝眠い目をこすって会社に行って、朝会をこなすのが苦痛で仕方がない方々もいると思います。
朝会ってそもそも何のために必要なの?
顔を突き合わせてやる必要あるの?
なくせないの?
っと色々疑問もあると思いますが、結論からいうと
個人的には無くす事は可能だと思います。
大事な事なので強調しました。
そもそも日本人においてよくあるのが、物事の本質を見失って、
ルールだから守るという、目的を見失い、形骸化した物事に縛られる事が多々あります。
朝会を無くす為には、朝会の目的を正しく理解する必要性があります。
世間一般に言われている朝会の目的は以下のような物があると思います。
- 作業進捗の確認
- 作業予定の確認
- 問題点の確認
さて・・・よくある朝会での報告内容ですが、この報告内容について、どのように対処しますか?
よくあるパターンが、作業進捗の確認はそのまま終わり、作業予定は、各個人頑張れぇー
問題点については、関係者で話して解決して下さい。
こんな感じだと思います。
はっきり言って、これだと無意味で、紙の報告書と同じです。
アジャイルではチームで開発を進めていく事が何より重要です。
- 各個人の作業はチームの作業。
- 各個人の作業予定はチームの作業予定
- 各個人の問題点はチームの問題点
この認識がない限り、朝会なんぞ顔つき合わせてやっても無意味です。
逆に、これらの事をチームの作業・予定・問題と捉える事が出来るのであれば、
朝会じゃなくても良いのです。
これをチームとして捉えるというのはどういうことでしょうか?
一番わかり易い問題点で例をあげます。
A〜Dさんが同じチームで働いている際に、
朝会で、Aさんの部分に問題がある場合に、問題点に関係するなら、当然その他の関係する人間が、問題点の解決にあたるのは当然ですが、万が一関係しなくても、
自分なら解決出来る問題であれば、積極的に、問題点の解消に参加出来る状態がチームとして問題点を捉えるという事です。
ですので、上のようにAさんの作業に問題があり、B〜Dさんにとっては関係ない状態でも、
自分なら解決出来る!!
こう思ったら、積極的にチームの問題点として解決に向かえる状態である事こそ望ましいのです。
そして、朝会の真の目的は、声を出して、チーム内の人間関係を円滑にし、
お互いがお互いを思いやり、チームとして健全な状態を保ち、恐れることなく、
互いにプロジェクトの成功の為に、相互に助け合う環境(そういった空気ともいえる)を作り出す事こそが重要です。
逆に朝からピリピリ個人攻撃はなくとも、どんよりしたデイリースクラムなんぞ、
紙の報告書以下の価値しかありません。
それなのに、朝会とは朝会とはとか寝言をぶっこいても意味が無いのです。
逆に、いつでも困っているときに、相互に助け合い、お互いの仕事に対して尊敬しあい、
協調する事がチーム全体としてできているのであれば、
朝会などという事はしなくてもいいでしょう。
それができている時点で、すでに目的とする、チームとしてのタスクの取り組みと問題点の取り組みができているはずですから。
あとはいかにしてそれを持続させるかです。
それは各チーム毎によって、手法は千差万別でしょう。
朝会が合わない人間どうしが朝会を無理にしても、チーム内の空気が悪くなるだけです。
朝会が必要なんじゃない。
チームとして働くための空気を作り、問題点等のチームとして共有し、チームとしてプロジェクトに望める体制を作る事こそが目的です!!
これを忘れず、形式化した朝会にならないように頑張ってください。
ちなみに私はチャットとSkypeでいつでも話せりゃいいんじゃないの派です。
朝会の時間について
よくアジャイルの本等を読むと、朝会の時間は変えたら駄目ですよって事が書かれていると思います。
そもそも、なんで駄目なんでしょうか?
朝会を毎回同じ時間に繰り返す事に何の意味があるのでしょうか?
これは、開発に良いリズムを作る為の習慣です。
目的は、仕事をする上で、チームとしてのリズムを整えて、今から君も僕もチームのメンバーだ!!
とういう認識を持つ為の、ある種の儀式です。
ですので、朝会にこだわるい必要は無いのです。
昼会でも夕会でも、自分達のチームとして最適なリズムの作り方を試してみれば良いのです。
ただし、1度これだと決めたら、そこから同じように繰り返す事が求められます。
誤解の無いように言っておきますが、開発にいいリズムが作れれば良いのです。
別に朝集まって、チームメンバーがギニュー特戦隊ばりのポージングを決めて、
奇声を上げながら写真を取るのが、一番いいリズムで開発が出来るならそれで良いのです。
朝だからやるのではないのです。
開発にいいリズムを刻むために、チーム全体のパフォーマンスを上げる為に行うのです。
アジャイルにしろウォーターフォールにしろ、朝会にしろ、あくまでも開発を行う為の手法です。
開発を行う為に守るべき事は、手法ではなく、チーム全員のパフォーマンスを常に最高に保つことが目的です。
ウォーターフォールでは、スケジュールが聖典になりましたが、
アジャイルで朝会が聖典になり、目的が見失われる事が無い事を祈ります。