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Data visualization とCivic techの切ってもきれない関係

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Code for Japan の柴田です。
この記事はデータ・ビジュアライゼーションにまつわる実践的なノウハウやツールなどを投稿する Data Visualization Advent Calendar の8日目のための原稿です。他の記事は
http://qiita.com/advent-calendar/2014/dataviz
の一覧から見れるようになっており、日ごとに記事が増えていく予定です。

まず、Civic techとは何かということについて簡単に紹介をさせていただきます。21世紀型の民主主義、新しい公共、ガヴァメント2.0などと密接に結びついた概念であるCivic techは、身のまわりの地域課題を市民自らが持つテクノロジーで解決していこうという考え方です。

従来、市民は行政サービスの享受者であり、サービスを提供するのは行政側だけであるという一方通行の考え方でした。しかしながら、21世紀になってますます多様化する地域課題を解決するには行政だけの知識・力ではいかんともしがたく、ここに市民自らが考え、市民自らの力で出来る事は自分の力でやるというアイデアが出てきました。

また、テクノロジーの進歩はあらゆる市民が身近に技術のパワーを得ることを可能にしましたが、行政側では規制などにより、その進歩になかなか追いつくことが出来ていません。むしろ、市民がパーソナルに使っているツール(クラウドベースアプリやスマホなど)のほうが、行政で使用される堅牢ではあるが技術革新に乏しいシステムよりも数段、進んだテクノロジーとなってしまっています。

さらに、行政の持つデータをかつての情報公開法のようにプル型の形ではなく、原則公開、むしろプッシュ型として市民や民間で活用していこうというオープンデータの流れも同時に発生しています。21世紀に入り情報社会から知識社会に移行して知識やデータは社会をささえる新たなリソースとなりました。そこでは爆発的に増加していくありとあらゆるデータを公開、適切に処理することにより、事実を元にした判断を行いよりよい政策や課題解決につなげていこうという動きが当然のものとなります。

このCivic techを支えるテクノロジーにはいくつかの技術的要素があります。大きくわけて
(1).Webサービスをさせるテクノロジ(JavaScript等)
(2).オープンデータにアクセスするテクノロジ(APIアクセス、SPARQL等)
(3).データビジュアリゼーションテクノロジ
(4).地図空間情報テクノロジー

オープンデータにアクセスし(2)、これを解析、整形してWebサービスやスマホアプリの形で簡単に市民にアクセスできるようにする(1)。さらにこの際、より良いUXとして(3)や(4)のテクノロジを欠かす事はできません。これらの技術を用いることによって膨大な情報を整形して見やすく市民に表示することができます。結果、データや事実を元に身近な地域課題を解決する際に適切な判断が可能になります。

2014年、日本ではまだオープンデータ自体も端緒についたばかりです。当然、Data Visualizationもまだアドホックにデータを解析し、表示させてみるという例が多いかと思います。これが、2015年にはオープンデータを定期的に取得し行政サービスのパフォーマンスを常時表示するダッシュボードのような事例が増えてくると考えています。もちろん、データを表示させるだけではなく、パラメータを変化させることで結果のシミュレートが出来るような機能も必須となるに違いありません。

来年2015年の年末には、どんなダッシュボードサービスが揃っているのか、今から楽しみです。

それでは、皆さま良いホリデーシーズンをお迎えください。

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