筆者は、起業して13年ほど立ちます。当初は、Javaのプログラム開発や、ゲームサービスのバックエンド開発などをするプログラマーでしたが、10年くらい前からは、WordPressの開発を中心とした「Web制作業」を主としています。
そんな私が、なぜ kintoneを使うに至ったかについて書き留めておきます。
最初はクライアントさんからのご相談
これまでも、Web制作のクライアントさんから、例えば「お問い合わせのデータを、一覧で管理したい」と言ったご要望や「(教室などで)生徒のデータを Excelで管理しているが、管理しきれなくて困っている」といったご相談を受けることがありました。
しかし、だからといって簡単に「では、Webシステムを組んで解決しましょう」というわけにはいきませんでした。
- 開発費用が高額になる
- システムの要件をまとめるまでに非常に時間がかかる
- 個人情報を扱う場合などは、サーバーのセキュリティが重要に
- 作り上げた後の保守・要件の変更などに対応していくのが大変
等の理由から、ほとんどお応えすることができずにいました。
データの価値
そんな相談を受け続けている中で、昨年くらいから私自身が「中小企業に眠っているデータの価値」というものに注目をし始めました。お問い合わせの履歴や、さまざまな記録、人事データを管理することでそれに付随するログデータ(勤務時間など)やお金の管理など、データを蓄えていくことで、それを分析したり、Web上のシステムと連携したりと活用することができるのではないかと考えました。
そこで、次のようなデータベース製品を選定し、「中小企業のデータ活用」に役立つ製品を探しました。
- Microsoft Access
- FileMaker
- Salesforce
- nyoibox
- ZOHO CRM
これらの中で、最終的に残ったのが「kintone」でした。主な選定理由としては次の通りです。
- クラウドベースである
- サーバーの安全対策に信頼性がある
- インタフェースが良い意味でやぼったく、分かりやすい
- JavaScriptを利用してカスタマイズができる(スタンダードプラン)
- 料金がこなれている(月額 7,500円から(スタンダードプラン・5ユーザー))
そこで、kintoneを契約し、まずは自社のデータを kintoneに投入しながらあれこれ試してみました。すると、次のようなメリットがありました。
- 要件をあらかじめがっちり決めなくても、とりあえずいったん作成してデータを投入しながらあれこれいじれる
- 投入したデータを、とりあえずフィルタリングやグラフを作ることで、だいたいの様子が分かる
- その条件を保存しておくことで、定期的に集計データを確認できるようになる
- 標準機能でできないことがあったら、JavaScriptを使ってカスタマイズして解決できる
こうして、自分にとって手放せないサービスになったため、これならクライアントにもお勧めができると思い、弊社のサービスラインナップに加えることにしました。
ただ、ここまですんなり kintoneを理解でき、カスタマイズができるようになったのは、もともと Webプログラマーという土台があるため、データベースの知識や JavaScriptの知識などがあり、それが活かせたという部分は大きいです。Accessや FileMakerでは、このあたりの学習コストが大きいという点で導入に至らなかった部分はありません。
今後も Web業界の人として、kintoneの魅力を Qiitaや各種のセミナーなどを通じて紹介しながら、kintoneを使ってみたいというお客様のご要望にお応えしていきたいと思っています。