1. 概要
Cocos2d-x
とは
Cocos2d-x
はゲーム開発でよく用いられる、主に2次元の描画を得意とするフレームワークです。
iOSもAndroidも、Cocos2d-xを使えば同じ記述で描画ができてとても便利です。
※ iOSのみ(or Androidのみ)に特有の処理が必要な場合もあり、「完全に同じ記述で描画可能」とは限らないため注意。
開発に必要なもの
-
Cocos2d-x
:Cocos本体。 -
Xcode
:iOS開発に必要。統合開発環境(IDE)。 -
Android SDK
:Android開発に必要。 -
Android NDK
:Androidアプリケーションの一部をCやC++で開発するために必要。 -
Apache Ant
:ビルドツール。Javaで書かれている。
2. 開発環境構築
2-1. 必要なもののダウンロード、インストール
Cocos2d-xのインストール
- ダウンロードURL:http://www.cocos2d-x.org/download
- ダウンロードしたzipを解凍
Xcodeインストール
- AppStoreからダウンロード
Android sdkインストール
Android ndkインストール
ダウンロードしたbinを実行する。
(ダウンロードしたファイルがあるディレクトリに移動しておくのを忘れずに)
chmod a+x android-ndk-r10e-darwin-x86_64.bin
./android-ndk-r10e-darwin-x86_64.bin
Apache antのインストール
zipをダウンロードしてきて、ダブルクリックで展開すればOK。
ここまでが完了し上手く行っていたら、
- android-ndk-r10e
- android-sdk-macosx
- apache-ant-1.9.5
- cocos2d-x-3.7
がローカルにある状態となっているはず。
(バージョンは適宜読み替えてください)
2-2. setup.py
の実行
/path/to/cocos2d-x-3.7/setup.py
source ~/.bash_profile
setup.py
を実行すると、対話的に
- android-ndk
- android-sdk
- apache-ant
のパスが求められる。
それぞれ、該当するファイルパスを入力してEnter
を押せばよい。
Please enter the path of NDK_ROOT (or press Enter to skip):/path/to/android-ndk-r10e
Please enter the path of ANDROID_SDK_ROOT (or press Enter to skip):/path/to/android-sdk-macosx
Please enter the path of ANT_ROOT (or press Enter to skip):/path/to/apache-ant-1.9.5/bin
source ~/.bash_profile
により、~/.bash_profile
の内容をshellに反映させることができる。
android sdkの更新
/path/to/android-sdk-macosx/tools/android update sdk
これを実行することで、SDKマネージャが立ち上がる。選択されているものをinstallすればOK。
3. Hello World
Cocos2d-x
プロジェクトの新規作成や実行は、コマンドライン上でコマンド実行することで可能。
-
cocos new
コマンド:プロジェクト作成 -
cocos run
コマンド:プロジェクト実行
3-1. cocos new
(プロジェクト作成)
▼実行例
cocos new MyGame01 -d ~/Cocos2dx -p com.mycompany.mygame01 -l cpp
-
cocos new プロジェクト名
:指定したプロジェクト名の新規プロジェクトを作成 -
-d
オプション:プロジェクトを作成するディレクトリを指定 -
-p
オプション:パッケージ名を指定 -
-l
オプション:使用する言語を指定-
cpp
:C++ -
lua
:Lua -
js
:JavaScript
-
詳細なオプションが気になる時は、cocos new -h
を実行すればOK。
3-2. cocos run
(プロジェクト実行)
▼実行例
cocos run -s ~/Cocos2dx/MyGame01/ -p ios
-
-s
オプション:プロジェクトのソースディレクトリのパスを指定 -
-p
オプション:プラットフォームを指定ios
android
詳細なオプションが気になる時は、cocos run -h
を実行すればOK。
runを実行成功すれば、Hello Worldが表示される。