複数のセールスと少数のエンジニアしかいない組織構造なので，それを橋渡しするポジションをセールスから立てようとしていて，セールス向けに開発の進め方に関する座学を行った．
その中で，まず双方のメンタルモデルから話したほうが良いかもと思って，まとめてみた．
少しでも溝が浅くなる一歩になれば．
開発の進め方 の全体
- セールスとエンジニアのメンタルモデルの違い // これから書く内容
- 開発のオープンネス // 情報の一元化に関するお話
- チケットの内容と正確性 // 各種テンプレートに関する説明
- ロードマップと優先順位について // 何を基準に優先するのかというお話
- 開発の落とし穴 // スパゲッティなプログラムや技術的負債を中心に
- 検証 // やりっぱなしダメ，絶対ダメという話を中心に
こんなことを1時間ぐらいで座学形式で話をした．動けばいいじゃん!! という意識しかセールスには無いので，個人的には技術的負債を話せてよかったなぁ．
セールスとエンジニアのメンタルモデルの違い
エンジニアだけでなくセールスにも共通している美徳
- 怠惰
- 短気
- 傲慢
エンジニアの美徳として挙げられがちだが，セールスもとっても怠惰で，競合に負けるとひどく怒り，自身のサービス・プロダクトに自信を持ち，顧客のニーズを満たすと考えている．
つまり，双方同じような美徳を持っているのではと経験則ながら思っている．
セールスのメンタルモデル
-
1分でも短い時間で 情報を伝えたい
- だから長々とテキストを書くことには耐えられない
- だからメールより電話，チャットより会話を優先する
- 口頭 / 表情 / 画面 / イメージ 使えるものはなんでも使って短い時間で伝えたい
- 正確性ではなく、どちらかと言うと 意図 を重視
- "顧客からこんなことを言われているので，あとはよしなに" スタイル
- 理想: セールス「あっ!」-> 開発「うん!!」
- 10年ぐらい一緒にやってると，こういう奇跡は起こりうる
エンジニアのメンタルモデル
- 1分でも長い時間 開発に集中したい // フロー状態は突然に
- なんでも非同期のコミュニケーションにして欲しい // チャット，DM
- 意図も含めて，正確性が最も重要
- 意図は必須ではないが，意図がわかると別の解決方法を導くこともできる
- 理想: OSSのようにコミュニケーションする (??)
- GitHubでのコミュニケーションはこんな感じ
- 161人が非同期に ワイワイ やってる風
どちらも正義
- ゴールは一緒
- 1人でも多くのユーザーに使ってもらい，満足させたい
- お互い共通の美徳があること，それぞれの正義があることを認識することから始めよう
- HRTの原則
- 謙虚Humility / 尊敬Respect / 信頼Trust
- HRTの原則 ～ソフトウェア開発はバーでしっとり語り合うように ～
- HRTの原則
まとめ?
プロダクトマネージャが必要だよ，というのは分かっているのだが，そんな人は雇えないし，"ならばセールスがなるしかない，そのポジションに!!" ということで進める一環で話をした．
なお，これをやる最中，↓のような記事があり，とっても勇気がもらえるものだった．
エンジニアと健全なバトルをしてますか？ Increments 及川卓也が語る優秀なPMの条件
今やってるいる取り組みが上手くいきますように!!!!!!